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2022年9月29日木曜日

9月10日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計9名(対面にて)
 性   別:男性6名、女性3名
 年代別:20代2名、30代1名、40代2名、50代2名、60代1名、70代1名
 居住地:京都府7名、大阪府1名、滋賀県1名
 これまでの参加回数:初参加者4名、2回以上5名
 参加者の立場:きょうだい8名、親1名
 障がい種別:知的障がい・精神障がい・発達障がい・身体障がいの家族の方達でした



今回も「対面」で実施し、京都・大阪・滋賀から9名の参加がありました。初参加者はたいてい2~3人ですが、今回は4名もおられました。遠距離の為、1泊がかりで参加された方や、終了後自宅まで車で2~3時間かけて帰るという方もおられました。時間をかけてでも遠くても、他の人の話を聴いてみたいと思っている人が多い事を、改めて思いしらされました。
恒例の2次会は、コロナ感染がまだまだ心配な為、中止にしました。

参加者の皆さんには、それぞれの振り返りがあったと思います。また当日、言い足りなかったことや言葉に出来なかったことも数多くあったと思われます。
感想やメッセージが届いており、きょうだいの生の気持ちが伝わって来ますので、まずその紹介からさせて頂きます。

~参加者の感想・メッセージから~

・先日は例会に参加させていただきありがとうございました。なかなか人に話せない話を、きちんと聞いてくれる人がいると思うと、話したい気持ちが溢れだしました。私の長い話を聞いていただきありがとうございます。また、他の人が話してる内容が自分と重なる部分があり、多くの共感を得ることができました。まだ若く、これからいくつもの山を越えていかなければならない人には、自分が経験してきたことを伝え、何かのときに思い出していただければと思います。有意義な時間をありがとうございました!

・自分とは違う経験をされている方の話を、直接なおかつ複数の方から聞くことが今まで全くなかったので、良い機会になりました。話を聞いていて、やはり、一人で抱え込むのではなく、相談できる場所、相手は必要だと感じました。ただ、そこに巡り会うのはかなり大変だとも思いました。少し先日のきようだい会でいい足りなかったので追記します。自分にとって兄弟は、一番近い他人です。親の離婚後は大変でした。そう思えるのは、その経験があるからだと思います。今まで姉のことでいじめにあったり、就職してからも「障害者がいる奴からは不幸がうつる、お前みたいなやつがいるから苦労している。土下座して謝れ。」などかなり苛烈な言われ方をしました。それでも、自死しなかったのは、どこかで自分じゃない、自分ごとじゃないと言う感覚があって、そう思えたのは、今までの人生経験がどこかで生きていたのかなと思います。
苦労はいつかは終わるとよく言われますが、終わるまでが長く辛い事ばかりです。でもこの苦労は無駄ではないと思えるきっかけは必ずあると思います。旦那さんだったり、友達だったり、セラピーや学校の先生だったり、過去のトラウマだったり…。「重々しく向き合ってどうなるの?放り出せ」と言う人はいますが、それでもきっかけを見つけられたら・・・。見つけなければ、少しでも気持ちは楽になりません。参加して改めてそう思えました。今現在の感想です。少し逸脱してる気がします。すいません。

久しぶりにきょうだい会に行けた。以前行った時より家族の見方が変わったことから肩の荷が軽くなっていたので、良いコミュニティになり得ると感じた。
 
・9月の定例会に参加し、障害を持つ兄弟に介入しすぎることは良くないという言葉が印象に残りました。実の兄弟の事はとても大切だが、それよりも自分自身の人生の方が大切なので、自分が生きたいように生きることがきょうだいにとって大切な事だと思った。また悩みがある時は、1人で考え込まず、周囲やきょうだい会に参加し吐き出すことも自身にとって大切な事だと改めて感じました。

改めて思うことは、きょうだい問題と呼ばれるものは、障がいの兄弟姉妹との関係性ももちろんありますが、結構な割合で親ときょうだいとの関係性のわだかまりが実に多いです。やはり、親が率先して、障がいのお子さんやその周辺の情報をしっかりと共有して、社会の支援の中で、障がいの子が幸せに生きていける体制を元気なうちに作らないといけないと思いました。

・70才を過ぎ、人生を振り返ることが増えました。どうしてもつらい体験の方を思い出してしまいがちですが、家族に障がいの妹がいたから持ちえた出会いや価値観は貴重でした。良いことの方の振り返りもかみしめて行こうと思っています。

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上記の他にも、心に残った声がありました。

・家族のことを引き受けなければと思い込んでいた。知らないうちに、我慢して来たこ
   とも多かった。自分の将来がまだ見えないが、他の人の話を聴き、刺激を受けたし安
   心も出来た。
・兄の精神病院の退院後を考える時に、支援者と家族では本人の今後を見る視点が違う
 こと
を思い知らされた。支援者は「出来る」ことで判断するが、家族は「出来ない」
 こと
が気になる。かみ合わなかったことも教訓だ。
 精神障がいの兄とはいろいろあったが、今は保佐人をつけて、距離をおくようにし
   ている。
・「きょうだい会は何をすればいいのか」・・・試行錯誤の連続だった。最初の頃は力
 が入り、障がい者本人の自立を目標に掲げていたが、きょうだい自身の生きづらさに
 焦点を合わせることも大きな課題だと気づくようになった。

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今回も、初参加者の方々を囲んで話題が広がって行きました。深刻な体験をして来た人から、まだ若くて漠然とした不安を抱えた人まで、いろいろ多様な話題が出ましたが、浮かび上がって来たことは、「きょうだいの孤立」「家庭事情から、やむなく自分が一人で引き受けるしかなかった経験」「将来に不安を感じ、自分が引き受けるしかないと思い込んでしまうこと」しかしそんな中でも「
自分の人生を譲れない」「自分の人生を取り戻したい」というきょうだいの葛藤の姿でした。
今回の例会には、何年ぶりかで会に参加した人もいました。「『会と自分の関係』を考え直し、力を抜いて新たな気持ちでまた参加してみようと思うようになった」と打ち明けられ、嬉しくなりました。
一人で考えていると、「自分が引き受けるしかない」という気持ちに陥いることも多いと思いますが、自分自身を大切にすることも決して忘れてはなりません。人の体験談や支援の情報を得ることで、思わぬヒントが得られ、自分を見失っていた姿が見えたり、解決の糸口が見つかることがあります。
出口が見つからなくなったら、またいつでも例会をのぞいてみて欲しいと思います。

今回はコロナ感染の影響もあってか、いつもより参加者は少な目でしたが、中身の濃い例会になったと思います。

以上、9月例会の報告でした。


次回例会は、11月12日(土)午後6時から9時 喫茶みどり にて行う予定です。
コロナ感染の状況は今のところ不明ですので、オンラインに切り替えるかもしれません。日が近づいたら、直近のホームページでご確認下さい。
 

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