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2023年6月3日土曜日

5月13日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計10名(対面にて)

 性 別:男性5名、女性5名

 年代別:20代1名、30代1名、40代3名、50代2名、60代2名、70代1名

 居住地:京都府9名、大阪府1名

 参加回数:初参加者1名、2回以上9名

 参加者の立場:きょうだい9名、親1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、精神障がい、発達障がい



5/13(土)の定例会は無事終了しました。開始30分前まで、会場の喫茶店は閉まっているというハプニングもあり、一時はどうなることかと心配しましたが、店側のうっかりミスと分かり、例会開始には間に合ってホッとしました。

京都と大阪から途中からも含めて10名の参加がありました。初めての方1名の他、「コロナ」以前によく来られていた方3名も久しぶりに顔を見せて頂き、充実した会となりました。数年間の変化した様子を聴くことも出来、改めて「例会」を継続させていくことの大切さを感じました。

毎回、参加者が少しづつ変わるので、テーマは特に決めず、フリートーキングで進めています。初めての方や参加歴の浅い方もおられるので、自己紹介と近況報告から始まり、心の体験、気づき、共感、社会へのメッセージなどが語られました。

以下は語られた内容のスケッチです。


自分はどう生きるべきか・・・

・弟に知的障がいと自閉症がある。大学の社会福祉学科で学んでいて、いろいろな障がいがあることを知った。弟は通所先で訓練を受けていて、今のところ差し迫って何がある訳でもないが、以前からきょうだい会のことは気になっていた。親しくなった人にカミングアウトすることがあるが、反応は様々だ。 

・双子の弟に軽度の知的障がいがある。支援学校卒業後、企業に就職している。弟をめぐり、家族がいろいろな距離の取り方をしている中で、自分はどう生きるべきか考えて来た。暗くならないよう、会に関心を持つようになった。

改善の糸口が見えて来た・・・

・兄に精神障がいがあり、浪費や家庭内暴力など困った行動を抱えていたが、ようやく近隣に出来たグループホームに入居出来、職業訓練を受け、成年後見人もつけて、少し方向が見えて来た。

制度とのつながりをどうする・・・?

・知的障がいの姉は、長年企業で働き、今もパートで就労を続けているが、福祉制度とのつながりが無かったので、高齢期の方向性がまだ見えて来ない。

・実家にいるダウン症の弟は、気に入ったアルバイトで過ごして来たが、制度とのつながりが少なく、まさに8050問題の中にいる。振り返ると私の場合、弟のことよりむしろ家族の課題が大きかった気がしている。

・長年、親や知的障がいのある姉の介護を引き受けて来て、自分の子どもをほったらかしにして来たことが悔やまれる。息子にも軽度の障がいがあることが分かった。姉の居住の場を探しているが、なかなか適当な所が見つけられない。

社会を変えたい・・・

・自分の子どもが結婚する時、子供に負い目を感じていた。そんなふうに考えさせてしまう今の社会の意識が変わらなければと思う。

・高齢者問題でも同じだが、家族が引き取って当たり前とされてしまいがちだ。世間の見方を変えなければと思う。

・国連は共生の流れを日本政府に求めていて、障がい者だけを対象にした制度を設けている事を問題視している。大きな流れとしては間違っていないが、地域での支援の充実という前提条件が必要だ。

きょうだい会の進め方・・・

・弟に重度知的障がいがあり、子供の時の自分はまさにヤングケアラーだった。児童期から施設に入所したが、施設の現状を見てこのままでよいのかと考え、きょうだい会の活動を始めた。きょうだい会は地域で活動することが大切だと先達にアドバイスを受けた。弟亡き後も会を続けている。

・重症心身障がいがあり介護度の高い弟がいる。キーパーソンだった母が病気で倒れ、父も私も追い詰められた。偶然、施設が新設され入所出来、一段落した時、他のきょうだいはどうしているんだろうと思い、きょうだい会に参加した。例会の中で悩みの話はよく聞くが、どう解決したのかにもっと焦点をあてる必要があると思う。
 
  
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きょうだいやきょうだい支援に理解のある人々の中で、思い思いの胸の内が解放され、話題が深められて行きました。「きょうだいも、自分の人生を生きよう!」という言葉を残して、先に帰られた人のメッセージが共感を呼んでいました。

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最後に参加者の感想を紹介しておきます。

・3年ぶりにお会いできた方もおられ、現状をお聞き出来て良かったです。悪い状況が改善されていたり、新たな課題が見受けられたりし、今後も定期開催して頂けると嬉しいです。

・開始時間に遅ればせながらですが、参加してよかったです。改めて皆さんの意見を聞いて思ったのは、職業上、障がい者と携わっている人や、参加回数の多い人は独自の向き合い方を持っているなという印象を改めて受けました。私の家族にもそれに該当する人物がおり、羨ましさに近いものを感じました(隣の芝生は青く見えているだけかもしれませんが)。今まで私は上手いなと思っている方のようにきょうだいと向き合って来なかったし、今の心境を考えるとこれからもきょうだいと直接関わることはないと思います。ですが、私なりにできることをやるつもりです。だからこそ次回参加した時は、相模原障害者施設殺傷事件に関する本を読んで思ったこと、きょうだい児を育てている親たちの集まりに行った感想などをお伝えしたいです。

・初めて、きょうだいの子ども世代の話題が出て、私も自分の子どもが、妹のことをどのように受け止めているのか、考える機会となりました。結婚の時よりも出産の時、心配しました。いつか自然な流れがあれば、子供の心境を聞いてみたいという気持ちが、心の奥にあります。


以上、報告でした。
7月例会は、7/8(土)午後6時から9時に「喫茶みどり」で開催します。










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