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2024年4月5日金曜日

3月例会のご報告

 参加者:計13 名(対面)

 性   別:男性 6名、女性 7名

 年代別:30代 1名、40代 4名、50代 6名、70代 2名

 居住地:京都府 11名、大阪府 1名、奈良県 1名

 参加回数:初参加者 4名、2回以上 9名

 参加者の立場:きょうだい 10名、親 2名、支援者 1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、発達障がい、精神障がい、難病

                                                                                    

今回も初参加者が多く、リピーターの方も2名来られ、にぎやかな例会となりました。テーマは決めずフリートーキングで、思い思いに体験や現状、心境などについて語り合いました。

年齢層は40代50代の方が多く、話題は「障がい者本人や親の高齢化に伴い直面している内容」が中心になりました。自己紹介の中で「人前で話すのは苦手だが勇気を出して参加した」という方が何人かおられましたが、語り出すと次々と想いがあふれ、時間が足りないほどでした。

出て来た発言を拾ってみますと

・きょうだいと親のダブル介護の問題に直面している。

・障がいのあるきょうだいも高齢化に伴う変化が見られ、今までとは違う対応を考えな 
   ければならなくなった。

・親に代わってグループホームの週末帰省や通院介助などを引き受けていることの負担
 と、負担に感じる自分への後ろめたさを抱えている。

・後見制度の利用も考え始めているが、有効な解決策になるのだろうか。

・相談支援の窓口では伴走してくれない実態がある。障がい者本人だけでなくケアラー
 にも支援が欲しいと切に思う。

・自分らしく生きる為に、この頃自分自身の観察をするようになった・・・・。

・対面での例会の意義は大きいと感じている。オンラインの例会では伝わらない部分が
 あ
る・・・。

などでした。中高年になると課題はより具体的になって来ます。「社会から求められる役割」と「自分自身の人生」との間で葛藤している状況や、解決に向けて模索している姿が見えて来ました。
聞き手の参加者からは、制度情報の提供や「多くのきょうだいが同じような課題を抱えており、一人ではないこと」「自分自身を大切にすることの重要さ」などの助言も伝えられていました。

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参加された方から感想が寄せられていますので、紹介しておきます。

・はじめて、きょうだい会に参加させていただきました。今まで、自分と同じきょうだ
 いの立場にある方とじっくりお話ししたことはなく、とてもよい機会になり、思い切
 って参加して本当によかったと思います。将来の不安に対しても、気持ちの面でも共
 感していただき、制度的なことなどのアドバイスもいただけて、ほっとすることがで
 きました。そして、自分のためにも行動していこうと思います。また参加させていた
 だきたいです。

・先日は、例会に参加させていただきましてありがとうございました。きょうだいの悩
 みは、きょうだいの方に相談することが解決への近道だと改めて思いました。インタ
 ーネットの情報では一般論が書いてあり、きょうだいの私には当てはまる事もなく、
 モヤモヤしていました。久しぶりの参加になりましたが、参加させていただいて本当
 に良かったです。また、参加させていただきます。ありがとうございました。

・日頃、自分だけで考えていると、閉鎖的になり、ついネガティブに寄ってしまいます
 が、きょうだい会のみなさんの様々なお話を聞くと、心に風穴があくような気がいた
 します。それぞれの実体験からくる生きた意見は、とおり一遍ではなく参考になりま
 す。悩みは尽きず、スカッと解決することも難しいですが、いろんな方のお話、ご意
 見を聞くため、これからも参加させていただきたいと考えております。

・毎回多くの新規のきょうだいさんが参加されることに驚かされます。まだまだきょう
 だい会のことを知らない方々がたくさんいらっしゃるのだろうなと想像します。コツ
 コツと途切れずに定期開催する意味は改めて大きいなと感じました。

・私は、この世知辛い世の中、誠に微力ではありますが苦しんでいる人や悲しんでいる
 人に寄り添いたいという想いで、本業とは別に時折ボランティア活動に参加しており
 ます。昨年12月に京都市福祉ボランティアセンターが主催したセミナーにおいて、
 京都きょうだい会の奥真木さんのお話を聴いて、この例会に是非参加してみたいと思
 いました。その理由は、私は今、ある知的障害者施設の更生部で時折ボランティア活
 動をしておりますが、そこには本当に様々な障害をお持ちの方が多数おられ、毎日大
 変な想いをしながら生きておられる方も見受けられます。その中には、ご家族の面会
 が殆どなく、もう見放されてしまっているのではないかと推察されるような方も多く
 見受けられ、また、思うように外出もさせてもらえず、いつも“外に出たい出たい”と
 懇願してくる方もおられます。私は、その様な方々と接している内に、ふと,『なぜ
 この方々はこの施設に来るようになり、また、なぜ思うように外にも出られずにいる
 のだろうか?』という疑問を抱くようになりました。残念ながら、その回答を障害者
 ご本人からお聞きする事は大変難しい状況なので、色々と情報を探している内に前述
 の奥真木さんのお話を聴く機会を得て、京都きょうだい会の存在を知る事ができまし
 た。障害者支援に関する各種法案が逐次整備され、社会においては何かと障害者ご本
 人に注目が集まりますが、この3月例会に参加して障害のある兄弟姉妹を持つ方やご
 家族を持つ方のお話を直接お聴きした事により、実はその陰では、そのご家族が障害
 者ご本人以上に大変な想いをしながら毎日の生活や人生を歩まれている事を知り、私
 自身とても大きな衝撃を受けております。私の中には、まだまだ多くの疑問を抱いて
 おりますので、もし都合が合えば5月例会にも是非参加させて頂きたいと思っており
 ます。今後とも宜しくお願い致します。

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今回の例会で特に印象に残ったのは、私たちは伴走をしてくれる支援を求めているのだという言葉でした。きょうだいが求めているものの輪郭が見えて来た気がします。

次回は5月11日になります。遠慮なくお越しください。