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2022年11月29日火曜日

11月12日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計9名(対面にて)

 性   別:男性5名、女性4名

 年代別:20代2名、30代1名、40代2名、50代2名、60代1名、70代1名

 居住地:京都府6名、大阪府2名、福井県1名

 参加回数:初参加者2名、2回以上7名

 参加者の立場:きょうだい7名、親1名、関心のある人1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、精神障がい


いつものように喫茶みどりで「対面」で行い、京都・大阪・福井(!)から9名が参加されました。7月初参加の学生さんが大学の仲間を連れて来て下さった他、福井から新聞記者でもあるきょうだいさんの初参加もあり、広がりのあるきょうだいの話しが出来ました。
終了後も立ち去りがたく、久しぶりに開いた2次会にも、過半数を超える参加がありました。

参加された方それぞれの振り返りがあったと思います。感想やメッセージが届いていますので、まずはそこから紹介して行くことにします。


~頂いた感想・メッセージから~

・幅広い年代の方が参加しておられ、和やかで温かな雰囲気の中、経験や感じたことな
 どをお話されているのが印象的でした。参加者の方の「きょうだい会で自分の思いを
 話して、この年でようやく肩の荷が降りた」との言葉や、若い学生さんが「大学で新
 しくきょうだい会を立ち上げたい」とおっしゃっている姿を見て、悩みを話したり、
 共感したりする場というのはとても大事なんだなと改めて思いました。こうした場を
 約40年つないでこられた糸井さんと梅田さんのご努力に頭が下がります。
・同志社大学内に「きょうだい支援」を行うグループができると聞き、頑張って頂きた 
 いと心から願っています。しかし、立ち上げよりも、継続がとても難しいように思い
 ます。もし、継続が難しくなった時には、京都きょうだい会を居場所として活動され
 ても良いのではないかと思います。
・例会の話題にのぼった学生きょうだい会が翌日開かれ、無事第一回を終えることが
 できました。昨日の例会で、様々なアドバイスをいただくことができたおかげで、き
 ょうだい会の内容面だけでなく、今後どう進めていくのかということにも視点がいく
 ようになりました。

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上記の他にも次のような思いも語られていました。

・子どもの頃から社会生活が苦手だったこと、それを周囲に分かってもらえなかった苦
 しさの背景が、他のきょうだいの人の話を聴くなかで見えるようになり、肩の荷がお
 りた。自分のしたい事がまだまだ見えないが、自分を解放したいという思いがある。
・ヤングケアラーの時期はあったが、それほど深刻な経験をしたわけでは無い。施設に
 入所後、弟の自立のことをいろいろ考えた。きょうだいにも悩みが多い事を知り、病
 気で弟を亡くした後も、きょうだい会を続けることが自分の役割かなと思っている。
・家族会にもいろいろあるが、この会では「きょうだい」の思いを率直に出せる。
・例会に参加して以後、この数カ月で心の中に変化が生まれたという自覚がある。
・今までピンと来なかったが、きょうだいという言葉を知り、自分の生きづらさが少し
 見えて来た。
・親の立場で参加している。きょうだいへの理解が間違わないか、戒めの為に参加
 している。
・家族の立場ではないが、目に見えない悩みというものがあることに気づいた。

   などなど

今回の例会の特徴は、「障がい者本人のケアでの悩み」ではなく、「自分自身を見つめること」が話題の中心となりました。
「障がい者に対する深刻なケアを経験して来た訳でなくても、家族が障がい者を中心に回り、自分の存在が二の次にされたり、障がい者の役に立つ進路をいつの間にか期待され、自分が何をすればいいのかを見つけられなかった。そして誰にも理解されずに言葉にも出きないでいた」自分を見つめる発言が続きました。
そして
「自分の足元で学生きょうだい会を作りたいと強く思うようになった」という変化する自分についての言葉も聴くことが出来ました。
この「きょうだい会作り」についても、参加者からいろいろな提案やアドバイスが出され、「きょうだいへの支援とは何か」について掘り下げることが出来た気がしています。


毎回、新しい参加者を交えての例会となるので、話題の中心はその回ごとに違って来ます。まさに「ぶっつけ本番」ですが、常連の参加者の共感の言葉やアドバイスが出されることにより、内容が深められて行きます。
きょうだい会は、参加者みんなの力で作りあげられて行くものだと改めて思います。

