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2024年5月31日金曜日

5月11日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計12 名(対面)

 性   別:男性 5名、女性 7名

 年代別:30代 1名、40代 3名、50代 6名、70代 2名

 居住地:京都府 9名、大阪府 1名、兵庫県 1名、滋賀県1名

 参加回数:初参加者 3名、2回以上 9名

 参加者の立場:きょうだい 10名、親 2名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、発達障がい、精神障がい、難病

 
京都きょうだい会5月例会は無事終了しました❗️
京都、大阪、滋賀、兵庫から12名参加(内初参加3名)され、嬉しい事に2回目以降のリピーターも増えて来ました。
終了後も会場の外で個別の立ち話が続き、更に近所の居酒屋での2次会に9名も参加があって盛り上がりました❗️

率直な語り口で自己紹介された方に刺激を受け、他の参加者からも飾らないお話しが出ました。障がい者家族の様々なドラマが紹介され、共感出来る場面が多くありました。
今後自分はどう生きるかに想いをはせる言葉も聴くことが出来、きょうだいの想いが一層深く掘り下げられた気がしました。

以下は語られた発言の一部です・・・

子どもの頃の体験
 
・周囲からひどいいじめを受けたこと。両親からも虐待(ネグレクトや暴言)を受け、
  辛かった。
 
・家庭は障がいのきょうだいが中心に回っており、親から基本的な養育を受けられず
  
社会性が身につかないで苦しかった。
 ・自分が親の年代になってから、かつての自分はヤングケアラーだったことに気づい
  た。

成人期の体験
 ・親が兄の障がいを認めることが出来ず、家庭内は荒れていた。やがて親も認知
  症になり、出口が見つからず、多難な時期を経験した。制度の利用が出来、今よう
  やく穏やかな日々を迎えている。

気持ちを理解してもらえない辛さ
 ・
優しいねと思われるイメージと現実の自分とのギャップを思うと苦しかった。

自分を見つめ直す
 ・
例会に参加し、自分が経験したことは決して特殊なものじゃないことが分かっ
  た。
 ・先日きょうだいを亡くしたところだが、今後きょうだいが持っていた障がいの分野
  で役に立ちたい気持ちが湧いて来ている。

 ・きょうだいと親のダブル介護で辛い日々が続いたが、自分の苦しかった経験を伝え
  ることに人生の意味を見つけたい。


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参加された方から感想が寄せられていますので、紹介しておきます。

・ネットで見つけ、初めて参加させていただきました。初参加と言う事で、自分の話を 
 十分に聞いていただき有り難かったです。皆さま、それぞれ立場は違えど、障害のあ
 る兄弟がおられご苦労されているお話を聞かせて頂きました。自分は何も出来ないで
 すが、せめてお話を聞くという事できょうだい会の方の気持ちが少しでも楽になられ
 たらなぁと思っています。休憩時間もお話が絶えることなく、充実した会でした。そ
 してとても暖かい雰囲気に包まれていました。アフターでの居酒屋での皆さまの笑顔
 が素敵でした。次回も参加させて頂きたいです。会の片隅に置いて頂けたら幸いで
 す。
どうか、これからもよろしくお願いいたします。

・先日は定例会に参加させていただきましてありがとうございました。元きょうだいの
 方のご意見、お話し、色々と聞かせていただき、とても勉強になりました。親の介護
 問題、妹の親亡き後の問題、色々とありますが、少しずつやって行こうと思いまし
 た。ありがとうございました。

・今回も多くの初参加の『きょうだい』さんがいらっしゃいました。涙ながらに体験を
 語る方。人前で話すのが苦手で、なかなか話出せない方。辛い経験もしてきたが、こ
 の経験がこれからの『きょうだい』さんの何かに役立てられないか。私は、障がい児
 の親の立場と専門家や、支援者の立場で参加させて頂いてますが、今日は聞き役に徹
 しました。私のこの経験もこれからの『きょうだい』さんの為になるよう努めて参り
 ます。

・すごく険しい表情で初参加された方がおられました。その方が自身の「思い」を話さ
 れるたびに表情が少しずつほぐれてきたことが印象深いです。「思い」がよほど「重
 い」ものだったのでしょう。京都きょうだい会は、そんな「重い」ものを降ろせる場
 所なのだと改めて実感しました。その初参加の方も帰路には、すごく穏やかな表情に
 なられ、見ているこちらもうれしくなりました。
 
