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2016年12月31日土曜日

『親心の記録』を寄贈して頂きました


一般財団法人日本相続知財センター様より、『親心の記録』を寄贈して頂きました。
ありがとうございます!




以下、日本相続知財センターのホームページから引用させて頂きます。


* * *

「親心の記録〜支援者の方々へ」は、障がいを持つ子どもを育んでいる保護者が、自分がいなくなった後にその子どもを支援してくれる方々に子どものことを知ってもらい、遺された子どもが適切な支援を受けながら人生を過ごせるようにと作成したものです。

支援者の方々が活用しやすい構成を考え、最初のページでは本人の基本情報と突発的なトラブルが起きた時に相談できる人の連絡先、次にはリスクの高い医療情報を記入するようになっており、優先的に必要な情報からわかるようになっています。

全体の構成・内容の監修を担当している渡部行政書士事務所・代表の渡部伸さんは、障がいがある子どもを持つ保護者のためにアドバイスなどを行う「親なきあと」相談室を主宰。
自身も障がいを持つ子どもの親である立場から、親が亡くなっても子どもが安心して人生を全うできるようにという想いが込められています。

この記録を書いておくことが、親自身の安心感につながり、子どものために何をしてあげようかと、さらに前向きに考えられるようになるきっかけにもなることを願っています。

* * *


京都きょうだい会の例会やしろくま会カフェにお越し下さる方でご希望の方は無料でお渡しします。
(事前にご連絡ください)


※「きょうだい」の置かれている状況は、人それぞれ違いがあります。

親と同等の役割を担っている人もいれば、家族と距離を取っている人、絶縁状態にある人もいます。
その間を揺れ動いている人もいます。


今回ご紹介させて頂く冊子を必要とする「きょうだい」もいれば、必要としない「きょうだい」もいると思います。

きょうだい会は、どのような状況に置かれていたとしても、その人が必要とする限り、参加を歓迎しています。

・・・きょうだい会の参加者層について、偏った見方をされることが多々あるため、念のため追記させていただきました^^

11月26日(土)きょうだいの集まり@石川の報告

参加者の構成(計6名)
性別:男性3名、女性3
年代:204名(うち学生1名)、302
居住:石川3名、京都2名、富山1
参加回数:初めて0名、2回以上6



9月のイベント@愛知、9月の京都きょうだい会例会@京都、10月のしろくま会カフェ@京都に、石川在住のきょうだい3名が立て続けに初参加されたこともあり、金沢で開催してみました。
参加者の中には、金沢観光も兼ねつつはるばる来てくれた京都在住の方もいました^^


個人的には、きょうだいの集まり開始前に、201734日開催のきょうだいの講演会@石川県小松市の打ち合わせを行なうこともできて良かったです^^


きょうだいの集まりは、金沢駅から徒歩5分の加賀野菜がメインの飲食店にて開催。
お酒を飲みながら、ざっくばらんに盛り上がりました。
きょうだいとしてのあるある話から、金沢は風が強すぎるという話まで。
(北陸出身の人とそうではない人とで「強い」「強くない」バトル勃発!笑)


印象に残った話を中心にまとめておきます。


他者が捉える「きょうだい」のイメージの幅広さ

障害のある人は誰しも、特定の分野に関して秀でた才能を持っている。
他の人たちは気づいていないこともあるけれど、きょうだいはそれに気づいている。
このことは、きょうだいの立場なら誰でも体験することである。

・・・というような偏った見方をされてしまうと、きょうだいはしんどいよね、という話になりました。


障害のある兄弟姉妹との現在のかかわり

実家暮らしか一人暮らしか。
一人暮らしの人は、実家にどの位のペースで帰っているか
実家暮らしの場合でも、自宅の間取りや生活リズムによって家族との物理的距離に違いがある。
また、長男の立場かそうではないかで実家の居心地に違いがあるかもしれない、という話にもなりました。