次回例会は、1月14日(土)午後6時から9時 喫茶みどり にて行う予定です。
コロナ感染も気になるところで、オンラインもあり得ますが、出来れば対面でやりたいと思っています。例年ですと、1月は新年会を開いていますが、コロナの感染状況が拡大に向かっていますので、喫茶みどりでの例会を準備しています。
日が近づいたら、念の為、直近のホームページでご確認下さい。




2022年9月29日木曜日

9月10日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計9名(対面にて)
 性   別:男性6名、女性3名
 年代別:20代2名、30代1名、40代2名、50代2名、60代1名、70代1名
 居住地:京都府7名、大阪府1名、滋賀県1名
 これまでの参加回数:初参加者4名、2回以上5名
 参加者の立場:きょうだい8名、親1名
 障がい種別:知的障がい・精神障がい・発達障がい・身体障がいの家族の方達でした



今回も「対面」で実施し、京都・大阪・滋賀から9名の参加がありました。初参加者はたいてい2~3人ですが、今回は4名もおられました。遠距離の為、1泊がかりで参加された方や、終了後自宅まで車で2~3時間かけて帰るという方もおられました。時間をかけてでも遠くても、他の人の話を聴いてみたいと思っている人が多い事を、改めて思いしらされました。
恒例の2次会は、コロナ感染がまだまだ心配な為、中止にしました。

参加者の皆さんには、それぞれの振り返りがあったと思います。また当日、言い足りなかったことや言葉に出来なかったことも数多くあったと思われます。
感想やメッセージが届いており、きょうだいの生の気持ちが伝わって来ますので、まずその紹介からさせて頂きます。

~参加者の感想・メッセージから~

・先日は例会に参加させていただきありがとうございました。なかなか人に話せない話を、きちんと聞いてくれる人がいると思うと、話したい気持ちが溢れだしました。私の長い話を聞いていただきありがとうございます。また、他の人が話してる内容が自分と重なる部分があり、多くの共感を得ることができました。まだ若く、これからいくつもの山を越えていかなければならない人には、自分が経験してきたことを伝え、何かのときに思い出していただければと思います。有意義な時間をありがとうございました!

・自分とは違う経験をされている方の話を、直接なおかつ複数の方から聞くことが今まで全くなかったので、良い機会になりました。話を聞いていて、やはり、一人で抱え込むのではなく、相談できる場所、相手は必要だと感じました。ただ、そこに巡り会うのはかなり大変だとも思いました。少し先日のきようだい会でいい足りなかったので追記します。自分にとって兄弟は、一番近い他人です。親の離婚後は大変でした。そう思えるのは、その経験があるからだと思います。今まで姉のことでいじめにあったり、就職してからも「障害者がいる奴からは不幸がうつる、お前みたいなやつがいるから苦労している。土下座して謝れ。」などかなり苛烈な言われ方をしました。それでも、自死しなかったのは、どこかで自分じゃない、自分ごとじゃないと言う感覚があって、そう思えたのは、今までの人生経験がどこかで生きていたのかなと思います。
苦労はいつかは終わるとよく言われますが、終わるまでが長く辛い事ばかりです。でもこの苦労は無駄ではないと思えるきっかけは必ずあると思います。旦那さんだったり、友達だったり、セラピーや学校の先生だったり、過去のトラウマだったり…。「重々しく向き合ってどうなるの?放り出せ」と言う人はいますが、それでもきっかけを見つけられたら・・・。見つけなければ、少しでも気持ちは楽になりません。参加して改めてそう思えました。今現在の感想です。少し逸脱してる気がします。すいません。

久しぶりにきょうだい会に行けた。以前行った時より家族の見方が変わったことから肩の荷が軽くなっていたので、良いコミュニティになり得ると感じた。
 
・9月の定例会に参加し、障害を持つ兄弟に介入しすぎることは良くないという言葉が印象に残りました。実の兄弟の事はとても大切だが、それよりも自分自身の人生の方が大切なので、自分が生きたいように生きることがきょうだいにとって大切な事だと思った。また悩みがある時は、1人で考え込まず、周囲やきょうだい会に参加し吐き出すことも自身にとって大切な事だと改めて感じました。

改めて思うことは、きょうだい問題と呼ばれるものは、障がいの兄弟姉妹との関係性ももちろんありますが、結構な割合で親ときょうだいとの関係性のわだかまりが実に多いです。やはり、親が率先して、障がいのお子さんやその周辺の情報をしっかりと共有して、社会の支援の中で、障がいの子が幸せに生きていける体制を元気なうちに作らないといけないと思いました。

・70才を過ぎ、人生を振り返ることが増えました。どうしてもつらい体験の方を思い出してしまいがちですが、家族に障がいの妹がいたから持ちえた出会いや価値観は貴重でした。良いことの方の振り返りもかみしめて行こうと思っています。