・今回は身体障がいの姉を持つ方の、辛いのは姉のほうだと気遣いながらもご自身の葛
 藤を語る姿に、話しづらいことばかりだろうにと胸が熱くなりました。きょうだいの
 数だけ悩みがあり、実際に悩みを解決したくて来る方もいらっしゃると思いますが、
 どんな思いを持っていても良い、ありのままの自分を受け止めてもらえたと参加者が
 感じられる事が何より大切だと私は思っています。参加歴の少ない方がもっと話した
 いと思えるような例会にしていきたいですね。今後ともどうぞ宜しくお願いいたしま
 す。


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アメリカで長年きょうだい支援に取り組まれて来たドナルド・マイヤー氏が述べられている言葉ですが、「きょうだいから語られる『得がたい経験をした』という感情は、苦労の末に得られたものである」ことを忘れてはならないと思います。

これからも、それぞれが体験した意味や心境をじっくり傾聴し合える例会にして行きたいと思います。

次回は7月13日(土)です。お待ちしております。










2024年4月5日金曜日

3月例会のご報告

 参加者:計13 名(対面)

 性   別:男性 6名、女性 7名

 年代別:30代 1名、40代 4名、50代 6名、70代 2名

 居住地:京都府 11名、大阪府 1名、奈良県 1名

 参加回数:初参加者 4名、2回以上 9名

 参加者の立場:きょうだい 10名、親 2名、支援者 1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、発達障がい、精神障がい、難病

                                                                                    

今回も初参加者が多く、リピーターの方も2名来られ、にぎやかな例会となりました。テーマは決めずフリートーキングで、思い思いに体験や現状、心境などについて語り合いました。

年齢層は40代50代の方が多く、話題は「障がい者本人や親の高齢化に伴い直面している内容」が中心になりました。自己紹介の中で「人前で話すのは苦手だが勇気を出して参加した」という方が何人かおられましたが、語り出すと次々と想いがあふれ、時間が足りないほどでした。

出て来た発言を拾ってみますと

・きょうだいと親のダブル介護の問題に直面している。

・障がいのあるきょうだいも高齢化に伴う変化が見られ、今までとは違う対応を考えな 
   ければならなくなった。

・親に代わってグループホームの週末帰省や通院介助などを引き受けていることの負担
 と、負担に感じる自分への後ろめたさを抱えている。

・後見制度の利用も考え始めているが、有効な解決策になるのだろうか。

・相談支援の窓口では伴走してくれない実態がある。障がい者本人だけでなくケアラー
 にも支援が欲しいと切に思う。

・自分らしく生きる為に、この頃自分自身の観察をするようになった・・・・。

・対面での例会の意義は大きいと感じている。オンラインの例会では伝わらない部分が
 あ
る・・・。

などでした。中高年になると課題はより具体的になって来ます。「社会から求められる役割」と「自分自身の人生」との間で葛藤している状況や、解決に向けて模索している姿が見えて来ました。
聞き手の参加者からは、制度情報の提供や「多くのきょうだいが同じような課題を抱えており、一人ではないこと」「自分自身を大切にすることの重要さ」などの助言も伝えられていました。

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参加された方から感想が寄せられていますので、紹介しておきます。

・はじめて、きょうだい会に参加させていただきました。今まで、自分と同じきょうだ
 いの立場にある方とじっくりお話ししたことはなく、とてもよい機会になり、思い切
 って参加して本当によかったと思います。将来の不安に対しても、気持ちの面でも共
 感していただき、制度的なことなどのアドバイスもいただけて、ほっとすることがで
 きました。そして、自分のためにも行動していこうと思います。また参加させていた
 だきたいです。

・先日は、例会に参加させていただきましてありがとうございました。きょうだいの悩
 みは、きょうだいの方に相談することが解決への近道だと改めて思いました。インタ
 ーネットの情報では一般論が書いてあり、きょうだいの私には当てはまる事もなく、
 モヤモヤしていました。久しぶりの参加になりましたが、参加させていただいて本当
 に良かったです。また、参加させていただきます。ありがとうございました。