彼氏/彼女に対するカミングアウト

カミングアウトの有無や、カミングアウトする場合のタイミングや方法については様々なご意見がありますが、
今回の飲み会では、付き合い始めの頃に障害のある兄弟姉妹に直接会ってもらって様子を見る、という方のお話を聴くことができました。


2次会も6名とも参加で、遅くまで語らいました。





写真は今回の集まりとは全く関係なく、金沢駅前のスーパーで衝動買いしてしまったお寿司。
逃げ恥の影響です(笑)


***
次回は201734日(土)夕方あたりに、石川できょうだいの集まりを開催予定です。
同日午後に、小松市内できょうだいの講演を企画して頂きました。
親御さん向けの講演ですが、成人のきょうだいの方もご参加いただけます。
(講演後に、きょうだいの集まりを開催できればと考えています)
詳細は決まり次第、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」に掲載します。
***

2016年11月14日月曜日

11月12日(土)京都きょうだい会例会の報告

参加者の構成(計12名)
性別:男性6名、女性6
年代:202名(うち学生1名)、303名、403名、501名、603
居住:京都8名、兵庫・滋賀・奈良・石川 各1
参加回数:初めて1名、2回以上11



きょうだいの方を中心に、義理のきょうだい(パートナーがきょうだいの立場)の方も参加されていました。


前回の例会の感想用紙に、「1人ずつある程度の時間話してもらうのも良いかも」というご意見を書いて下さった方がいました。
(詳細は、910日の例会報告をご参照ください)

10月の運営スタッフミーティングの際に検討した結果、最初の自己紹介の時に、例会に参加した目的と、近況を自身が話したい分だけ話してもらうこと(話は長くても短くてもOK)にしました。
参加者の目的を最初に共有することで、参加者同士の情報交換もスムーズに行うことができると考えたからです。
また、近況を自身が話したい分だけ話してもらうことで、「今日はたくさん話を聞いてもらいたい!」「一人一人の話を聞きたい!」という方のニーズにも応えることができますし、「今日はそんなに話したくない気分なんだけど…(でも参加者の話は聞きたい)」という方は簡単な自己紹介のみで済ませていただくことができます。


今回は、参加者の自己紹介の中で、

「兄弟姉妹の障害年金だけで生活は成り立つのか?きょうだいが経済的負担をするケースがあるとしたらどのような場合か?」
「障害のある兄弟姉妹の一人暮らしを実現するために、家族ができることとは?」
「きょうだい含む家族が必要な情報を得ることができる仕組みを作りたい!」

といった疑問や意見が出たことから、参加者の体験から得た知識や法制度について共有する時間が中心となりました。




例会終了後、8名で、新年会会場の下見も兼ねて「いろはかるた本店」へ。

運営陣から参加者の方に、全国組織としてのきょうだい会に対する思いや、普段の例会の感想などもお伺いすることができ、充実した集まりとなりました。



以下、例会終了直後に参加者の方に書いて頂いた感想です。


≪初めて参加された方≫

●今回初めて参加させていただきましたが、具体的なお話が聞けて、私自身とても勉強になりました。
まだまだ勉強不足で、私がどういう意志を持っているのか、ということを明確にしていかないといけないなと感じました。
今日はありがとうございました。また参加させていただきたいと思います。


2回以上参加されている方≫

●福祉制度や法制度についての情報が、きょうだいを含め、本当に支援を必要とする家族に、正しく適時に伝わっていない、あるいは情報にアクセスする機会がなかなか見つからないという社会的課題に改めて気付かされました。それを解消する仕組みづくりに自らが関わっていきたいと思いを強めることができました。
今日はありがとうございました。

●皆さん色々勉強されていて自分は知識不足だなと感じました。役所関係は縦割の話になって、本当に欲しい情報や支援・施設に行きつくまでに時間がかかったり、その時の対応の役所関係者の知識等レベルに左右されていると感じてました。
参加者の中に福祉テラスの構想にそのような支援が欲しいですし、あったらとてもありがたいです。ニーズがあると思います。

