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2020年12月6日日曜日

11月14日(土)京都きょうだい会例会のご報告

参加者 計11名(オンライン含む)

性別:男性4名、女性7
年代: 201名、302名、405名、501名、601名、701
居住:京都5名、大阪3名、和歌山1名、東京2名(リアル7名 オンライン4名)
参加回数: 初めての方2名 2回以上9

今回は全員、きょうだいの立場の方ばかりでした。
家族の障がい種別は、知的障害・精神障害・発達障害でした。


今回も「対面」+オンラインの「ハイブリッド」な形式を実施しました。Wi-Fiの状況の弱さや機材の調子になかなかスムーズには行かなかった所も有り、今回もKさんにはご苦労掛けましたが、初参加の「きょうだい」の方と遠方からのオンライン参加の「きょうだい」が紹介し会える事は、今までに無かった素晴らしい体験でした。久しぶりの参加の方、遠方でなかなか会えなかった方、初参加の方が一同に会えた、いい場になりました。皆さん、ご苦労様でした。
担当(う)


例会では次のような話題が出ていました。

初めて参加した気持ちは?

・きょうだいの不機嫌な言動に家族がふりまわされて来た。親亡き後を控え、不安も感じている。当事者の会への参加を今まで思いつかなかったが、何か道が開けるのではないかと思った。

・参加する勇気がなかなか持てなかったが、結婚等今後迎える人生のターニングポイントを前にして、きょうだいとの今後の関わりに悩む部分がある。

結婚を前にして

「相手や相手の親族の理解が得られるだろうか?」という不安が出されたところ、他の参加者から、「案外、問題なく進む例も多い。」「障がいのある本人の態度も含め、意外な展開で打ち解け合える場合もある。」「結婚がすべてでは無いことも忘れてはならない。」等の経験談やアドバイスが出された。

これまでの経験談の紹介

・自分の場合、障がいのあるきょうだいのこと以上に、親の生活力の方が大きな課題だった。

   ・キーパーソンの母が倒れたあと、障がいのあるきょうだいのことは父の手に負えなくなり、遠距離にいた自分が急いで解決策を探さなければならなかった経験がある。

・きょうだいという「ハンディある立場」をどう納得すればいいのか、自身を納得させるまでに随分遠回りをした。

   ・きょうだい会の進め方のスタイルを見つけるまでに、長い時間がかかった。

この他、久しぶりに会えた遠距離にいるきょうだいに、気軽にリモートで近況等を聞くことが出来、時間や距離が一気に縮まった気がしました。

例会を終えて、それぞれのふりかえりがあったと思います。

参加者の感想を頂いていますので、以下紹介します。

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~参加者の感想(アンケートより抜粋)から~


初めて参加させていただきました。家庭と職場以外で、もっと人と話してみたい、居場所が欲しいという思いで参加しました。ふだん、職場などでは自分の家族のことを話すと、「重すぎる」感じで互いに気を使ってしまうので、今回は包みかくさず話すことができ、スッキリしました。今まで不思議と、当事者会や家族会、きょうだい会というものを思いつかず、存在を知ることができませんでした。新しい世界が開けた気持ちです。


本日はありがとうございました。これまで兄のことを、これほどお話ししたことはなく、じっくり聞いて頂けたこと、かけて頂いたお言葉がとても温かく、本当に嬉しかったです。みな様の貴重なお話を聞くことができ、大変勉強になりました。ありがとうございました。


久しぶりに参加しました。ZOOM含め、顔を合わせて話ができたり、話が聴けて良かったです。インターネットで距離に関係なく参加できるのは、ありがたいと思います。


久しぶりに参加しました。また参加します。ありがとうございました。

 

コロナ禍の中でも、初参加者の姿が見られることに感動します。「例会の会場まで少し遠いが、この日なら時間の都合がつくから参加した。人生の今の時期に、他のきょうだいに会いに行って気持ちを整理してみたい。」という声をよく耳にします。それだけ、語れる場や聴ける場、考える場を求めているきょうだいが多いということなのだと思います。
(担当 い)


