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2017年11月12日日曜日

11月11日(土)京都きょうだい会例会の報告

参加者の構成(計15名)
性別:男性6名、女性9
年代:203名(全員学生)、304名、405名、603
居住:京都7名、大阪3名、滋賀3名、兵庫1名、鳥取1
参加回数:初めて6名、2回以上9



今回は、きょうだいの立場の方だけでなく、親の立場の方や、(いつも参加して下さっていますが)スクールカウンセラーや病院のカウンセラーの方などもおられました。
いつもより、初参加の方が多い集まりになりました。


こんな話題が挙がっていました。


◆親なき後

親と「親なき後」の話し合いが進まない、という話には、参加者の感想の中でも共感の声が多く挙がっていました。

具体的には・・・

・親も障害のある兄弟姉妹も年齢を重ねているのに、「(グループホーム等は)まだ大丈夫」の一点張り。現実を見ることを拒絶している。
・夫から「正直、(義理の)兄弟姉妹のことまでは看れない」と言われている。
・きょうだい自身、自分の生活(子育て等)に精一杯。経済的にも障害のある兄弟姉妹を看る余裕はない。
・同じ県内に住んでいても、「もっと近所に住んで欲しかった」と言われてしまう。

といった体験談が話されていました。


一方で、実際に親なき後を迎えたが、兄弟姉妹のサポートを行うことは当たり前だと考えていて、そのことに対しても特に嫌な気持ちは持っていない、というきょうだいの方も参加されていました。


また、一時期は自分(きょうだい)が離婚して障害のある兄弟姉妹を引き取るべきか、というところまで追い詰められた、というきょうだいの方もおられました。


子どもの頃から、障害のある兄弟姉妹だけが可愛がられて、自分(きょうだい)は虐待を受けていた。それなのに、親なき後を考えなければいけない現状がしんどい、という思いを持ったきょうだいもおられました。


◆「親なき後問題」を解決するヒント

・親に何を言っても「のれんに腕押し」で、何の進展も期待できない場合、きょうだいと一緒に解決してくれる身近な相談機関と繋がる。
・相談員によっては、相談日を、親ときょうだいを別々の日に設定してくれるケースもある。
(目の前で親ときょうだいの喧嘩が始まり、話が進まないケースがあるから)
・親に対して、「手伝うよ」というスタンスで関わる。

きょうだいの立場を踏まえると、受け入れがたいと感じたり、心配なこともあったりしますが・・・。


◆親の立場からみた「障害のある子どもの子育て観」「きょうだい」

親の会の方が親御さんたちを客観的に分析されていて、そのお話も興味深かったです。

・親の世代にもよるが、子育てが親の生きがいになっていて、子育てを取り上げられたくない、という思いを持っている場合がある。
特に、趣味や仕事を持っていない親御さんは、自分のすることがなくなってしまうことを恐れる場合がある。

・障害のある子どもがグループホームで暮らしている場合でも、「土日に帰ってきてくれるのが楽しみ」と話す親御さんは、子離れができていないかもしれない。
「平日のグループホームの暮らしに慣れて、成長してくれて嬉しい」という感想が出てきて欲しいところ。

・きょうだいの立場の子どももいると、親の自分がいなくなっても何とかしてくれるだろうという、「きょうだいの存在が保険」という潜在意識を持っている場合がある。


◆きょうだい支援団体立ち上げの壁

法人化している親の会のなかで、新たにきょうだい会を発足する場合、約款にきょうだいについて言及されていない時は約款の変更から始めなければならないが、理事会などを経なければいけないため変更に1年以上かかることもあり、発足の壁になっているという話が挙がっていました。

きょうだい支援グループを増やしたいという思いがあっても、こういうことが壁になるケースもあるのですね。。


・・・などなど、様々な話題が挙がっていました。


以下、参加者の方に書いて頂いた感想です。個人名・団体名は伏せています。

●声が出なくて自分の事は話せませんでしたが、いろんな立場のきょうだいが沢山いて、私みたいに兄弟の事で悩んでいるのは他にもいるんだと、光を見た気分です。
とても価値のある時間でした。来て良かったです。
○○さんの立場が、私が妹という違いがあるものの、ほぼ同じだったので、とても共感できました。ありがとうございました。