●今回は具体的な話が多くて良かったと思います。

●今回は、前半は年金など、知りたいところの話になったなぁと思います。いつものような、体験、情緒的な話にならなかったのは、よかったのかなぁ…と思いました。こんな会もありか。

●今回は皆様の聴きたいことを聴けた感じでとても良かったです。

2回目です。将来的な費用について気になっていましたが、将来がどうなるか分からないですが、そこまで構える必要は無さそうな気がしたので安心できた気がします。
動向がどうなるか分からないですし、情報を探るよう努めようかと思います。

●今日参加して、この場のあり方にいろいろあると思うのですが(しかも大変だと思うのですが…)
もう少し具体的なテーマが設定されていると参加しやすいかなと思いました。
例えば、「実際的なことを知りたい」→詳しい人を呼ぶ、「座談会」→話し合うテーマを設定、など…それぞれ違う会や団体があるかもしれないのですが。
少しずつこの場の雰囲気も分かってきてみなさんのあたたかさを感じつつ…
テーマがあると私自身はもう少し参加を続けやすいかと思いました。
みなさんが求められてるものはそれぞれちがうと思いますが。


↑この意見、2次会中に運営陣でコッソリ検討しました。率直なご意見、感謝です。

「毎回の例会に特定のテーマを設けるべきではないか」という意見は、きょうだい会の活動の中で時々出てくる意見です。
ただ、京都きょうだい会では、最初からテーマを決めてしまうと発言内容が制限されてしまい、参加者が話したいことを自由に話し合うことができなくなると考えています。
また、決められたテーマに即して話すことのできない方が、会に参加しにくくなってしまうという声もあります。

話したいテーマを持っておられる場合は、例会最初の自己紹介の時に伝えてもらい、参加者同士で共有できるといいなと思います。

一方で、最初からテーマのある集まりについては、きょうだい会が不定期で開催している勉強会(専門家をお招きする形式)か、他団体が主催している集まりの情報共有によって補うことができればと考えています。
ただ、前者についてですが、勉強会を行う場合、専門家への依頼・日程調整から始まり、専門家との事前打ち合わせ、会場手配、資料準備、参加者の確保、そのための広報、赤字にしないための調整…などなど、定例会の準備以上に時間と精神的な労力を必要とするため、残念ながら頻繁に企画することはできません。
(そのため、後者の他団体の情報共有も重要になります)

あと、宿泊にはなりますが、毎年9月の「京都でてこいランド1泊2日交流会」2日目のディスカッションでは、テーマを設けています。


京都きょうだい会の運営陣が無理なく続けることのできる範囲で、参加者のニーズに応えていきつつ、協力者ももっと増えるといいなと思います。


★★★
次回京都きょうだい会の集まりは、来年114日(土)の新年会です。
例会は、311日(土)に開催されます。
お申込みお待ちしています!
詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。
★★★

2016年10月23日日曜日

10月22日(土)しろくま会カフェ(20~30歳代のきょうだい会)の報告

参加者の構成(計6名)
年代:204名(うち学生1名)、301名、401
性別:女性5名、男性1
居住:京都2名、滋賀・兵庫・奈良・石川 各1
回数:初めて2名、2回以上4

今回のしろくま会は、こじんまりとした集まりになりました。

場所は、boogaloo cafe(ブーガルーカフェ)寺町店。
写真のお席を使用させて頂きました。



おいしいケーキとドリンクを楽しみながら、話しました。






自己紹介の後は、フリートーク。
こんな話題が挙がりました↓


◆一人暮らしをするべきかどうか

実家暮らしの方から出た話題。
一人暮らしの経験者から、実家を出ることになった経緯や、一人暮らしを始めてからの実家との関係について語られました。
当初、親は一人暮らしに反対していた、という話もありました。

◆福祉の仕事について

参加者の中に、福祉職の方や福祉職希望の学生さんがいたことから、福祉職の仕事内容について共有されました。
福祉職の場合、上司が障害者の家族事情に理解があり、緊急時に早退しやすい!?といった話も。