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上記の他にも、心に残った声がありました。

・家族のことを引き受けなければと思い込んでいた。知らないうちに、我慢して来たこ
   とも多かった。自分の将来がまだ見えないが、他の人の話を聴き、刺激を受けたし安
   心も出来た。
・兄の精神病院の退院後を考える時に、支援者と家族では本人の今後を見る視点が違う
 こと
を思い知らされた。支援者は「出来る」ことで判断するが、家族は「出来ない」
 こと
が気になる。かみ合わなかったことも教訓だ。
 精神障がいの兄とはいろいろあったが、今は保佐人をつけて、距離をおくようにし
   ている。
・「きょうだい会は何をすればいいのか」・・・試行錯誤の連続だった。最初の頃は力
 が入り、障がい者本人の自立を目標に掲げていたが、きょうだい自身の生きづらさに
 焦点を合わせることも大きな課題だと気づくようになった。

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今回も、初参加者の方々を囲んで話題が広がって行きました。深刻な体験をして来た人から、まだ若くて漠然とした不安を抱えた人まで、いろいろ多様な話題が出ましたが、浮かび上がって来たことは、「きょうだいの孤立」「家庭事情から、やむなく自分が一人で引き受けるしかなかった経験」「将来に不安を感じ、自分が引き受けるしかないと思い込んでしまうこと」しかしそんな中でも「
自分の人生を譲れない」「自分の人生を取り戻したい」というきょうだいの葛藤の姿でした。
今回の例会には、何年ぶりかで会に参加した人もいました。「『会と自分の関係』を考え直し、力を抜いて新たな気持ちでまた参加してみようと思うようになった」と打ち明けられ、嬉しくなりました。
一人で考えていると、「自分が引き受けるしかない」という気持ちに陥いることも多いと思いますが、自分自身を大切にすることも決して忘れてはなりません。人の体験談や支援の情報を得ることで、思わぬヒントが得られ、自分を見失っていた姿が見えたり、解決の糸口が見つかることがあります。
出口が見つからなくなったら、またいつでも例会をのぞいてみて欲しいと思います。

今回はコロナ感染の影響もあってか、いつもより参加者は少な目でしたが、中身の濃い例会になったと思います。

以上、9月例会の報告でした。


次回例会は、11月12日(土)午後6時から9時 喫茶みどり にて行う予定です。
コロナ感染の状況は今のところ不明ですので、オンラインに切り替えるかもしれません。日が近づいたら、直近のホームページでご確認下さい。
 

2022年7月26日火曜日

7月9日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計11名(対面にて)

 性 別:男性6名,女性5名

 年代別:20代2名,30代2名,40代3名,50代2名,60代1名,70代1名

 居住地:京都府8名,大阪府3名

 参加回数 :初めての方3名,2回以上8名

 参加者の立場:きょうだい9名,親2名

 障がい種別:知的障がい・精神障がい・発達障がい・身体障がいの家族の方達でした


5月に引き続き「対面」で実施し、京都、大阪から11名の参加がありました。今回も3名の初参加者を囲んでの新しい1ページを開くことが出来ました。これまでの常連さんも新鮮な打ち明けに刺激を受けて、新たに気づかれたこともあり、話し足りなかったことも多く、半数を超える方々が2次会(近所の居酒屋)に移動され、大いに盛り上がりました。

参加者の皆さんには、例会終了後それぞれの振り返りがあったことと思います。言い足りなかったことも含め、心のこもった感想・メッセージを頂きましたので、以下に紹介しておきます。


~参加者の感想・メッセージから~

・今回、例会初参加でしたがとても話しやすい雰囲気のある時間でした。初対面の方にどのような場面でしんどかったのか、未だにどのような場面で心が引っかかるのかなどをお話ししたのは、この例会が初めてです。それは、同じ立場の人だからというだけでなく、あの例会の会場に入った時に「ここではこれまでの自分の感じてきたことが話せるかも」と思わせるような雰囲気作りをしてくださっていた、進行役のお二人の影響が大きかったと思います。他の場所で開催されている例会には参加してないので他の場所は分かりませんが、少なくとも京都きょうだい会はこれまで何度か参加されている参加者の方たちの作り出されている雰囲気がとても良く感じました。ありがとうございました。

・自分自身の中でぼんやりと感じていた「苦しい」という気持ちを打ち明けることができ、安心感が得られました。今までは、話してもどこかその人と距離がある、どうせわかってくれないのだと諦めていました。しかし、参加者の方々には自分の気持ちを受け止めていただきました。心の温かい方々に囲まれた時間は、まるでお風呂に浸かっている時間でした。ありがとうございました。