●非常に多岐に渡る方が一同に会し、様々な背景・立場から様々なお話を聞くことができ、今後の人生に於いて一つの参考となりました。
このように、多数の人が集まって活発なきょうだい会が初めてで、非常に新鮮でした。

●本日はありがとうございました。
親の立場として、福祉事業所の職員として、様々な悩みや問題があることを再認識いたしました。
今の若いお母さん方は、こういった「きょうだい」さんが自分ファーストになれない状態にならないか?ということに、とても心配なさりながらお子さんを育てておられます。
でも、日常はあわただしく日々がすぎ…という方が多いです。
また、色々情報交換等させていただきたいです。

●今日は、とても重要な時間をありがとうございました。
「親の目」という面からは自分の立場ですが、きょうだいの方の思い、切実な所も聴けて良かったです。
今後もスケジュールが合えば是非参加させてください。

●親亡き後の問題などについて、親の視点ときょうだいの視点を交えてお聞きすることができて、とても勉強になりました。
今まで本を読む中で知った頭の中だけでの知識と、今日、実際にお話をきくことで得たことが合致する点や新たに知ることができたことなど、学ぶことができました。
ありがとうございました。

●○○(親の会)の方はとても興味深い話をして下さいました。
ありがとうございます。
①本人の面倒②親の対応は、2つ大切な課題を抱えている。
「先の苦労、後の楽」というお話はとても印象に残りました。
きょうだいは「保険」と思われているんですね。何だか涙が出てしまいます。

●グループホームに入ることについて具体的なことを聞けてよかったです。
自分ととてもよくにている環境(親が死んだ後に妹をどうするかが話として進まないなど)の方もいて、自分の悩みがきょうだいとしてよくあることだと認識できたことも気持ちが楽になりました。

●グループホームのことがとてもよくわかりました。
これから、どうすればよいのか参考になりました。
ありがとうございました。

●きょうだいが「親なきあと」に備え、どのように取り組んでいけばよいかについてのヒントを沢山得ることができました。
もっと深く学んでいきたいと思います。

●○○(親の会)の方がきて、親亡き後問題を抱えた方にとってはとても良い話が聞けたのではと思います。良かったなと。
でも、人がこれだけ多くなると自己紹介に時間を取られますね。
そこで経験を語りすぎたりするので…。

●今日は新しい方達の参加がたくさんあり、色々な話が聞けて良かったです。
フリートークタイムの充実、席替えなどあったら良いと思います。

●皆さんのお話を聞いて、時代の変化も感じましたが、同時に大変勉強になりました。

●○○(親の会)からの参加者のお話が目からうろこでした。
きょうだいだけでなく、色んな立場の人が参加できる京都のよさだと思いました。
またお話をききたいと思いました。
ただ、きょうだいの方のお話がなかなかできなかったのが惜しまれます。


※例会で話される内容は、参加メンバーによって異なります。
お時間がある時に、過去のブログ記事も遡ってご覧頂けますと幸いです。


★★★
京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定
1216日(土)しろくま会(2030代のきょうだい会)カフェ
1216日(土)障害者のきょうだいを対象とした「遺伝」に関する勉強会
113日(土)京都きょうだい会 新年会

詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。
★★★

9月30日(土)しろくま会(20~30代のきょうだい会)カフェの報告

参加者の構成(計10名)
性別:男性2名、女性8
年代:205名(学生2名)、305
居住:京都6名、兵庫3名、滋賀1
参加回数:初めて3名、2回以上7

※カフェには8名が参加。そのうち3名が続けて2次会にも参加されました。
2次会から新たに2名が合流し、計5名で遅くまで盛り上がりました。

今回は「こなな 四条店」を利用させて頂きました。
ランチをした方もカフェをした方も、両方おられました。





4人ずつのグループで、1時間毎の席替えを2回行ないました(計3時間)ので、全員とお話して頂けたかなと思います。

出てきた話題はグループによって異なると思いますが、例えば、職業選択(今回出たのは「福祉系の職業を選んだけれど、兄弟姉妹のために選んだわけではない」という意見等)や、親なき後恋愛・結婚の話題などを共有しました。