◆きょうだい構成による体験の違い

障害のある兄弟姉妹が自分より年上か年下かによる違い。
年上だと、「お兄ちゃんのはずなのに…あれ?立場が逆転している?」といった葛藤が生じるケースも。

◆きょうだい同士の年齢差による体験の違い

今回の参加者の半数が79歳年上の障害のある兄弟姉妹を持つ立場の方であったことと、障害のある兄弟姉妹が同じ年齢(双子)の立場の方もいたことから、年齢差による体験の違いの話に。
学校がずっと一緒だったが不当な扱いを受けたことはない、というきょうだいもいる一方で、障害のある兄弟姉妹が在籍時に起こしたトラブルにより、自身が入学した時に“あの〇〇の妹か”という目で見られ、学校の先生から不当な扱いを受けたというきょうだいの話もあり、胸が痛みました…。

◆障害特性による体験の違い

知的障害だけのケースと、併せて身体障害があり介助が必要なケースとで、きょうだいの関わり方に違いがありました。

◆障害のある兄弟姉妹について

障害のある兄弟姉妹が人懐っこい性格で人見知りをしないことから、福祉施設の中で新人職員や学生アルバイト向けの利用者という位置づけにある、という話に。
また、障害のある兄弟姉妹に友達がいるか、という話題にもなりました。

◆「きょうだい」の本について

大学の図書館に、著書『きょうだいだって愛されたい―「障害のある人が兄弟姉妹にいるということ」』(全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会)が置いてあり、内容に共感できたという話に。
きょうだいの方がアクセスしやすい場所に、きょうだいに関する本があるといいですね。

などなど。


2次会は4名で、錦市場にある京野菜のおばんざいバイキングのお店に行きました。
カフェ終了時に書いてもらった感想の中に恋愛・結婚の話もしたかった、というニーズがあったことから、2次会では恋愛・結婚の話を中心にトークが盛り上がりました。



今回、石川から20代女性の初参加の方が来られました。
9月の愛知開催の時にも石川から来られた20代男性の方がおられましたので、タイミングが合えば「出張きょうだい会@石川」を開催したいなという話題にもなりました^^
また開催日時が決まり次第、ご案内させて頂きます。


以下、参加者の方から頂いた感想です。

●同世代の方とお話できて、とても貴重な経験となりました。
住んでいる地域や、障害の程度が多少ちがっても、似たような葛藤があるんだなと思いました。

●定例会、初参加でした。話しやすい雰囲気でよかったです。
結婚や恋愛について話してみたかったなあと思います。
でも、色んな話題で雑談みたいに話せて楽しかったです。

●テーブルの雰囲気が好きでした。
人数が多すぎないのも、のんびりした雰囲気で、気軽にいられるようにかんじました。

Aさん、Bさんの話の切り出し方がうまくて、会がスムーズに流れていました。
色んな話が聴けて、来て良かったです。また来たくなります。
(※Aさん・Bさんは具体的な名前でしたので、アルファベットで伏せさせて頂きます)


★★★
京都きょうだい会の年内最後の定例会が、1112日(土)に開催されます。
どなたでもお気軽にご参加ください。
詳細は、ホームページ内「これからの予定」をご覧ください。
★★★



2016年9月29日木曜日

9月17~18日(土日)京都でてこいランド1泊2日交流会の報告

京都きょうだい会副代表の糸井さんが執筆された報告記事をご紹介します。

※一部、編集させて頂いています。ご了承ください。



きょうだいには、障がい者本人や親とはまた違った不安や気づきを持っている人が多くおられます。同時にその気持ちを周囲になかなか伝えられず、重い気持ちを抱えたきょうだいが多いことも、会の活動を通じて実感して来ました。

そこで京都きょうだい会では、2ケ月に1回の例会の他に毎年、全国のきょうだいや関心のある方に呼びかけを行い、1泊2日の交流会を開いています。「でてこいランド」って何?と思われるかもしれませんが、南北に細長い京都府の真ん中、JR京都駅から山陰線で1時間あまりの下山駅近くに建てられた、山小屋風の宿泊施設の名前です。自動車道で言えば、京都縦貫道丹波インターが最寄りになります。

