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2018年5月27日日曜日

5月12日(土)京都きょうだい会例会の報告

参加者の構成(計15名)
性別:男性9名、女性6
年代:203名、301名、405名、502名、604
居住:京都8名、大阪5名、滋賀1名、兵庫1名、宮城1名
参加回数:初めて5名、2回以上10

参加者の中には、きょうだいの方だけでなく、親や支援者の立場の方もおられました。
年齢層も幅広く、男女の数にもあまり片寄りはありませんでした。
障がい種別では、知的障害の他、精神障害・発達障害・身体障害の方まで広範囲でした。

~参加者の感想(アンケートより抜粋)~

●同じ立場や経験を持っている方々の話を聞くことができ、分かってくれる人がいるということに、まずは安心することができた。

●話を聞いていて思ったのは、親と子の関係によって親亡き後の複雑さが変わるということでした。制度や法律などについてもっと知らないと、支援するのはムズかしいのかなと思いました。

●今回参加させていただいたのは、自分の将来・人生設計を考える中で、障がいを持つ弟にとっての幸せとは何だろう・・・と思い、自分と同じ立場の方がどうやって障がいを持つきょうだいの面倒、サポートをされているのか話を聞きたかったので、参加しました。参加してみて、サポートについての話を聞けて良かったですし、自分の知らなかったこと(お金や保険など・・・)を色々聞けて非常に勉強になりました。

●今まで、同じ支援者である母と、ごく限られた友人にしか話せなかった話ができること、また聞けること、本当に貴重な機会でした。ありがとうございました。マイノリティーの家族がいる場合、内に内にこもりがちになり、考えが良くない方向に向きがちだと思います。「かかえこまなくて良い」という言葉が聞けたり、ホッとすることができました。ありがとうございます。

●今日の話題の中で心にとまったものは、「自分ができない」と思うことが、サポート資源の利用につながっていく ということでした。ありがとうございました。

●他のきょうだいの方の様々な悩みや想いを、今回もたくさん聴かせて頂くことができました。障害や病気のカミングアウトのこと、結婚のこと、親なきあとのこと、親や当事者本人との関わり合いのことなどなど。自分のことと置き換えて共感したり、感極まって泣きそうになったり、今回も心が忙しかったことです。

●自分だけでは知り合えないような意見や経験が聞けることは、非常に貴重です。

●相談者の男女の人数の差が少ないのは、良いですね。

●きょうだい児・きょうだい会に関心が集まるのは大切なことだと思いますが、親御さんの立場の方がいらっしゃると、「きょうだい児として話せること」に若干セーブがかかるかな・・・と感じます。

きょうだい児支援・・・現時点では親支援に付随するものという位置づけなんですかね・・・。

障害児をどうするというお話には様々な意見が出ますが、きょうだい児がどんな人生を生きるのかという話にはなかなかなりづらいですね・・・・。

●私は親の立場ですが、色々な立場の方がおられて、また色々な意見があり、とても考えさせられました。親が障がい者のきょうだいに安心を与えられるためには、どの様なことがあるのか、考え提案できるようにしていきたいと思いました。

 ~スタッフから~
出ていた話題の点描です。
◆障がい者本人の過ごし方を考えている
通所施設に通っているが、もっと力をつける為の居場所を見つけたい。
障がいの支援区分が変わるとグループホームにいられなくなるが、地域で単身生活を
 ごさせるには不安がつきまとう。
高齢になると介護保険優先と相談窓口で言われ、具体的な行先が見えて来ない。

◆親との関係の取り方
進路を前にして、親・親族からの期待を重圧と感じた。
小さい時から親の虐待を受けていた。
の言動に矛盾を感じて来た。(心配しなくていいと言いながら、具体的な解決策が
 無いこと)
自分以外にも実家と距離を取りたい人がいることを知った。
妹の精神状況を見て自分自身不安定になったことがある。将来的には母と
 パートナーを組んで妹を見て行くつもり。

◆カミングアウトをどうしている?
必要になれば言う。
今のところ必要が無いのでしていないが、交際相手には言っている。
傷つくこともあるので積極的には言いたくない。

◆自分自身を見つめ直す
これまで情報不足だった。
大学卒業を機会に、制度をはじめ障がい者に関する知識を持って行きたい。
娘のことは妻任せにしてきたが、定年退職を機会に、自分に出来ることは何か考えて
 行きたい。
きょうだい支援のことを大学の卒業論文でテーマにしたい。
いろんな人がいるのだなと気づけた。楽になるヒントが得られてよかった。
きょうだいとして出来ることには限界があることを感じている。  

◆親亡き後などへのいくつかのアドバイスと情報提供
家族が抱え込まなくてもよいという考えに立つことは大切だ。
他のきょうだいの話を聴き、いろんな視点を取り入れることは大きな意味がある。
65歳で障がい者サービスと介護保険の関係が複雑になるが、法的な改正も少しづつ
 はあるがなされてはいる。
生命保険の仕事で、相続問題につながる事例も見聞きしているので、疑問があれば
 答え行きたい。
その他
 家族向けに書かれた本や資料の紹介
  「障害のある子の家族が知っておきたい『親なきあと』
                   渡部 伸著  主婦の友社  1,300
             *家族の関心に沿ってわかりやすく書かれた本です。
  ●「親心の記録」 支援者の方々へ
                一般社団法人 日本相続知財センターグループ発行
       *本人のことを次の支援者に伝える為、必要な項目が書かれた書き込みノート
       です。会にも在庫が数冊ありますので、無料でお譲り出来ます。但し先着順。