あと、障害のある兄弟姉妹が市バスの中で奇声をあげたことで、警察を呼ばれてしまったことが悲しかったが、別の日にまた通報されそうになった時、兄弟のことを知ってくれている運転手さんが「この人は大丈夫だから」と庇ってくれた、という話も出ていました。

・・・他にも、様々な話題を共有しました。




2次会では、
「自分の子どもが産まれた場合、障害(のある兄弟姉妹)をどのように理解して欲しいか」という話題も挙がっていました。

「子どもを持つことについて、自分の生まれ育った環境しか分からないから子育てすることに対して不安がある」といったきょうだいの相談に対して、

子育て中の先輩きょうだいさん(きょうだいとしても様々な修羅場を経験されてきた方)から、夫から意見を聞いたり、「子育て講座」といった地域の勉強会に参加して学んでいるというお話を聴かせていただきました。

自分の家庭環境によって子育てに自信がないことについては、補う手段があり、諦めなくてもいいのかもしれないなと励まされました。

(もちろん、子どもを持たないという選択をされたきょうだい、選択せざるを得なかったきょうだいの方もいらっしゃると思います。その方々の思いも尊重されるべきで、考え方に何らかの正解があるわけではないと思います)


あと、2人以上子どもがいらっしゃるきょうだいさんで、自身のきょうだい関係が良好でなかった場合、
自身の子ども同士のきょうだい関係について、どのような思いを持って子育てされているのだろうかと、ふと気になったりしました。


以下、カフェの参加者の方に書いて頂いた感想です。
印象に残った話題を中心にまとめて頂きました。

●今回初めてしろくま会に参加させてもらいました。きょうだいという立場でも、住んでいる家庭環境で、全然、障害をもっているきょうだいへの対応法が違っているんだと気づきました。
お話しさせていただいて、良かったです。また参加させてもらいたいと思います。

●色々な考えをお持ちの方々とお話ができて、参考になりました。
恋愛において、単に付き合っているときにはあまり話題に出なくても、結婚となると、兄弟のことがテーブルに挙がるんだなと思い、兄弟に理解のある方と結婚したいなと思いました。

●今日は、結婚や、パートナーに兄弟のことをカミングアウトして、フラれてしまうという実例をかなりの数聞いて、怖くなりました。今後考えないといけないものだとは思っていましたが、フラれる事例があんなに多いとは・・・。
今回はそれが一番印象深いです。

●結婚の話や子育ての話が印象に残りました。私自身が結婚してないのと、子育てもしていないので、将来の自分の姿を考える上で参考になりました。なかなか、近くにそうした立場の人がいないので、今日は貴重な経験ができたなと思います。
きょうだいでも、育った環境で、随分と考えや意見が違うのだなと、当たり前なんですが、改めて思いました。

●きょうだいの今現状の生活について話したことと、きょうだいと共に生きることを考えました。将来の介護や親との関係など、今は問題ではないこともシビアに聞けました。やはりきょうだいなくしての私の人生はないのだなぁと思いました。
色々話せて良かった部分と、将来の現実をつきつめられた感じでした。

●きょうだいは、障がいのあるきょうだいの自立を考えていくけれど、親御さんとの対立は避けられないのかなと思いました。

●今日は、参加させて頂きありがとうございました。
色々な方とお話しさせていただいて、得ることも多かったです。
印象に残ったのは、自分も兄弟も頑張っているということです。
また、このような機会がありましたら、是非参加させて頂きたいです。


※しろくま会で話される内容は、参加メンバーによって異なります。
お時間がある時に、過去のブログ記事も遡ってご覧頂けますと幸いです。


★★★
京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定
1216日(土)しろくま会(2030代のきょうだい会)カフェ
1216日(土)障害者のきょうだいを対象とした「遺伝」に関する勉強会
113日(土)京都きょうだい会 新年会

詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。
★★★