***

語られる話題は、その時の参加メンバーによって異なります。

お時間のある時に、過去のブログもご覧いただけますと幸いです。

***


京都きょうだい会 今後の予定

202119() 京都きょうだい会 例会

    *コロナ禍の為、新年会は中止し、いつもの例会を「みどり」で行う事になりました。

詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。

2020年9月30日水曜日

9月12日(土)京都きょうだい会例会のご報告

参加者 計11名
性別:男性7名、女性4名
年代: 20代1名、30代3名、40代3名、50代2名、60代1名、70代1名
居住:京都4名、大阪4名、滋賀1名、石川2名
参加回数: 2回以上11名(オンライン含む)
きょうだいの他、親・サポーターの立場の方も参加されました。
参加者の家族の障がい種別は、知的障害・精神障害・発達障害・身体障害の方まで広範囲でした。


京都、大阪、滋賀、石川(!?)より11名の参加(内3名はオンライン参加!)で無事終了しました。
今回は初参加の方がおられなかったので、「対面」+「オンライン」の例会を試験的に実施しました。オンラインの提案及び参加の呼び掛け、機械の持参の上、設定をして頂いたKさん、ありがとうございました。
コロナウイルスの為、参加出来ない方も多いので、「対面」+「オンライン」の例会を今後も試行していけたらと思いました。  担当(う)


きょうだい支援は奥が深い

上がっていた話題で興味深かったのは、「きょうだいは、みんなが同じように切実な思いをしている人ばかりでは無い。きょうだい支援を考えるにあたっては、そのことも分かっておくべきだ。」という発言でした。

同じきょうだいの立場でも、介助の度合いや家族の環境などにより、思いは決して一様ではないはずです。多様であって当然ですが、私も一時期、そのことに気づけず、「同じきょうだいの立場なら、感じていることも同じはずなのに・・・」という思い込みにとらわれ、モヤモヤすることが続いていたことがあります。

きょうだいの中には、幸いにもつらい体験をせずに今まで来た人や、気づかないうちに困難なことを乗り越えて来た人もいるでしょう。一方、今後、思いもよらない場面に直面し、支援を求める時期が来るかもしれません。きょうだいが向き合っている世界には共通性と多様性があり、変化もして行く・・・。そのことを見ておかないと、本当のきょうだい支援は出来ないのではないか。きょうだいの支援は奥が深いなと改めて思いました。

家族支援への理解を望みたい

「相談機関や行政の対応には格差がある」「家族の立場が理解されていない」という話題でも何人かの人が共通の体験をしていて、共感し合いました。「ていねいな相談対応」や「家族への理解」を望むとともに、我々利用者の側も、制度の知識や情報を取り入れて準備しておく大切さを感じました。  担当(い)

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~参加者の感想(アンケートより抜粋)から~

●本日はありがとうございました。今回参加させていただき、親亡き後に妻が障がいのある弟と一緒に暮らしてくれるかを、きちんと話をしたことがなかったことに気づきました。毎回、気づきを得られるこの場は大変貴重だと思います。

●2回目の参加で、前回よりは緊張せず参加できました。一人一人違う悩みや思いをもっていて、自分自身におきかえて考えることもでき、毎回すごく勉強になります。きょうだいの、何となくある「生きづらさ」と言うのを感じさせない社会作りに少しでも力になりたいと感じました。

●参加された方の話から、きょうだいや家族に対して何ら負担(不安や不満)を感じて無いことを聞く事ことが出来たのが新鮮でした。この話から、自身が体験したことを基準にして無意識に決めつけてはならないと改めて考えました。

●久しぶりに参加させて頂きました。京都のきょうだいを中心として何らかの形で支援したいと思っていましたので、今日は役目なしで、ゆっくり拝聴しました。Zoomとのコラボでしたが、zoomの課題も少し見え改善されれば利用価値があるようにも思いました。ただ、通信のタイミングやスピーカーの問題もあり、ハイブリッドはなかなか難しいかもしれません。Zoomは同時のタイミングで話すと、全く聞こえなくなるので、相互の会話に少しテクニックが必要なのかもしれません。


* * *
語られる話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
お時間のある時に、過去のブログもご覧いただけますと幸いです。
* * *

京都きょうだい会 今後の予定
2020年11月14日(土) 京都きょうだい会 例会

詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。

2020年7月24日金曜日

7月11日(土) 京都きょうだい会例会のご報告


参加者 計10名
性別:男性6名 女性4名
年代:20代2名、30代2名、40代2名、50代1名、60代1名、70代2名
居住:京都3名、大阪4名、滋賀3名
参加回数:初めての方3名、2回以上7名