・日頃、自分だけで考えていると、閉鎖的になり、ついネガティブに寄ってしまいます
 が、きょうだい会のみなさんの様々なお話を聞くと、心に風穴があくような気がいた
 します。それぞれの実体験からくる生きた意見は、とおり一遍ではなく参考になりま
 す。悩みは尽きず、スカッと解決することも難しいですが、いろんな方のお話、ご意
 見を聞くため、これからも参加させていただきたいと考えております。

・毎回多くの新規のきょうだいさんが参加されることに驚かされます。まだまだきょう
 だい会のことを知らない方々がたくさんいらっしゃるのだろうなと想像します。コツ
 コツと途切れずに定期開催する意味は改めて大きいなと感じました。

・私は、この世知辛い世の中、誠に微力ではありますが苦しんでいる人や悲しんでいる
 人に寄り添いたいという想いで、本業とは別に時折ボランティア活動に参加しており
 ます。昨年12月に京都市福祉ボランティアセンターが主催したセミナーにおいて、
 京都きょうだい会の奥真木さんのお話を聴いて、この例会に是非参加してみたいと思
 いました。その理由は、私は今、ある知的障害者施設の更生部で時折ボランティア活
 動をしておりますが、そこには本当に様々な障害をお持ちの方が多数おられ、毎日大
 変な想いをしながら生きておられる方も見受けられます。その中には、ご家族の面会
 が殆どなく、もう見放されてしまっているのではないかと推察されるような方も多く
 見受けられ、また、思うように外出もさせてもらえず、いつも“外に出たい出たい”と
 懇願してくる方もおられます。私は、その様な方々と接している内に、ふと,『なぜ
 この方々はこの施設に来るようになり、また、なぜ思うように外にも出られずにいる
 のだろうか?』という疑問を抱くようになりました。残念ながら、その回答を障害者
 ご本人からお聞きする事は大変難しい状況なので、色々と情報を探している内に前述
 の奥真木さんのお話を聴く機会を得て、京都きょうだい会の存在を知る事ができまし
 た。障害者支援に関する各種法案が逐次整備され、社会においては何かと障害者ご本
 人に注目が集まりますが、この3月例会に参加して障害のある兄弟姉妹を持つ方やご
 家族を持つ方のお話を直接お聴きした事により、実はその陰では、そのご家族が障害
 者ご本人以上に大変な想いをしながら毎日の生活や人生を歩まれている事を知り、私
 自身とても大きな衝撃を受けております。私の中には、まだまだ多くの疑問を抱いて
 おりますので、もし都合が合えば5月例会にも是非参加させて頂きたいと思っており
 ます。今後とも宜しくお願い致します。

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今回の例会で特に印象に残ったのは、私たちは伴走をしてくれる支援を求めているのだという言葉でした。きょうだいが求めているものの輪郭が見えて来た気がします。

次回は5月11日になります。遠慮なくお越しください。









                             

2024年2月1日木曜日

1月13日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計14名(対面)

 性   別:男性7名、女性7名

 年代別:20代2名、40代4名、50代4名、60代3名、70代1名

 居住地:京都府6名、大阪府1名、兵庫県4名、滋賀県2名、奈良県1名

 参加回数:初参加者7名、2回以上7名

 参加者の立場:きょうだい11名、親2名、本人1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、発達障がい、精神障がい、慢性の疾病



今回も14人の参加者のうち半数が初参加の方々でした。遠方からの参加者も多く、時間や交通費もいとわず顔を見せて頂き、話題が広げられたこと、とてもありがたく思っています。
いろいろな参加動機・・・自分がきょうだいという当事者であることに気づき、インターネットで会のことを調べて参加した、会のことは以前から知っていたがなかなか参加するまでの決心がつかなかった、日程が合わなかった、オンラインではなく直接対面できょうだいの話をしたくなった等々の参加の動機を聞くと、いつも心のどこかに「きょうだいとしての自分とは何か」という課題を抱えているきょうだいの状況を想像します。
参加をきっかけに、何かしら自分を客観的に見られるようになったり、次の一歩を見つける機会になれば、きょうだいの会としての役割があるのを感じます。
続きに新年会を控え、少々あわただしかったかもしれませんが、場面が変わることでさらにホンネを語れる時間も作れたのではないでしょうか?
「きょうだいの漠然とした不安」「障がいに対する向き合い方」「出生前診断をどう考えるか」「相談窓口でのかみ合わない体験」などで共感をし合えた例会でした。
参加者から感想やメッセージが届いていますので、紹介します。