・先日はありがとうございました。父が統合失調症。妹が発達障害。父の精神障害で私は学生時代、大きな悩みを抱えていました。のち、妹の借金問題が勃発し、なんとか解決に向けて奔走してる内に発達障害が判明したのが7年前。あわせて、8050問題も抱え課題は大きい。私の羽根を休める場所、シェアできる場所を探してここにたどり着きました。話しは変わりますが、今朝の別の会のミーティングで課題を発表したところ、「長女である、貴方が家を出たのだから、妹へ感謝すべき。」といわれ、困惑した。もちろん感謝はしている。特性がある中、なんとか、わたしもできることは、精一杯サポートしている。しかし、これでもかと襲ってくる攻撃と自己中心的なバッシング。一方的な決めつけの中、とても、心がボロボロになる事もある。一般論は理解するが、その決めつけに違和感を感じた。こうして、日常おこる、社会の偏見や矛盾の中、報われない気持ちに目を向けて、思ったことをありのまま話せる、安心安全な場所があることに感謝。

・私が例会に参加するようになって数年が経ちますが、これまで誰に話しても共感されなかった本当の気持ちをそのまま受け止めてもらえる心地よさがあり、何度もリピートしています。相手の反応を肌で感じられる、対面の例会はやはり良いものですね。初参加の方の話は特に新鮮で、新たな気づきをもらっています。話しにくいこともあったでしょうに、一歩を踏み出したきょうだいさんの勇気に拍手を送りたいです。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

・例会に参加させて頂きありがとうございました。初参加の方もたくさんおられ、今までどこにも言えなかったこと、言えてはいたが複雑な心境を理解し合える機会にやっと巡り合えた方がおられたように思います。吐き出すことで、また明日から頑張ろう、将来の方向性を自身で考えなおす機会になれば幸いかと思います。今後も末永く会が続くことを願います。

・参加きょうだいさんのお話を聞いて、未だ、きょうだいを含む障がい者ご家族のことを、支援者として捉えてしまう施設関係者が多いのだなと改めて感じました。家族に頼らずとも、障がいのある方々が安心して、暮らしていける社会資源はまだまだ足りてないと思います。

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上記の他にも、
「本人を介助する親のストレスを何とかしたい。親の本人への接し方が気になる。」
「専門職の立場にいる人が、障がい者家族の辛さに無理解な人が多い。差別的な発言を
 していた場面もあったことを思い出す。」
などの話題も出ていました。

今回は、大きな困難課題を抱えた人から、何か言葉に出来ないモヤモヤとした課題を抱えた人まで、幅広い話題が聴けたように思います。
同じきょうだいと言っても、障がいの違い、家族の背景などが異なり、それぞれ見えている景色は違うはずですが、
「きょうだいは、障がい者本人の支援者である前に当事者であることをまず理解して欲
 しい・・・」
「耳を傾けてくれる人達がいて、ありのまま話すことが出来る場が貴重だ」
「自分自身を生きたい」
というところでは共通項があり、共感を呼ぶのだと思います。
きょうだいの語りの中には『それは私だと思える瞬間がある!』・・・
誰かが言った言葉ですが、そのような貴重な機会をこれからも継続して持って行けたらと思います。

以上、7月例会の報告でした。


次回9月例会は、9月10日(土)午後6時から9時 喫茶みどり にて行う予定をしていますが、コロナがまた感染拡大していますので、オンラインに切り替えるかもしれません。
日が近づいたら、又直近のホームページでご確認下さい。



2022年5月30日月曜日

5月14日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計11名(対面にて)

 性   別:男性6名,女性5名

 年代別:20代1名,30代2名,40代4名,50代2名,60代1名,70代1名

 居住地:京都府10名,奈良県1名

 参加回数:初めての方3名,2回以上8名

 参加者の立場:きょうだい9名,親2名

 障害種別:知的障害・精神障害:発達障害:身体障害の家族の方達でした

5月例会は、1月以来の対面での例会が実現し、京都、奈良から11名の参加(内初参加3名)で、無事終了しました!不思議なもので、毎回初参加者が2~3名おられ、新鮮な空気が入ります。従来よりも自己紹介の時間をコンパクトにして、聴きたい事や話したいテーマがあれば出してもらうという流れで進めました。初参加者の方達もざっくばらんに心情を吐露して下さり、休憩時間も途切れることなく少人数での会話がはずみ、盛会でした!

