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2018年9月17日月曜日

9月1日(土)京都きょうだい会例会の報告

参加者の構成(計17名)
性別:男性9名、女性8
年代:205名、301名、405名、504名、602
居住:京都7名、大阪3名、滋賀1名、兵庫1名、宮城1名、台湾4
参加回数:初めて7名、2回以上10


今回の例会も、参加者の中には、きょうだいの方だけでなく、親や支援者の立場の方もおられました。年齢層、障害種別も幅広く、男女の数に偏りはありませんでした。

この日の昼間、京都きょうだい会のメンバー2名と台湾からの留学生1名、台湾での支援者1名が「日本心理臨床学会」できょうだい支援についての自主シンポジウムを行いました。日本と台湾のきょうだいの生活経験と支援のニーズについて比較研究を行った結果と、きょうだいのセルフヘルプ・グループの特徴と機能についてまとめたものをそれぞれ発表しました。シンポジウムの参加者は10名程度でしたが、きょうだいに関心をもつ方々ばかりで、話し合うことができました。
きょうだいのことを少しでも多くの人に知ってもらうきっかけになればと思います。
台湾の支援者と留学生も京都きょうだい会に参加され、台湾での障害者家族支援の取り組みについて、話を聞くことができました。

 定例会で話題となったことをまとめました。
◆母と障害をもつきょうだいの生活について心配している
 きょうだいは実家を離れて生活しているが、実家で母と障害をもつきょうだいが暮らしている。障害をもつきょうだいが母に対してつらく当たっているようで、心配している。母も高齢で疲弊しているが、母の話を聞いてきょうだいも疲弊している。母をサポートしてあげたい気持ちと、実家によるとしんどくなることがわかっているので近寄りたくない気持ちと、また近寄らない自分が悪いことをしているような気持ちになる、というお話がありました。

◆生きづらさを抱えたままでは
 子育ても終え、夫婦の生活に。今まで生きづらさを抱えてきたことに、これから取り組もうと思い、参加した。

◆きょうだい会に参加するのはなぜ?
 他の人の経験が参考になる、困っている人の話に自分を重ねたりする、23日後に例会での話を思い出し前向きになる、親の立場なのできょうだいの思いに触れていないと親の立場に偏ってしまいそう、などの意見が出ました。

◆台湾での障害者家族支援
 障害児・者家族支援の団体「天使心(てんししん)」は作られて15年になる。台湾のあるミュージシャンの夫婦に障害児が生まれ、その辛さに夫婦が心中を考えたが、クリスチャンだったためキリスト教の教会に助けを求めた。障害児の親を助けようと、夫婦は“親が1歩出れば希望が持てる”をスローガンに「天使心(てんししん)」を作った。天使心の活動に企業も賛同し、都市部を中心に5か所に拠点をもつ。8年前からきょうだい支援の必要性を感じ、きょうだい支援も立ち上げた。今では、障害児、親、きょうだい、みんなが参加でいるイベント(コンサートやキャンプ等)、パレードなどの啓発活動も行っている。支援にはソーシャルワーカーやカウンセラーなど専門職がついているとのことでした。
 キャンプには100を超える家族が参加すると聞き、驚きました。
  
~参加者の感想(アンケートより抜粋)~

●よく似た境遇の方と話すと役に立つことが多かったです。

●本日は幅広い情報を得ることができました。ありがとうございます。

●本当に言える場・聞いてもらえる場がありありがたく思っています。民間の自立支援センターやいざとなった時の移送サービスについてお話を聞けたらと思います。

●病気が遺伝性ということもあり、なかなか誰にでも話せることがないので、今回「きょうだい」のいろいろな悩みを抱えておられる方々の会に参加させていただきありがたく思いました。

●「きょうだい支援」とは何か?きょうだいは何を必要としているのかなど、「きょうだい会」の意義や役割について考えさせられました。答えはないですが、「話せる場がある」ということが、「きょうだい」にとって最も大切なのだと思います。

●本日はありがとうございました。様々な状況に置かれている方のお話を聞くことができ、参考になりました。心の底から今の気持ち、当事者の妹や両親への思い、妹、自分の将来への不安を吐露できる場所がなかったのでよかったです。自分の話をしっかり聞いてくれたり、具体的なアドバイスをいただけたりし、心がやすまる思いでした。

●きょうだい児の方の日常生活における困り事は、普段は聞かない話だったので、今回の例会で聞くことができてよかったです。現在の支援では、地域差などもあり、ニーズを満たすことができていない部分も多いのかなと思いました。台湾のきょうだい支援について知ることができたのが貴重な機会となりました。

●①台湾に「天使心」という親・きょうだい・当事者を支援する会があることを知れました。②継続して、きょうだい会に来ている理由を自分で話して、整理できました。③「きょうだい会」と「親の会」の交流が次の段階では必要かもしれませんね。本来分けるものではないのかもしれなくて、お互いというか、当事者含めた家族で、理解し合えることが最も重要です。

●熱意はあるが、どう障害児のきょうだいとして関わっていいかということはキーなのではないかと思う。また、後見については、自分が後見人になれるように勉強をしていきたい。

●久しぶりにきょうだい会に参加してみなさんの元気な顔をみれて嬉しかったです。今日初めて参加された方の話をきいて、涙が出そうになりました。この辛さを何十年も背負って来られたことを思うと、その強さに脱帽すると同時にもっと早く自分の気持ちを表現できなかったんだろうなぁと思いました。きょうだい会でご自分の居場所を見つけられることを祈っております。

●台湾での障害者家族支援が日本よりも進んでいるように思いました。台湾のきょうだいの体験も日本と似ていて、驚きました。

~台湾できょうだい支援をしている方や関心を持つ学生から~
(日本語訳を記載します)

●みなさんの話を聞かせていただいてありがとうございます。みなさんの経験と台湾の障害児の家族の感情や困難は似ていることに気づきましたから、私も障害児の家族への支援と研究を続けたいです。今後も頑張るつもりです。台湾の障害児のきょうだいとみなさまとの交流を期待します。いつか台湾へきてください、とても歓迎します。ありがとうございました。

●はじめて京都きょうだい会に参加させていただきまして、ありがとうございました。今まで、直接日本で障害者のきょうだいに触れ合ったことがありませんでした。今年6月、中国で4人のきょうだいを対象としてインタビューを行ったが、今日きょうだい会で皆さんのお話を聞いて、国を超えて、皆は共通の課題を持っているなぁとわかりました。きょうだいたちの悩みが、私が想像したように、もっと大変だと今回のきょうだい会に参加したことによって了解しました。できたら、将来きょうだいたちのニーズに合わせて、援助ができたらと思います。その中で、自分がなにもできない無力感も今回でしみじみ感じました。

●参加させていただいて、どうもありがとうございます。障害の種類や程度では、教科書にただ数字ぐらいの文章だけれども、生活に入ると、実は悩みと幸せの総合だと思います。みんなお互いに手伝うことを見ると感動しました。今後も日台交流で応援しながら成長したいです。


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話される話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
お時間のある時に、過去のブログもご覧頂けますと幸いです。

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京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定

1110日(土)京都きょうだい会 例会
2019年1月12日(土) 京都きょうだい会 新年会
2019年3月9日(土) 京都きょうだい会 例会

詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。
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