ここで1泊交流会を始めて今年で17回目。皆さん、忙しい日々の中で、日程を調整頂き、今年も栃木・東京・神奈川・静岡・京都・奈良・和歌山・兵庫・広島の各地から、日帰りの方も含め24人の方々が参加して下さいました。内訳は初めての方が6人、2回目以上のリピーターの方が18人。障害のあるきょうだいの方と一緒に参加された方は2組おられました。セルフの施設なので、いろいろな準備や後片付けも必要ですが、皆様の自主的な協力により順調に進行し、有意義な時間を過ごすことが出来ました。



初日は夕方からスタート。各自持参の夕食や持ち寄りの名物を食べながら、アルコールも入り、なごやかなうちに地域ごとの自己紹介から始まります。その後は近くに座った人との交流になり、日頃周りの人には話せないきょうだいの思いを語り合います。初対面の方とは初めのうちは少し緊張もしますが、きょうだいとしての共通体験があるので、前置き無く話がはずんでしまうのは不思議です。時間を気にせず話せる機会なので、夜遅くまで話し込む小グループがあちこちで見られました。雨になりましたが、かえって静けさが増し秋の気配を感じさせ、語り合うには良いロケーションとなりました。

小雨交じりで明けた翌朝。7時前からみんなで手分けして、シーツの洗濯や風呂掃除、ゴミの片付けや朝食を済ませた後、9時過ぎから12時まで、小グループに分かれてのディスカッションをしました。進行役は、若手きょうだいのNさんが担当してくれました。

6~7人で一つのグループを作り、「それぞれの近況を語る」「事件のことをどう考えるか」のテーマに分け、参加された方に選んでいただき、結果、前者のテーマが2つ、後者が1つ出来ました。各グループの進行がスムーズに行くかいつも気を使いますが、皆さん、それぞれ熱心にカミングアウトやアドバイス、意見を出して頂いていました。

近況を語り合ったグループでは、初参加の方はもちろん、リピーターの方からも初めて聞くエピソードが聞け、自分の体験と重ね合わせながら、きょうだいの在り方をみんなで考え合う時間が持てました。感極まり、涙ながらのカミングアウトの場面も多く見られました。自分のことをもっと大事にしていいんだということを確認し合えたと思います。

相模原事件を考え合ったグループでは、皆さん他人事ではないと考えていて、熱のこもった意見交換が交わされました。きょうだいとしても絶対許すことの出来ない今回の事件のことをどう考えるべきか・・・。この事件の背景には深いものがあるはずで、そのことを当事者だけでなくみんなで考えて行く、そのためにもっと情報開示される必要がある、そして核心にある問題として「人の心が育てられていない今の社会に目を向けて行かなければならない」「心をどう育てるのか」「心の声を聴くこと、そのために居場所が大切だ」などなど根幹に触れる議論が出来たことに手ごたえを感じました。




今回参加された方々から感想を多く頂きました。2日間の様子が何よりも雄弁に語られていますので、紹介しておきます。

<<初参加の方から>>

●出てこいランドの交流会には初めて参加させて頂きました。関西以外からも多くの方が参加されていて、普段は会うことのできない方ともお話ができてよい機会だったと思います。地元や近くの方とも知り合うことができたので、また地元や大学のきょうだい会にも参加したいです。ちびっ子が元気すぎてたまに話に集中できないことがあったので、別の部屋で遊ばせる等できたらいいのかなとも思ったのですが、目を離すのもむずかしいですよね・・・。(でもいやされました)【20代女性】

●普段、きょうだいの方と出会い、お話する機会があまりないので、今日、ゆっくりとお話ができてよかったです。親亡き後のことは自分にとって随分先の出来事だと感じていましたが、着々と近づいているのだと感じました。先のことだと思って避けるのでなく、少しづつ向き合っていかないとと思っています。【20代女性】