参加者の皆さんには、それぞれの振り返りがあったと思います。まず、頂いた感想やメッセージから紹介して行きましょう。

~参加者の感想・メッセージから~

・最近「きょうだい」の存在を知りました。姉が先天性の身体障害者です。家族中心の生活だったので、いざ「結婚」「親亡き将来」を考える年齢になり、自分のために生きること、にとても動揺していたので、すがる思いで参加いたしました。友人と話してても「本質はわかってもらってないなぁ」と思うことばかりでしたが、ここでは気持ちを分かってくれる人がいることがとても嬉しかったです。そして、親の立場で参加していらっしゃる方がいたことが、何よりも救いでした。「きょうだい」の苦悩や葛藤を一緒に理解しようとしてくれる親もいるんだな、もしかしたら私の両親もそうだったのかな、と親の気持ちを考えるきっかけになりました。また是非参加したいです。
・初めてリアル開催に参加しました。参加してわかりましたが、みなさんそれぞれ、当事者、兄弟、親のたちばで、悩み、苦しんでいること(もちろん、苦しんだ分、喜びも大きい)をシェアして、心を通わせました。やはり、共通する事柄の共感は、心の安寧につながり、互いに、エールを送る感じに自然とわかちあえるところが、本当にありがたいです。安心して、いられる場所。他の場所では、話せないことも(理解してもらうのは、容易ではなく、違った風につたわったり、つたわらなかったり・・・)話せて、共感してもらえる。また、それぞれ個々の大変さや、思いや、環境など、背景をとおして、いろんなことを、思いめぐらせ、寄り添ってもらえることに、報われた気持ちになります。素晴らしい会に巡り会えたことに感謝です。
・障害のあるきょうだいが嫌いではないのに色々な制約があり、それが自分の中で葛藤してしまうということを辛く思います。社会の制度がもっと充実し、これが改善されることを願うばかりです。また、この苦労を甥、姪にさせたくないと言われる発言にも、社会の制度の不足を感じざるを得ません。
・親の立場で参加致しました。今回、初めてのきょうだいさんも数名参加されていて、改めてこの会の意義を感じさせて頂きました。親との関係性がやはり上手くいってないケースが多い気がします。ただ、僕も知り合いでもいますが、親との関係性もよく、障がいの兄弟姉妹の障がい受容も前向きに捉えて、活動されているきょうだいも多くいるので、その違いがどこで生まれるのかなどの検証も今後の活動の内容を考える上で必要かもしれませんね。
・今回は、名札のおかげで名前を把握しやすくなり、助かりました。人数が多かったため、聞きたいことや話したいことがあまり話せなかったのが残念ですが、次回に取っておきます。ありがとうございました。
・例会で紹介した映画「ふたり~あなたという光~」ですが、公式サイトによると5月14日以後の上映予定は決まっていません。公式サイトやYouTubeで予告編を流していますので、ご覧下さい。それと、他団体の上映会に視聴申込みする場合は視聴料は1,000円から2,000円が多いですが、自主上映する場合のレンタル料金はオンライン上映は3万円、DVD上映は35,000円でした。きょうだいへの結婚差別は、残念ながら、障がいの種類を問わず家族に自立できない障がい者がいる場合はつきものでしょう。理由は大体察しはつきます。映画でも言っているシーンはあります。ですので、上映して意見を交換する価値はあると思いますが、レンタル料が安ければ・・・ですね。それと、男きょうだいへの結婚差別について、世の女性の意見を聴きたい。

頂いた感想以外にも印象に残った発言がありましたので、要約して紹介しておきます。

・親は障害者本人のことで手一杯だったのだろうが、もっと自分のことも見て欲しかった。青年の頃、ざっくばらんに話せる場が欲しかった。
・親にも障がいがあり、期待をかけられたり洗脳されたりし、自分自身の人生を考えたことが無かった。相談出来る人もいなかった。
・周囲の人へのカミングアウトのたびに傷つき、対人関係で悩んできた。若い時にきょうだい会の存在を知りたかった。