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・悪くなっていくきょうだいの病気、年老いていく両親を目の当たりにして、いてもたってもいられませんでした。きょうだい会は去年からずっと気になっていたのですが、初めて例会に参加させて頂きました。皆さん優しい方達ばかりで真剣に話を聞いてくれて、それぞれの立場からのお話が聞けたので、大変勉強になったし、励みにもなりました。今後は距離感を守りながら、手を貸すべきときには動けるように見守っていけたらと思います。

・普段は伊丹きょうだい会に参加しているので、いつもと違うメンバーの方々と一緒に例会に参加させていただきました。参加前はメンバーが違うと例会の感じも変わるのかな?と予想していました。参加してみると、皆さんの境遇は一人一人違うけれども、きょうだいとしてのわだかまりをお互いに感じたことがある人同士で話し合える安心感がありました。また、様々な世代の方々と一緒にお話しを聴いたり聴いてもらえる安心感もありました。これらは、伊丹きょうだい会に参加して感じている気持ちと同じものでした。これらの安心感が、各地できょうだい会が必要な理由なのかもしれない、と思いました。神戸きょうだい会の方々等、遠方から参加された方々ともお知り合いになれて楽しかったです。

・京都きょうだい会の例会には2回目の参加でした。前回も今回も初めての方が複数参加されていて、とても活気ある中に、お世話をされているベテランのきょうだいさんの居る安定感もあり心地よい時間となりました。参加者の皆さんの切実な悩みやこれまでの生い立ちなど、お一人お一人について、充分な時間は取れませんでしたが、ふだんは口に出せないような事柄も自然に出てくることがこのきょうだい会の独特のステキな雰囲気なのだと思います。

・初めての方も、久しぶりの方も居て、新年会も楽しかったです。例会中、私は、京都市福祉ボランティアセンターの事業「思いを聴く~当事者・当事者家族の思い~」講座で昨年12月にゲストスピーカーで話したことなどを報告させていただきました。当日準備した資料も交えて簡単に報告しました。きょうだいとして弟のこと、母とのこと、制度についてなど。他のきょうだいたちにも、誰かに思いを聴いてもらう機会がつながるようにという思いで話しました。

  全文は上記をクリックしてください。以下は抜粋。
 障がいがある本人も本人なりの人生があり、そのための制度があり、きょうだいはほど良い関係で十分。だから、私たちきょうだいも‟一人の人として”自分なりの人生を作っていこう。不安に感じたり、誰かと話したいと思ったら、どんな些細なことでも大丈夫なので、京都きょうだい会やお近くのきょうだい会にお越しください。それから新年会があったおかげか、関西近県にお住いの方たちがいつも以上に来てくださって、お互いに気兼ねなく話ができるのは嬉しいなと思いました。

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報告とお知らせです。

・京都市福祉ボランティアセンター発行の月刊誌「ボランティアーズ12月号」では「きょうだい」が特集され、他のきょうだいの会と合わせて当会の紹介記事が掲載されています。

・Loveクローバーの会(きょうだい支援の会)から1泊交流会のご案内
    「神戸きょうだい会」の関係者や「Loveクローバーの会」の実行委員会の
    元に、たくさんの「きょうだい」当事者やご家族、支援者などからの悩み
    やホンネ、将来の夢などが託されて来ました。大きなことは出来ませんが
    参加者みんなで共有・共感できる時間や空間を作れたらいいなあと思って
    おります。
    開催日時:2024年3月16日(土)15時~17日(日)11時
    開催場所:しあわせの村 野外活動センター「あおぞら」(神戸市北区)
    対象者:趣旨に賛同する兄弟姉妹、ご家族、その支援者、ボランティア
    参加費:1泊2食のフル参加で7,000円(高校生以下6,000円) 
        部分参加の方は会場費1,000円、夕食1,300円、宿泊2,200円、朝
        食1,000円を目安にしてください。
    申し込み:次のメールアドレスまでお送り下さい。
         黒田 tkurodakobeuken@gmail.com
    締め切り:2024年2月17日
    主 催 :Loveクローバー実行委員会

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次回は、3月9日(土)午後6時~9時 喫茶みどりで開きます。お気軽にお越しください。