●相模原事件についてそれぞれの思う所を話し合う機会が持てました。普段、「きょうだい」同士という立場で話ができること自体、なかなかなく、とても貴重なお話を伺うことができ、二日間楽しかったです。今後もこのような機会があれば出来るだけ参加していきたいと思っています。【20代女性】

●自分と似た境遇の“きょうだい”の方と交流したのは初めてだったので、今まで不安だったことなど、話してわかってもらえることがとても嬉しかったです。私は現在は両親・障がいをもったきょうだいとは遠方に離れてくらしていますが、実際に、離れて暮らしながらきょうだいのことを親に代わって気にかけている方のお話も聞くことができて、心強く感じました。「自分のこと、自分の幸せを考えて生きるのがいい」と声をかけていただき、私自身、自分の生き方の希望など両親にもきちんと伝えていこうと思いました。ありがとうございました!【20代女性】

●様々な地域と年代の方々と交流ができ、大変充実した2日間を過ごすことができました。相模原事件についてのディスカッションでは、報道やwebでは知ることができなかった真相を聞くことができました。妹が入所しているため、自分も当事者になりえると考えながら、今の施設と関わっていきたいと思います。また来年もよろしくお願いします。【40代男性】

<<2回目以降の参加者の方から>>

●昨年に引き続き2回目の参加でした。昨年に比べると若いきょうだいの方が多かったこともあり、昨年よりも更に有意義な時間を過ごさせていただきました。私の兄は知的な遅れはほとんどなく、一般就労しているという状況の中で、他の方々の大変な状況と比べて私なんて・・・という気持ちもありましたが、皆さんに受けとめていただけている安心感を感じることができました。また、来年是非参加させていただきたいと思います。【20代女性】

●自分の気持ちや幼い頃からのきょうだいや両親に対する思いを話せてよかった。できればもっと多くの人に僕の本心を知ってほしかった。出てこいランドに行くかどうかギリギリまでまよったけど・・・来て良かったと思います。来年行けるかどうか分かりませんが、来年は今年より良い報告ができる様になりたいと思いました。【20代男性】

●今回はとても有意義な二日間になりました。二日目は二日酔いになってしまい、二日酔い自体、人生で4,5回程度だったこと、この十年は一度もなかったことで、なんとかなるだろうと考えていたのが裏目に出た感じです。ご迷惑をお掛けしました。二日目のグループディスカッションがすごくメインだったのに、話したいことが話せませんでした。その分たくさんの方のお話がきけて、大変参考になりました。どうもありがとうございました。【30代男性】

3年ぶり5回目の参加で、顔ぶれがだいぶ変わっていて、おどろきました。はじめて参加した平成20年は、自分が若いと思っていましたが、今回は20代の参加や子どもさん・きょうだいの参加も複数・多数あり、いい意味でつながりや継続を感じました。きょうだい亡き後の地域活動をされている人等と直接話ができ、刺激を受けました。家族や職場以外の居場所の大切さを改めて感じました。【30代女性】

●相模原障害者施設殺傷事件を考えるチームに入り、ディスカッションさせて頂きました。社会に対し、死をむだにしないために、今日のリアルな問題提議について、“きょうだい会”としてあげていく必要があるのではないか?と思いました。まずは、当事者や家族だけの問題ではないということですよね。国を挙げて、考えていかなければなりませんね。【40代女性】

●いつもどんな形で参加しても、参加しやすい準備をして下さっていて、感謝しています。相模原の事件の事は、家族としてだれとでもわけあえるわけではない、大切で重い課題をつきつけられている問題で、きょうだいの皆さんとその話を共有できることは、ありがたいなあと改めて感じました。立場のちがう親御さんには話せない部分も話せます。【50代女性】