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全体で話された内容ですが、はじめに、前回でも少し話題にのぼっていた「きょうだいの立場をどう受容して行くか~きょうだいの受容」をテーマとして取り上げたところ、そこから次々に話題が展開して行きました。「きょうだいの受容」につながる話を出し合って行く中で、
  「受容したい気持ちと、自分自身の人生を生きたい気持ちの間で葛藤している姿」       
  「悩みを共有出来る相手がいなくて、きょうだいが孤独な環境に置かれていること」
が共通性として浮かび上がり、共感の輪が広がりました。
また「きょうだいの受容」以外に、以下のような興味深い語りもありました。
  「制度の利用にメドが少し立ち、実家との距離を取るという選択肢もあるのではない
   かと思えて来た。」(きょうだいの方の発言)
  「障がいを持つ子の他にきょうだい児にあたる子も何人かいるが、かつて自分の勝手
   な将来像をきょうだい児に押し付けていた時期があった。ある時から、それは違う
   のだと気づき、そういう考え方をやめることにした。」(親の立場の方の発言)
感想文にもあった「親との関係性が上手く行っているところと、そうでないところの違い」「きょうだいの結婚差別をめぐる性別の違い」とともに、次の例会に取り上げてもよいのではないかと思いました。

以上、例会の概要でした。


なお、長年、お世話になっていた「喫茶みどり」のマスターが最近お亡くなりになり、営業継続が心配されましたが、継続が決まりひと安心です。次回、7/9(土)も「喫茶みどり」で対面にて開催予定です。コロナの感染状況のこともあるので、直近のホームページ等でご確認下さい。




2022年3月30日水曜日

3月12日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計11名(オンラインにて)

 性   別:男性5名,女性6名

 年代別:20代1名,30代1名,40代4名,50代2名,60代2名,70代1名

 居住地:京都府8名,大阪府2名,北海道1名

 参加回数:初めての方2名,2回以上9名

 参加者の立場:きょうだい9名,親2名

 障害種別:知的障害・精神障害:発達障害:身体障害の家族の方達でした

 

 


             月例会はオンラインで

               実施しました




3月例会は、当初「対面」の予定でしたが、「まん延防止」延長の為、オンラインに急遽変更し、京都、大阪、北海道(函館)より11名の参加(内初参加は2名)で無事終了しました!いつものようにテーマは決めず、フリートーキングで、経験談や教訓、近況や今の心境を語り合いました。議論を深掘りする問いかけもありました。去年の9月以来の「オンライン」で久々だったこともあり、少し「空気感」が伝わらず進行に止まどって、運営側として反省する部分もいくつかありました。今後に生かして行くつもりです。

参加された方それぞれの振り返りがあったと思います。どんな話題が出たのか?きょうだいはどんな体験をし、何を思っているのか? いただいた感想やメッセージの紹介を中心に、例会の様子を紹介しておきます。


~頂いた参加者の感想・メッセージから~

・今回オンライン形式で初めて参加させていただきました。普段、同じような境遇の方と話をすることがなく、皆さんうなずきながら温かく話を聴いて下さり、少し心が軽くなった気が致します。私自身も皆さんの話を伺いながら、共感や気付きがあり、きょうだい会はとても有意義な会だと思いました。同じように悩みを抱えておられる方はたくさんおられると思いますので、できることから周知していきたいです。今後ともよろしくお願い致します。次回は是非リアル対面形式で開催できることを祈っております。

・遠距離に住み、なかなか京都の例会には出席できませんが、今回はzoom例会との事で11月の対面例会以来の参加をさせていただき、皆さんにお会い出来ました。日頃近くできょうだい同士ゆっくりと話し合う場もなく、障がいの有る高齢化した弟の施設生活や病気、更に本人の地元へ戻りたいとの強い願い等を考え悩み、ともすれば強い孤独感と不安に襲われたりする日常の中にありました。内容は個々違うかもしれませんが、それぞれが抱えている課題や悩みなどを聞いたり語ったりする中で、気持ちが軽くなりました。歴史の長い京都きょうだいの会を見習い、今年に入りゆっくりじっくりですがきょうだいで集まる会を地元でも企画しだしました。きょうだいの会を最近知ったとの初参加の方のお話を聞き、いろいろな形でまだまだきょうだいの会が有ることを拡げて行かなければならないことを認識しました。また参加させていただき、前向きに考えて行く力と知恵を、交流させていただけると幸いです。