 新型コロナウィルスの感染予防のため5月の活動を控えましたので、4か月ぶりに定例会をひらくことができました。換気と参加者同士の間隔をあけるよう努め、また参加者にはマスク着用をお願いしました。工夫をしながらではありますが、こうして顔を合わせてお話ができ、うれしく思います。
今回の参加者の家族の障害種別は、知的障害、身体障害、精神障害、重複している方もありました。きょうだい当事者、サポーターの10名でした。
前半は自己紹介をし、休憩をはさんだあと、後半は席が近いメンバー同士で話を掘り下げる形となりました。
話題となったことをおおまかに紹介します。

◆コロナの影響
障がいのあるきょうだいが施設に入所している人では、面会の制限がされ、ビデオ通話やオンラインを用いた形での面会に切り替わった。対面の面会はできないものの、画面を通して顔を見られて、少し安心できた。

◆きょうだいの体験、思い
 ・きょうだい会に関わって1年以上経ち、障がいのあるきょうだいのことを考えるようになってきているという自分の変化に気づいた。
 ・障害のあるきょうだいが、家族に暴力を振るうようになり、施設に入所。親はこのまま入所でいいのか迷っているが、きょうだいとしては同居を再開したときにどう向き合えるかわからない。
 ・きょうだいとしての体験を振り返り、親に弱音を吐けなかった、障がいのあるきょうだいのためにがんばることはできたけど自分のためにがんばることはできなかった、障がいのあるきょうだいをサポートして褒められることもうれしかったけど本当にそれでよかったのか、と疑問が出てきている。

◆障がいのあるきょうだいの生活
 ・(医療的ケアが必要な兄弟の方)キーパーソンだった母親が倒れ、父が母と障がいのあるきょうだいの介護をすることになったが手が行き届かず、きょうだいも急遽サポートすることになった。とはいえ、どうしていいかわからず、とりあえず母の友人に相談し、さらに相談する場所を増やしていった。そうしているうちに新しく建つ施設の情報などをもらうことができた。
・参加者が持参された書籍(意思決定支援について)を共有しました。そこで紹介されていた障がいのある人が地域で暮らす事例から、「うちの場合は…」と考えました。地元という場所は、幼少時から知っている人が支えてくれる場合もありますが、〝昔からおかしいやつ″(参加者の言葉を引用させていただきます)として偏見が強く地元での生活が困難な場合もある、地元を離れ、新しく生活する場を設定するほうが生活しやすくなる場合もある、と話し合いました。
通院している病院や相談支援センターの相談員とも地元についての情報を共有していく必要があると思いました。

~初参加者の感想~
●初めて10人のきょうだい児のお話を一度にお聞きできて、共感するお話や、今後あたるであろう課題についても考える機会をいただけて感謝しています。まだまだきょうだい会のことを知らないきょうだい児もたくさんいると思うので、SNSなどを通じて広がれば良いなと思いました。

●初めて参加させていただきました。今まで兄のことを話すことがなく、それが当たり前と生きてきましたが、この会に参加させて頂いて、同じ気持ちや、たくさんの気持ちをかかえているんだと知りました。皆にはなすことで自分の気持ちが楽になるし、自分だけじゃないと知るだけで一人じゃないんだと思えました。

●今回初めて会に参加しました。私の兄は障害ではなく病気を抱えており、みなさんに受け入れていただけるか不安でしたが、共感的に受け入れていただき、とても安心しました。

2回目以上の参加者の感想~
●障がいを持つ当事者の事を家族だけで抱え込む事に捉われず、支援者の力を借りたりする事でちがった角度から見る事ができる。親のため、当事者のためでなく自分のために生きる事が大切だと思いました。情報交換やアドバイスも大切ですが、自分の気持ちを整理し、自分で決める事が大切だと思います。