18日の朝のディスカッションで、例の事件の話(かなり突っ込んだ話)が出来た事が良かった。やはり非公開はおかしい。現実を隠そうとしていると思う。【60代男性】

●今回3回目を参加させていただきました。2回は一人参加で、今年初めて若い人に車を出してもらい、3人で一緒に来ることが出来て、嬉しく思いました。毎回新しい人達が参加されていて、ますます拡がっていて良い会だと思いました。とりわけ若い人達の参加があって心強く思いました。若い人の現在の意見を聞くことができたので、会の運営の参考にしたいと思います。伊丹でも白くま会、ファーストペンギンに続く会が出来ればいいなと思います。しかし、親亡き後の問題は未だに重い課題なので、こちらの進展も期待したいです。この様に発展してきたのは、17回続けて来られた人達に支えられてのことと感謝しています。【60代女性】

●今日は楽しかった。(御本人が自筆で書いてくれました)【40代男性】

参加された方の家族の背景等はそれぞれ違いますが、きょうだいとしての思いに共通するところがあり、貴重な交流の場であったことが述べられていて、手ごたえを感じました。又本人自筆の「今日は楽しかった」という言葉に、大いにいやされました。あっと言う間に過ぎてしまった2日間でしたが、きょうだいという当事者同士だからこそ作れた居場所だったと思います。来年もまた出てこいランドでお会いしましょう。
京都きょうだい会 糸井慶一

*この事業には、全国きょうだい会からの助成金が出ており、運営に役立たせて頂きました。

2016年9月12日月曜日

9月10日(土)京都きょうだい会例会の報告

参加者の構成(計13名)※プラス参加者の子ども1
性別:男性5名、女性8
年代:203名(うち学生1名)、304名、403名、501名、602
居住:京都10名、大阪・滋賀・石川 各1
参加回数:初めて3名、2回以上10



定例会の大まかな流れは、こんな感じでした。

・全体で簡単な自己紹介
・全体でフリートーク(初参加の方のお話を中心に)
・近くに座っている人6~7人でフリートーク
・全体で「でてこいランド交流会」2日目のディスカッションテーマの募集


フリートークで話されていたことの一部をご紹介します。


◆兄弟姉妹が精神障害で、自分の子どもが発達障害の方の体験。

様々な視点のお話が出ていましたが、
兄弟姉妹が自分の結婚式に出ることができず、相手のご両親とまだ会っていない、というお話も印象的でした。

◆将来について、親との話し合いが進んでいるか。

ある参加者の方は、「母は抱え込む性格なので、娘(きょうだい)に面倒をみて欲しいとは絶対に言わない。また、母は日々のことでいっぱいいっぱいのため、娘(きょうだい)に将来についてどう考えているのか、ということを聴くという発想すら持つことができない」と語られていました。

別の参加者からは、「親が楽観的過ぎて、将来についても周りが何とかしてくれると思っていて話し合いが進まない」という語りも。

また、将来のことに限らず、日々の生活の中で、障害のある兄弟姉妹に対する不満よりも親に振り回されることによるストレスの方が大きいという話も出ていました。

◆家族の将来を考えることについての現実感がない、というお話。

実家を離れているからか、家族のことが「他人事」のように思えてしまう。
他の参加者が将来について話をしているのを聴いて、実家にいた時は自分も同じような感覚を持っていたことを思い出した、とのこと。

◆例の事件について、きょうだい会の中で話したいか、話したくないか。

年月があまり経過していない今の時期だからこそ話せるのではないかという意見と、真正面から取り上げることには慎重であるべきという意見。
両者ともよく分かるため、考えさせられました。


他にも、様々な話題が語られました。


例会終了後は、来週のでてこいランド交流会の打合せのために2次会へ…と言いつつ、当日参加しないメンバーも含め、6人で焼き鳥屋さんで呑みました。
でてこいランド交流会のことや、きょうだい会の運営について等、いろいろ語りました。

最近参加され始めた方の、「皆さんは何故きょうだい会に参加し始めたのですか?」という質問も印象的でした。
何年もきょうだい会の運営に関わっていると、自分が参加者に対してこの質問をする側になりがちで、自分が質問をされる側になるのは何か新鮮ですね。


例会の中で出てきた他の話題については、以下の参加者の感想にも出ていますので、よろしければご覧ください。

***

<初めて参加された方>

●障害のある家族を持つきょうだいの方々とは、初めて交流できました。
自分と同じ気持ちで、学生時代や現在を過ごしてきた方もいらっしゃって、お話を聞いて頂いたり、共感してもらったりして、新鮮な気持ちになりました。