・今回はきょうだいの立場で福祉職に就いた人の思いを聴く事が出来た事が良かったです。私の場合は、学校等で同胞以外の障害を持った友達と関わる事が多く、親以外の大人から「君はきょうだいだから一生障がい者問題を考えるように」と言われて、「それは社会全体で考えることではないのか」と違和感、怒りとも言えるものを感じていたのと、他に自分がしたい事があったので、養成校に進学するも、福祉職には就きませんでした。しかし、福祉の勉強をさせてもらったのに、逃げた自分に罪悪感も感じていました。企業に就職するも自分がない私は、親に守られてきた周りの人達と対等に生きる事が苦しくなり、行き詰まってしまうわけですが、きょうだい会に出会い、言わずに我慢していた本音を話し、受け止めて貰えた事でまた違った景色が見えてきました。オンラインは参加者のみなさんと目が合わないことから、話せる人、話せない人の差が大きいと感じます。私はなかなか話せない人、特に勇気を出して参加した若い世代の本音こそじっくり聴きたいと思います。話したいのは自分だけではないことを全員が考えた上で、特に自己紹介が長くなりすぎない様に、項目や持ち時間をあらかじめ設定する、後半はグループ分けをするなどした方が良いかもしれないと感じました。ご検討いただければ幸いです。

・「きょうだいにはどんな支援が必要なのか?」改めてそう問われると言葉がなかなか見つからないことに気づき、例会でこのモヤモヤを投げかけてみようと思いました。自分をふりかえると、思いがけない出会いが大きな支援になったと思うことがあります。たまたま近所に養護学校(今の支援学校)の先生がおられ、児童相談所の存在を教えて頂き、学校に行けないままだった妹の社会生活の場を見つけることが出来ました。また私の高校時代に思いがけず学生さんの訪問活動があり、両親がインタビューを受ける機会がありました。私は隣の部屋で盗み聞きしていたのですが、「特別なことを望んでいない。普通の社会人になってくれたらいい。」と答える両親の言葉を耳にして、気持ちが随分軽くなったことを覚えています。これらのことは今思えば、私や家族の人生を変えてくれる貴重な後押しだった気がしています。過去をふりかえるとしんどいことばかりが思い出され、気持ち的に重くなりがちですが、「何が支援になったか」という視点を取り入れることで、また少し違う世界が見えて来る気がしています。

・「きょうだいにとって必要な支援とは何か?」という問いが会の中で出てきました。私は親の立場なので、きょうだいの立場はわかりませんが、一番の支援は福祉を始めとする情報ではないかと思います。

・きょうだい会には、親と支援者という立場で参加させて頂いております。「きょうだい問題で1番必要なことは何か」の問いに、自分なりに考えました。1つは障がいの兄弟姉妹の現状や今後の情報をご家族を通して、きょうだいにも十分行き届かせる必要が有ると思います。それを持って、きょうだいさん自らが将来の選択を自由に選べる環境づくりをしていかなくてはなりません。家族間の信頼関係と情報共有が最も大事かと思います。

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上記の他にも、

「今年高等部を卒業した子どもの進路がまだ見つからない」「福祉サービスを利用しているが、このままで良いのか気がかり。しかし、そのことを一緒に考えてくれる支援者がいて、救われている。寄り添ってくれる支援者の存在は大きい」「専門職の役割は大きいはずだが、きょうだいに無理解な機関が多いのも現状。きょうだいの自分が成年後見人やヘルパーを導入し、必要なネットワークを作らなければならなかった」「きょうだいが支援の職業に就こうとすることをめぐって、親の反応は様々。きょうだいの中に支援職に就きたいと思う人が出て来るのも自然なことと思うが、親や周囲が誘導しようとするのは間違いだ」「自身にも障がいがあり、家族にも複数の障がい者がいて、自分は福祉職に就いている。職場では仕事を超えた人間関係が持てている」「親はよく親亡き後のことは大丈夫と言うが果たして本当にそうだろうか?家庭内できちんとした話し合いが必要だ」「自分の体験を生かせないかと思い、きょうだいをテーマした卒論を書きたいと思っている」「皆さん、いろいろと悩まれている方が多いと分かった。きょうだいを亡くされた人の話も聞かせて欲しい」

などなど、限られた時間の中ではありますが、直面している課題、体験や思いなど幅広い話題が語られました。


「福祉情報」や「家族間の信頼関係と情報共有」はきょうだい支援には欠かせないものですね。これからも、「きょうだい支援に必要なこと」を探して行ければと思います。           例会の進行についても提案を頂き、ありがとうございました。限られた時間の中で参加者が発言しやすいよう、今後工夫をして行きます。                        きょうだいをはじめ障がい者家族には、共通の体験や課題が、表に出ないまま埋もれていることが多いと思います。例会が、自分をふりかえる場となり、社会にも発信して行く場にもなればと願っております。

次回例会は、コロナの感染状況にもよりますが、対面で実施の方向で準備しています。直近のホームページでご確認下さい。



2022年1月31日月曜日

1月8日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計12名(対面にて)