●他の参加者の体験を聴けて良かったです。

●一人一人の事情が具体的わかってよかったです。今後にいかしたいと思います。

●久しぶりの会合で楽しかったです。オンライン、対面、それぞれいい所があり、どちらも参加する意義をあらためて感じています。

参加者のお話の中で印象に残った言葉は、「求める時には徹底的に助けを求める」でした。一人では対処できないと思ったときには、ためらわずに親のつながりのある人や、施設の職員、病院の相談員などに、とりあえず困っていることを打ち明けていく。そうすることで情報が入ってきて、道が開けていったという方がありました。参考になればと思います。

担当(に)
* * *

語られる話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
お時間のある時に、過去のブログもご覧いただけますと幸いです。
* * *
京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定
2020912() 京都きょうだい会 例会

詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。

2020年3月31日火曜日

3月14日(土)京都きょうだい会例会のご報告

参加者 計11名
性別:男性6名、女性5名
年代: 30代1名、40代6名、50代2名、60代1名、70代1名
居住:京都8名、大阪2名、滋賀1名
参加回数:初めての方3名、2回以上8名


新型コロナの感染が心配な状況の中で、実施すべきか決断が要りましたが、換気対策に注意を払いながら開催しました。恒例の二次会は中止にしました。

抱えている家族の障害種別は、知的障害・発達障害・精神障害でした。参加者の構成は、きょうだいの他、親、サポーターの皆さんでした。今回は久しぶりにまとまって初参加者3名の出席があり、初参加者のお話しを中心に話題が展開しました。

初めに参加が2回目以降の方の自己紹介・近況などを、続いて初参加者の方から、参加したきっかけや今直面していること・思いなどを語って頂きました。


それぞれの経験や思い、近況など・・・

きょうだいや親を見つめて・・・

・妹が入所施設での生活に適応できず、何十年も不穏状態が続き、見ているのが辛かった。原因はつかめないものの、そんな妹が近年になって穏やかな表情を見せる時があり、今まで聞けなかった言葉も出て来て、妹に対する見方が変わって来た。

・弟は家庭内で荒れた時期もあったが、家族は積極的に関わって来た。本人に病気が見つ
かり、親も高齢になって、今後いろんなことがきょうだいの自分の肩にかかって来ると
思うが、制度の情報を取り入れて何とか乗り切って行ける気がする。

・遠距離にいる母と障がいの弟を引き取ることも考えるが、母と弟が築いて来た世界もあ
ることを考えると、簡単に結論は出せない。


狭かった解決への道、相談機関の無理解、思わぬ出会いの経験

・弟のことをみていた母が病気で倒れたため、遠方にいる自分が情報をかき集め、限られ
た時間の中で解決策を探し、大変な経験をした。タイミングよく新設の施設が出来て、
入所出来たが、他のきょうだいはどうしているのか知りたくなった。

・兄は子どもの頃から社会適応に問題があり、大人になって精神障害があることが分かっ
た。両親が亡くなり、自分が親代わりになって動くしかなったが、関係機関は家族への
理解が全く無く、腹立たしい思いをした。成年後見制度やグループホーム等を利用して、
生活を立て直し、今は良い距離を持てるようになっている。

・子どもに行動障害があり、最近施設に入所したが、相談した機関は最初、家族の思いに
寄り添ってくれず、入所に至るまでに時間がかかった。

・小さい頃、弟が近所を徘徊し、謝りに行くのが自分の仕事だった。保護された交番の警
察官がたまたま情報を知っていて児童相談所のことを知り、施設入所につながった。


きょうだい会のこと・・・

・きょうだい児の抱えている問題の大きさに気づき、きょうだい会のサポーターとして活
動をして来た。しろくま会や講師活動にも取り組んでいる。

・親として、他の「健常」の子ども達のことも気になっており、きょうだい会に関心を持
って参加している。

・解決への道が狭かった苦い経験をし、きょうだい会に関心を持った。座談会のような場
がもっと身近にあればと思う。

・認知症の家族の会にも参加しているが、当事者の会は、語る機会や情報を得られ、力づ
けられる。長くきょうだい会をやって来て、改めて居場所としての意義をつくづく実感
している。


参加したきっかけ・今直面していること・思いなど・・・

・しろくま会に参加したことがある。これまで、いい子であろうとしてしんどかった。母
の持病が悪化した為、弟のグループホーム等の話が現実味を帯びている。情報交換や、
きょうだいが入所されている方のお話しを聞いてみたかった。