●今回初めて参加させて頂きました。
普段ほとんど人に話したことがなかった兄の障害について、聞いてもらえて、少し心が軽くなれた気がします。
障害の種別が異なるきょうだいの方々のお話も、自分と共通する部分もあり、参加してよかったです。
「親なきあと」の対策がうまくいけている方の事例を知りたいです。

●初参加でした。今日はありがとうございました。
最近、実家を離れて1年近く経ちますが、どうも家族とか障害をもった兄弟へのかかわり方への当事者性が薄れてきているように感じています。
(良いことなのか、危険な兆候なのか、分かりませんが)
親亡き後の話や、将来起こりうる課題への事前準備としての認識を思い出させてくれた会だったと思います。

2回以上参加されている方>

●いつも考えることですが、きょうだいの方のおられる環境はそれぞれ違って、思いも違って、それでいいのだと思います。

●・個々人の話は、それぞれの物語なので普遍化できるものではないですが、やはりここ数十年で障害をめぐる社会状況が大きく変わっているんだということをそれぞれのお話から実感しました…。ある参加者が「今が数年ぶりのチャンスだと思う」とおっしゃっていたのが印象的で、人生の多くの時間をかけとても長い目で付き合っていくものなんだと改めて思いました。
・また、救急車で障害のある弟さんが運ばれたという話で、家族以外の救急隊員が意思疎通できず、家族の人でないとうまくコミュニケーションがとれなかったという話は、家族が障害のある人を抱え込む一つの理由だと感じました。

●・個別支援計画のことを知れたのがよかったです。次回、そういう機会があったら親と同席したいと思います。
・障害者の思春期のことについて、先輩方の事例をきけたのが参考になりました。

●障害者のいる家族が家族だけで抱え込んでいたり、先日の事件の際に氏名を公表しないなど、社会に対して おおやけに言えない といった所に、余計に障害をもっている人がいる家族(本人も含めて)の苦悩があるなと思いました。
“障害”といっても多種多様で、一概に説明できないし、理解が拡がっていないのが一番もどかしいと感じました。
理解が拡がっているとより家族やきょうだいも外に対して声をあげやすいので、これから更に理解が拡がっていくように私も微力ながら自分のできることをやっていこうと思います。

●(※今後、希望するテーマ)
・家族の心(ストレス)ケアについて
(レスパイトケア)
・相続・贈与について
・いろいろな考え思いが聞けて良かったです。

●久しぶりの定例会に参加しました。
たくさんの方が参加されていてホッとしました。
来週のでてこいランドも楽しみにしています。

2回目に参加された方(2名)のお話が聞けず残念でした。
1人ずつある程度の時間話してもらうのも良いかも…と思いました。

※↑この件、ぜひ参加者の皆さんにご意見を伺いたいです!
運営側としては、全体で一人ずつ語る形式を3時間ずっと続けるよりも、途中で近くにいる人たちと少人数で話をする時間も設けた方が、一人ひとりが話せる時間は増えますし、参加された方も比較的リラックスできるのではないかと考えていました。
一方で、全体で話す時間に発言がなかった方と席が遠かった場合には、こちらの感想につながります。
また、自分の話をしたい人もいれば、他の人の話を聞きたい人(自分が積極的に話したくない人)もいることも、配慮しなければなりません。

例会の進め方に正解はなく、その時々の参加者の好みの問題になってくると思いますので、難しいですね。
次回の例会の冒頭で少しだけお時間をいただいて、例会の進め方についてご意見を伺ってもいいのかもしれません。

***

91718日(土日)は、でてこいランド12日交流会です。
現在も参加者を募集しています!

次回の京都きょうだい会定例会は、1112日(土)、しろくま会(2030代のきょうだい会)カフェは1022日(土)です。


詳細は、ホームページ内「これからの予定」をご覧ください。