 性 別:男性8名 女性4名

 年   代:20代 1名 30代 1名 40代 3名 50代 4名 60代 1名 70代 2名

 参加回数:全員2回以上

 参加者の立場:きょうだい9名 親2名 支援者1名

 家族の障がい種別:知的障害・精神障害・発達障害・身体障害・聴覚障害の方達でした。


京都、大阪、兵庫から12名参加! 2部に予定していた「新年会」は、コロナの感染状況が気になる為、中止しました。今回は初参加者はおられませんでしたが、参加歴の浅い方をはじめ、会の結成当時(1983年)応援📣してもらっていた支援者の方の久しぶりの参加があり、盛り上がりました。

いつものように、テーマは決めずフリートーキングで、それぞれの経験談や教訓、近況や今の心境などを語り合いました。親しみやすい進行と参加者の熱心な傾聴により、参加者の胸に秘めていた言葉が引き出され、多くの共感が生まれました。そしてきょうだいや障害者家族の問題を掘り下げることが出来たと思います。

休憩時間や例会終了後の短い時間にも、名刺交換など今後につながる場面があり、意義深い例会にすることが出来ました。

参加者の皆さんそれぞれの振り返りがあったと思います。感想やメッセージが寄せられていますので、紹介します。

~頂いた参加者の感想・メッセージから~

コロナ禍で対面の集会が困難な中、主催者の方々のおかげで開催され、参加できたことに感謝しております。また新年早々多くの方々が参加され、京都きょうだい会のパワーを感じました。お一人お一人のきょうだいとしての悩みや経験談に、自分の奥深くに眠ったままの感情に気付いたり、生きづらいのは自分だけではないと励まされます。今後もまた参加させていただきたいと思います。本当ありがとうございました。

・今回は福祉業界の方、家族であり支援を仕事とされている方、今、家族のことで悩みを抱えておられる方、皆さんにとって有意義な情報交換の場となり、これこそ京都きょうだい会の魅力だと感じました。私もきょうだい会との出会いをきっかけに、相談できる方が増え、不安が軽減されるだけでなく、兄を施設入所につなげることが出来た経験があり、当時の自分と重ねながら話を聴くことで、共感と気づきを得ることができました。きょうだい会を続けて下さった先輩方には感謝の気持ちでいっぱいです。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

・皆さんが他の人の話を聞くとき、メモを取りながら熱心に耳を傾ける姿が印象的でした。色々な分野の経験や専門知識を持つメンバーが集まってくるこの会はまるでアベンジャーズですね。私も微力ながら誰かの助けになりたい、なれるのかもという勇気が湧いてきました。

・雲の上の存在のような方が来られびっくりしました。また、自論を肯定頂き一安心しました。障害特性の違いをしっかり捉えて、対処法を考える機会となりました。

・親と障がい者ファミリーの支援者の立場として参加しております。参加して間もないきょうだいさんが、「とても良い会だ」とか「とても前向きだし、勉強になる」などの言葉を聞いて、改めてこの会の存在意義を感じました。私自身もたくさん学びが有り、きょうだい含めた障がい者ファミリーの支援体制も、以前と比べると充実して来たとは言え、まだまだ改善・改革が必要と感じてます。少しでも社会を変えていく一躍を担えたらと思います。

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上記の他にも、
・最近になって『きょうだい』という言葉を知り、自分の体験の意味に気づいた。必要な情報を集め、人脈を作るところから始めたい。
・母の死後、苦労の末、弟の入所施設を見つけることが出来、安定した生活を過ごせているので、ほっとしている。今は休養をして自分を大事にしたい。
・兄が精神病院を退院する場面で、家族支援の視点が無いまま準備が進められ、憤りを持った。ネットワークを作るのに苦労した経験がある。
・遠距離にいる実家に、障がいのある弟と高齢の母がいる。弟は企業に雇われ社会生活を送って来たが、何らかの制度につながっておくよう母に説得を重ねて来たところ、最近ようやく理解してくれた。

などの近況や心境が語られました。

以前に比べればサービスは充実して来たが、まだまだ制度は箱もの中心で、マッチするサービスが無く、つながっていない人が多いというのも現状です。家族は、相談先を見つけることで苦労することが多く、「初めの一歩につながる支援が欲しい」という思いが共通した願いでした。

障がい者や親だけでなく、きょうだいを含めた3者みんなが、元気に自身の人生を歩める世の中にして行きたい・・・きょうだい会もその一翼を担えればと思います。

次回は3月12日(土)に対面で実施する予定ですが、コロナの感染状況により「オンライン」に切り替えるかも知れません。日が近づいたら、又連絡しますのでよろしくお願いします。