 例会では多くの背景を異にした人たちが集まって来られます。同じきょうだいの立場でも、本人の障がいの種類や程度・家族の状況などにより状況は一様ではありません。参加者からはいろいろな角度からの言葉が出て来て、答えはひとつでは無く、時にすれ違いが生まれることもあります。この会では、お互いの背景の多様性を理解し、相手の語りを遮らず、どちらかと言えば傾聴することに重きを置いて、その中から自分の考えを見つめ直したり、情報を得る機会にしたいと改めて思いました。

3時間ではとても話し足りなく、2次会にも半分を超える人達が参加しました。
                                   担当(い)


※例会で話される内容は、参加メンバーによって異なります。お時間があるときに、過去のブログ記事も遡ってご覧いただけますと幸いです。

★★★
京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定
*7月14日(土)京都きょうだい会 例会
*8月19日(日)しろくま会(20~30代きょうだい会)カフェ
9月1日(土)京都きょうだい会 例会
*9月8日(土)~9日(日)京都でてこいランド1泊2日交流会
詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」ご覧ください。
★★★

3月10日(土)京都きょうだい会例会の報告

参加者の構成(計13名)
性別:男性6名、女性7
年代:302名、407名、501名、603
居住:京都8名、大阪3名、滋賀1名、兵庫1
参加回数:初めて3名、2回以上10


今回も、きょうだいの立場の方だけでなく親の立場の方や、(いつも参加して下さっていますが)スクールカウンセラーや病院のカウンセラーの方などもおられました。

自己紹介のあと、こんな話題が挙がっていました。

結婚について
結婚をしたいと思うが、家に障害者がいるということで断られたり心無い言葉を受けたことがある、男だから苦しいことが分かってもらえない、という障害者への偏見やジェンダー問題などにも通じるお話がありました。

親なき後問題
将来のイメージがネガティブなものしか見えない、障害や病気がいつまで続くのだろうと途方に暮れる気持ちになること、自分の生活もあるのに障害のあるきょうだいを見ていけるか?できないのでは?、わたしが先にしんだらどうしよう、などが話題にあがりました。
また、前回参加後、市役所の相談員とつながり少しずつアクションを起こしているところとの報告も聞くことができました。

家族、きょうだいだけでは解決できないこともあると思います。抱え込まず、専門家、相談支援センターなどの利用、活用をしていければと思います。

以下、参加者の方に書いて頂いた感想です。個人名・団体名は伏せています。

初参加でしたが、色々と気づきや知らない情報も多くあって非常に有意義でした。次回もまた参加したいと思っています。

 どこの家族教室も女性の相談者ばかりなので男性の相談者が多くて良かったと思います。今後は障害者の地域共生が進むので、男性兄弟はどんどん意見を発信すべきです。
話題に、親の死後、兄弟姉妹が選ぶ道があっても良かったと思います。

最近はほぼ毎回参加させて頂いており、様々な障害差別の背景のある「きょうだい」の方々の思いを聴き、色々と考えさせられます。特に、親の「きょうだい」への向き合い方(考え方・態度など)が「きょうだい」自身の、その後の人生の向き合い方を左右するということを改めて感じました。

いつも思うことですが、障害者の程度や現状、又は親の育て方などで、きょうだいに対する思いが大きく変わるんですね。色々な方のお話を聞きながら、前へ進む方策を考えられたら良いなあと思います。

文献などを読み進んでいると自然に涙が出てきて止まらないこともよくあります。きょうだい+きょうだいの母である自分には厳しいテーマかもしれません。実際に皆様の話を伺っていると、共感できることもたくさんありました。自分のことを話すことで、少し自分の気持ちも整理できるのかもしれません。

障害やサポート資源を知らないことでネガティブに考えがちになってしまう。その部分については、障害が何かやサポート資源を知ることは大事だと思いました。

まだまだ障害が精神という事で親しい友人にも話せないので、話を聞いて頂ける場がある事だけでも本当にありがたいと思っています。今後は家族(主に親)と自分のストレスのケア、家族間の関係維持についてお話出来たらと思います。

きょうだいのお立場でも実に、様々な境遇の方がいらっしゃると思います。例えば、障がい福祉の中で、障がいを持つきょうだいが、親亡き後に暮らしていけたとしても、一概にそれだけでは解決しない気持ちの部分や、行政の対応や、もろもろ有ります。うまく言えませんが、もっとナチュラルに社会も気持ちの部分もなっていけばいいのにと思います。

きょうだいの立場のお話をすることができて良かったです。また参加したいです。

今日も初参加の方が3名おられ、改めて「きょうだい」でもそれぞれの悩みがあるのだなあと実感しました。「きょうだい」の話というのは本当に底が深いものだと思います。

家族がおままごとで偽善チックだ、という言葉が印象に残りました。

生の言葉で語り合える場面が多くて、きょうだいの例会らしくなってきたと思えました。

※例会で話される内容は、参加メンバーによって異なります。お時間があるときに、過去のブログ記事も遡ってご覧いただけますと幸いです。

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京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定
*7月14日(土)京都きょうだい会
*8月19日(日)しろくま会(20~30代きょうだい会)カフェ
詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」ご覧ください。
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