・会のことは前から検索して知っていたが、参加する勇気がなかなか出なかった。成人し
て実家を出、過去を封印しようとしていたが、ちゃんと向き合わないといけないと思っ
た。複数の障がいのあるきょうだいがいて、親代わりの役割も担って来た。自分自身の
発達にも屈折があったことを感じている。

・昨年秋の「親なきあとセミナー」に参加し、気持ちが救われた。障がいの兄のことの他
にも、育った家庭での辛い経験があり、それらが複雑にからんで今も自分に影響を及ぼ
している。


~以下は参加者の感想(アンケートより抜粋)です~

初参加の方から

●今日思い切って来たことで、皆さんとのつながりが出来て良かったです。家族以外とのつながりや人間関係をたくさん作りたいと、改めて感じました。そのためにも、自分自身が「できない」と思うことを伝えて、頼ったり周りに助けてもらうことに、もっと抵抗をなくしていきたいと思っています。

●今日は、色々親身に話を聞いてくれてありがとうございました。身内の事を、まだ明るく話す事は出来ませんが、来れて良かったです。又、来ます。

●参加できて良かったです。今の状況は、自分の無知が不安でたまりません。“助けて”が言えない自分がいます。今日の3/14 “きょうだい会”、フィードバックして、まとめてHP等にUPして欲しいです。

2回目以降の方から

●生き方の問題ですまない家族のことがまだまだあるので、自分の経験をなにかに応じて伝えたいですね。

●初めての方が3名来て頂き、現状をお聞きできて良かったです。たくさん、お話しできる情報はありますので、また来て頂けたらうれしいです。長男(16才)は、1月から入所となりました。入所されている方の支援にも関わっていきたいです。

●きょうだいの実家の家庭問題、きょうだいが親から受けた虐待、心理的負担を和らぐことができるよう、悩みを聴いて、対応方法をアドバイスできるようになれればと思います。

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今回は、3人の初参加の方から、切実な思いが出されました。これまでためてこられた思いがあふれて、お話し頂けたのはごく一部だったとも思います。聴き手の我々も共感したい気持ちが先行し、先走った質問や「アドバイス」があったかもしれません。きょうだいの体験には個別性があり、長い時間をかけてようやくお互いが見えて来ることがあると思います。それぞれのペースを大事にして、例会が自分の思いの整理や今後の解決への道を見つけてもらえる場になればと願っています。
                                   担当(い)

2020年2月29日土曜日

2月8日(土)しろくま会(20~30代のきょうだい会)カフェのご報告

参加者の構成(計10名)
性別:女性9名、男性1名
年代:20代5名(うち学生2名)、30代5名
居住:京都3名、滋賀2名、大阪・兵庫・奈良・三重・石川各1名
参加回数:初めて4名、2回以上6名

今回は、京都駅近くのDaniel's Luce(ダニエルズ ルーチェ)さんを利用させて頂きました。

人数が多かったので、2つのグループに分かれてトーク。時間が1時間半ほど経ったところで、席替えを行いました。
結婚や職業選択、引っ越しに関すること、将来に対する不安、自分が受けているカウンセリングの話など、様々な話題を共有しました。

結婚式を控えておられる方が、障害のある兄弟姉妹に式に列席してもらうか等で親と意見が合わない、といった話も挙がっていました。結婚式に限らず、自分のことではなく家族のことを中心に考えないといけない状況に置かれて気疲れしてしまうのは、きょうだいあるあるかもしれません・・・。




2次会を近くのお好み屋さんにて開催。
7名の方が参加され、遅くまで盛り上がりました。



参加者の方に書いて頂いた感想を掲載します。

【初めて参加された方】

●初めて参加しました。
きょうだいの方、きょうだいの立場で話すのも初めてでした。
自分が悩んでいたことを他の人も悩んでいる、いたと知りました。
話すことができて良かったです。
ありがとうございました。

●本日、初めて参加させて頂きました。
今まで、障害を持った兄のことを言える機会がなく、将来への不安がすごくありましたが、私以外にも将来に対する不安を同じように思っている方々とお話しができて、本当によかったです。
また参加させて頂きたいと思います。

