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2019年10月28日月曜日

9月14日(土) 京都きょうだい会例会のご報告


参加者の構成 計11

性別:男性5名、女性6

年代:201名、301名、402名、504名、602名、701

居住:京都7名、大阪1名、滋賀3名、

参加回数:初めての3名、2回以上8

 初参加者はきょうだいが1名、親が2名でした。常連の参加者も含め、背景の障害種別は、知的障害と精神障害の家族の方達でした。いつものように、障がい者につながる仕事をしておられる方の参加がありました。自己紹介と近況、今の思いなどをそれぞれ語り、休憩をはさんだあとは、初参加者の感想を中心に、「子供に障がいがあると分かった後、次の子を産む時の親の心境はどうだったのか?」「男女のきょうだいでの感じ方の違い」など、これまでに話題にされなかったやりとりも出来ました。養護学校保護者会への講師派遣の依頼や出てこいランド存続をめぐる話題、10/5開催予定の「親なきあとセミナー」の打ち合わせも議題に上りました。

今までしんどいことがあったが、きょうだいにきちんと向き合って来なかったと思っている。きょうだいをテーマにした卒業論文に挑戦したい。

親の立場で参加した。学校の保護者会で研修担当をしている。我が家のきょうだいは引け目を感じていないように見えるが、本当のところはどうなのか?そのあたりを聞かせて欲しい。

障がいのあるきょうだいと向き合って思うこと・・・
・精神障がいのある兄の生活を軌道に乗せるのにいろいろ苦労をした。人生の一番いい時を介護に追われた。見通しがつけられた今、ようやく自分の人生を歩めるという心境だ。
・母は亡くなっており、知的障がいのある姉と同居しているが、姉も自分も高齢期を迎えている。
最近自分に病気が見つかり、自分亡き後のことが気にかかっている。
・自分は結婚して京都に来たが、実家には母とダウン症の弟がいる。母は意外と元気にしてくれ
ているが、20年来、親亡き後のことが頭の中にある。自分を制限したくないという思いもあ
る。
・自閉症と知的障がいのある弟がいる。家の中のあらゆる物を壊したり、病気が出て来たりで、親と一緒にきょうだいの自分も介助を引き受けている。弟には必ず誰かいないといけないが、制度を利用し、明るく楽しくやろうと思っている。
・障がいのあるきょうだいと二人だけで旅行をした経験がある。いろいろと考えさせられた。

会に長年関わって来た・・・
・きょうだいの立場ではないが、ボランティア活動の中で障がいのあるきょうだいのことが気になり、卒論のテーマに選んだ。きょうだい会と関わっていつのまにか10年が経ってしまった。
・子供時代、近所に迷惑をかける弟のことで誤りに行くのがの自分の役割だった。施設に入所してからきょうだいの会に関わり、40年以上経つ。弟が病気で亡くなってからも、会を続けている。
・社会への不信感や将来への不安から、高校時代に精神的に人と話せなくなった。きょうだい会が絶対必要だと思うようになり、40年以上会を続けて来た。やっと、きょうだいへの支援が必要なんだという声を出せる時代になり、会が形になって来たことがとても嬉しい。

次の子を産む時の心境は? 
子供の障がいのことがだんだんわかって来たが、最初は知らなかった。それほど重いとも思っていなかった。子供がたくさんいる方が、楽しそうやなと思っていた。当時は何も考えていなかった。

親としてのまなざし・・・
最近、これまで、日常生活で出来ていたことが急に出来なくなってしまうことがあった。親はどうしても無理をしてしまう。ヘルパーに入ってもらったところ、改善した。本人には、他人にいい顔をしたいという気持ちが働いているのかもしれないと観察している。

男女のきょうだいでの感じ方の違い
例会の参加者は女性の方が圧倒的に多い。女性は率直に気持ちを出すが、男性は模範的な姿を見せようとする。兄に障がいがあると分かった時、男性である自分は、自分も同じようにならないといけないのかと思い、しんどくなった経験がある。このことは、きょうだい会の運営にもヒントになるのではないか。

~参加者の感想(アンケートより抜粋)~
●初めて参加させてもらって、いろいろな話が聞けてとてもよかったです。ありがとうございました。

●色々な年齢の兄弟の立場や姉妹の立場のお話を聞かせていただいて、とても為になり、今まで考えたことのない視点できょうだいの心の中を想像することが出来ました。ありがとうございました!!

●初めて京都のきょうだい会に参加させていただきました。あまり普段、きょうだいである自分の話を周りの人にすることがないので、みなさんにお話をきいていただいて、うれしかったです。出てこいランド、私は行ったことないですが、とても楽しそうなところだと思ったので、良い方向にすすめばいいなぁと思います。

●少しずつ、自分たちの生活をおちついて(トラブルは山ほどありますが、それにもなれて)、少しずつまた何かを発信する様にしたいと、いろいろと言葉を話す存在にもどりたいと思っています。

●男きょうだいの意見や感想・注意点を伝えることができて良かった。

●きょうだい会は『きょうだいの場』として確立できたら良いなーと思います。その上で親が参加するのはありかと思いますが、参加スタンスは明確にした方が良いと思います。

●途中から参加させて頂きましたが、本日はやさしいきょうだいの方に会えました。

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  「子供に障がいがあると分かってから、次の子を産む時の親の心境は?」との深い質問も出て来ました。親の方からは当時の率直な心境を語る答えが返って来て、少しほっとしました。年月が経つにつれて次第に障がいのことが明らかになり、向き合って来られるようになったうえでの答えだった気がします。自分の親のことを思い起こす機会ともなりました。障がい者が家族にいる場合、数々のドラマがあることと思います。このような、突っ込んだやりとりが出来るのも、当事者の集まりだからこそであり、まだまだ口にされていない思いを傾聴する場の大切さに改めて気付きました。

                                    担当(い)
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語られる話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
お時間のある時に、過去のブログもご覧頂けますと幸いです。

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京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定
2019年11月9日(土)京都きょうだい会 例会

詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。
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