●初めて参加させていただきました。
同じ悩みを持つ方々と、お話できる機会をいただき、とても良い時間を過ごさせてもらいました。
同じ20代だからこそ、結婚や、今後の漠然とした悩みなど、話せて良かったです。
次回はできれば、テーマなど決めてもらえると話しやすいかもです。

●自分の年上のきょうだいさんとたくさんお話しすることができて良かったです。
また次回も参加したいです。ありがとうございました。

【2回以上参加されている方】

●今日は、ありがとうございました。
将来の不安なことを同じきょうだいの立場で話すことができてよかったです。
結婚のこと、親なき後のこと、カミングアウトの方法など詳しく聞けてよかったです。
また、ぜひ参加させて頂きたいです。
”同じきょうだいがいる”ということが、心強く感じました。
明日からまた家族と向き合えそうです。

●これまでは過去の体験の話をよくしていましたが、今回は将来の話をたくさんした気がします。

●今日はありがとうございました。
ちょうど今後のことを考えていた時期だったので、実際に結婚式のことなど、お話が伺えて嬉しかったです。
きょうだいの障害の程度によって悩みもすごく変わってくるんだなと思いつつお話をさせてもらいました。


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語られる話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
お時間のある時に、過去のブログもご覧頂けますと幸いです。
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★京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定★

2020年3月14日(土)京都きょうだい会 例会
*新型コロナウィルス感染症の心配はありますが、2/29現在、開催予定にしています。ただし、恒例の2次会(居酒屋での懇親会)は中止します。無理のない範囲で、参加をご検討下さい。

申込方法など、詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。

1月22日(水)草津養護学校保護者会研修会の講師活動のご報告

昨年の例会で草津養護学校保護者の方から研修会講師の依頼を受け、日程の都合がつけられた3人で、きょうだいの体験や思い・きょうだい会活動のことなどを話してきました。
登壇した3人は、70代・30代・20代に分散していたので、幅広いお話しを聴いて頂けたのではないかと思います。

研修会のテーマは「障害のある家族とその道のり」と題され、「自分のところのきょうだいは、悩んでいないように見えるが、実際はどうなのか?」「親として、きょうだいにどうしてあげたらいいのか」など、きょうだいの率直な思いを聴いて学びたいという趣旨でした。

参加者は、草津養護学校小学部~高等部に通うお母さんたち40~50名でした。

3人の登壇者から、「きょうだいの立場」、「きょうだい児への支援について」、「20~30代のきょうだいの思い」としてまとめたものを発表しました。「京都きょうだい会」や「しろくま会」、「京都こどもきょうだい会えるも」、参考になる図書などの紹介も交えながら、きょうだいの体験や思いを伝え、きょうだい支援のありかたについて考え合う時間を、皆さんと共有出来たように思います。

研修終了後、多くの感想を書いて頂きました。要約して紹介します。

・ハンディのある子のことで忙しい毎日の中、常日頃から、きょうだい児のことを気に掛けていたが、きょうだいの本当の気持ちはなかなか聞けないでいた。他のきょうだいさんの家族はどうしてるのかな?とずっと気になっていた。きょうだい児と過ごす時間を、もっと大切にしようと思えた。
・本人にどう情報を伝えるか、避けてきた問題な気がする。一緒に本を見たり、話をしてみようと思った。気づきのきっかけを頂き、ありがたく思っている。
・自分の思いをはきだせるきょうだい会の場が、近くに必要だなと思った。                               など。

多くの方から、「きょうだい児の当事者のお話を聞けて、色々と思いあたることもあり、とても参考になった。来て頂いた講師さんのお話、また聞きたい」との感想を頂き、手ごたえを感じました。
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                                   担当(い)

1月11日(土)京都きょうだい会新年会




無事終了しました。京都、大阪、滋賀、奈良から14名(内初参加2名)参加で盛り上がりました。更にその半数以上の8名で会場を変え、二次会でかなり色んな突っ込んだ話が出来、充実した時間となりました。参加者の皆さん、ご苦労様でした。
担当(う)

11月9日(土)京都きょうだい会例会のご報告

参加者 計11
性別:男性5名、女性6
年代: 301名、402名、505名、602名、701
居住:京都7名、大阪1名、滋賀1名、奈良1名、兵庫1
参加回数:初めての方1名、2回以上10



初参加者は1名でした。家族の障害種別は、知的障害と精神障害の方達。参加者の中には、きょうだい会のサポーターやきょうだい支援の研究者もおられました。自己紹介と近況、思いなどをそれぞれ語って頂いたあと、きょうだい体験の世代によるとらえ方の違い、きょうだい会の名称をめぐる議論や海外の例の紹介など、話は広がりました。

いくつかの体験や思い・・・

「親に解決能力が無かったり、高齢になり介護力が低下したり、障がい者本人の介護度が重かったりして、親の世代では解決できなかった課題にきょうだいが対応せざるを得なくなった。何年もかかって運よく社会資源とつながり、何とか見通しが着いた。」
というお話が何例かありました。

またこれからのこととして、
「在宅サービスを使って親と一緒に本人を見ているが、親が認知症になれば自分の負担が大きくなって来るという不安がある。いろんな情報を仕入れて対策をしておく必要を感じている。」
「結婚して実家と離れて生活している。親が障がいのあるきょうだいを見ているが、高齢期を迎え、今後のロケーションをどうして行くかが課題だ。」
という思いが出されていました。

きょうだいの体験は、世代で感覚が違うのではないか・・・

「昔はきょうだいが家族の面倒を見るのが当然とされ、全部自分が引き受けて来た。(振り返ると)良い思いをして来たことがないが、それがあたり前だと思って過ごして来た。“アドバイスをもらえていたら、もっと自分の人生も違っていたのではないか”とも思うが、一方で今の若い人のように、いろんな選択肢があるほうが(精神的に)逆にしんどいのではないか。」
という言葉が深く心に残りました。

きょうだい会の名称をめぐる問題・海外での例・・・

全国単位でもきょうだい会があります。昭和38年に発足した「全国障害者とともに歩む
兄弟姉妹の会」ですが、京都きょうだい会の参加者の中にも会員になっている方がおられます。この会の名称について、最近、若い世代から「ともに歩む」という表現の見直しを求める問題提議があり、議論がなされています。今回の私たちの例会でもそのことに触れる発言があり、紹介されました。

「ともに歩めない」気持ちを持つきょうだいのことも考
えて見直すべきとする意見と、「ともに歩む」は残しておくべきとの根強い意見があります。初めて聞いたという参加者も多く、全体の議論にはなりにくかったのですが、きょうだいの会にふさわしい名称はどうあるべきか、考える機会となりました。

そんな中、参加していた研究者の方から、台湾ではきょうだい会に「手足会」という名称がつけられていることが紹介され、大きな反響がありました。名称は単に名称だけの問題に終わらず、社会や文化、歴史の反映であることを考えさせられました。

~以下は参加者の感想(アンケートより抜粋)です~

●年齢、立場、これまでの歩みによって、自身が持っている常識が異なることを再認識しました。

●現状の報告が出来て良かったです。

●いろいろと濃い目の話ができました。そういう話は終わりがないもので、次に続けばいいかと思います。

●名称が変わるのですか?皆さんが議論されている意味が最初わからず、???でした。(全国きょうだいの会と)京都きょうだい会との関係もよく知らない為、理解できませんでした。すいません~。

●久しぶりに来て、みなさんと話が出来て、うれしかったです。台湾のきょうだい会の名称を紹介したら、「手足会」という名称で大きな反響がありました。手足会はやはり違和感があります。文化が異なっていても、「手足」ということばのインパクトの強さを改めて感じました。


●きょうだい会の名称変更について、貴重な意見が飛びかい、新たな気付きがありました。
参加される方は誰もが話したいという気持ちを持っていると思います。時折、一人で話を独占される方がいると、もう話したくないという気持ちになるので、時間配分に気をつける配慮が必要かと思います。人が話している事を奪ってしまうと、された側にとってはモヤモヤが残ると思うので、傾聴の姿勢が必要かと存じます。えらそうにすみません。

●きょうだいは何に困っているか、アンケートをとったうえで、今後のシンポジウムのテーマを決めればいいと思います。10/5のセミナーの際に、参加者が何に一番困っているか、不安なのか、不明だったので・・・。

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今回は、会の進め方に関する率直な感想も頂きました。参加者の存在を認め合い、傾聴を基本原則にして、参加者全員が来てよかったと思える時間にして行きたいと思っています。

                                    担当(い)