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2018年11月23日金曜日

11月10日(土)京都きょうだい会例会の報告


参加者の構成(計18名)

性別:男性7名、女性11

年代:206名、303名、405名、502名、602

居住:京都11名、大阪2名、滋賀1名、兵庫2名、石川1名、三重1

参加回数:初めて9名、2回以上9



今回の例会も、参加者の中には、きょうだいだけでなく、親や支援者の立場、両方の立場の方もおられました。年齢層、障害種別も幅広く、男女の数にもあまり偏りはありませんでした。

 前半は自己紹介のあと、参加者同士、聞いてみたいことから話題を共有、意見や感想を出し合いました。休憩を挟んで後半は、自然と小さなグループに分かれてそれぞれ話しました。最後に事務連絡を伝え、閉会となりました。
 以下、前半に共有した話題についてまとめました。


◆学校での体験について

・子どものころ、「好きなことを書いていい」と学級のノートにきょうだいの体験(障害のあるきょうだいとケンカしたこと等)を率直に書いたら、先生に怒られた。その後、怒られないように「いい子」を演じるようになった。クラスの障害がある子のケアを任されるようになり、負担を感じていた。学級のノートに素直に書けなかったことが辛かった。
・学校の先生に障害児・者家族としての思いを理解してもらえなかったことがあり、ショックを受けた。学校の先生のなかにも、障害児・者やその家族への理解の程度やかかわろうとするモチベーションには差があるように感じる。
(※注意:障害児教育や家族支援に関心を持ち、熱心にかかわる先生もおられます)


◆きょうだいの思いを率直に吐き出せる場?インターネット(ブログ、SNS)の使い方について

・障害のあるきょうだいに対して極めてネガティブな感情をもつこともある。その感情をインターネット上に吐き出す。インターネット上のブログやSNSは個人の経験や思いを吐露できる場所ではあるけれど、言葉が独り歩きするリスクもある…。顔を合わせて話せる場で、インターネット上で、文字で、会話で…どこで、どのように私たちの気持ちを表現するか、考える時間となりました。

 ブログ追記:きょうだいには、障害のあるきょうだいを好意的にとらえているきょうだい、好意的にとらえていないきょうだい、両価的な気持ちを持っているきょうだい。その間を揺れ動いたり、好意的にとらえていても、それが時によって前面に出ることもあれば背景化することもあり、多様な気持ちを持っていると思います。


◆こどもきょうだいの会

・新しくこどもきょうだい会を立ち上げる、準備中とのお話もありました!

  

~参加者の感想(アンケートより抜粋)~

初参加の方

同じ思いをされていた方の話をきいて学校現場の「きょうだい児」理解の必要性、「きょうだい」についてもっと社会に知ってもらう重要性について改めて感じさせてもらうことができました。

●京都きょうだい会に参加させて頂くのは初めてだったのですが、これまで参加した別の会では言えなかった思春期の頃に悩んでいた事を話すことができて嬉しかったです。ありのままの自分を受け入れて欲しかった自分の気持ちに改めて気付く事ができました。また参加してみたいです。

初めて京都きょうだい会に参加させて頂きました。「きょうだい」の立場として話すことは今までなかったので、他の「きょうだい」の方々とお話することができて新鮮でしたし、嬉しかったです。

●自分とはまた違った体験をされている方のお話が聞けてとても参考になりました。しろくま会とはまた違って、1つの話からふくらんで議論されていて、どちらにもよさがあるなと感じました。自分のお話もきいていただけて嬉しかったです。ありがとうございました。

他の方のご意見を伺い、新たに気付くことも多くありました。ありがとうございました。

●今回初めて例会に参加させていただきました。途中から参加でしたが、色々なお話をきけて勉強になりました。こどものきょうだい会があることを知って、とっても素敵なことだと思いましたし、この活動が広がってくれればと思いました。ありがとうございました。

初めての参加でした。色々な立場の方のお話が伺え、学ぶことが多かったです。また参加したいと思います。

●ありがとうございました。初参加でしたがいろいろとお話できてよかったです。

教員として働かせていただく立場になる前に、きょうだいの方々のお話を聞けて、自分の視野や考え方が広がりました。「きょうだいではないから知らない」ではなく、多様な子どもたちの個性を大切に育てるためにももっと知りたい。関わりたい。支援したいという気持ちになりました。初参加にもかかわらず、温かく受け入れていただきありがとうございました。

2回目以降の方

●久しぶりに参加したら人がたくさんいてびっくりしました。

●今回も、多様な世代の異なった障害のある「きょうだい」のお話が聴けてよかったです。今日も自分の気持ちと近い方々に出会えて、心がホッコリしました。

●子供のきょうだいの問題がありましたが、大人でも処理が難しい問題だと思います。子供に放り投げるのではなく、大人が一緒に受けとめてあげる必要があると思いました。

●今回は若い方も多く、これからのきょうだい支援の未来が開けるようで楽しみになりました。



                                   担当(に)

***



語られる話題は、その時の参加メンバーによって異なります。

お時間のある時に、過去のブログもご覧頂けますと幸いです。



★★★

京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定



2019112() 京都きょうだい会 新年会

2019223日(土)第5回 全国手をつなぐ育成会連合会全国大会京都大会

 (関係者が講演者・シンポジストとして登壇)

201939() 京都きょうだい会 例会

201942021日(土日)全国きょうだいの会全国総会@大阪

 (関係者が地元実行委員会に参加)



詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。

★★★


2018年11月17日土曜日

11月10日(土)しろくま会(20~30代のきょうだい会)カフェの報告

参加者の構成(計10名)
性別:男性1名、女性9
年代:206名(うち学生4名)、303名、401
居住:京都6名、兵庫・滋賀・三重・石川各1
参加回数:初めて4名、2回以上6


今回は、TOILO×TANITA CAFE(トイロ×タニタ カフェ)京都店を利用させて頂きました。



1つのテーブルに5名、2つのテーブルに分かれました。
1時間毎に2回席替えし、計3時間ほど、お話ししました。

最初は、大学4回生4名+運営1名と、お姉様方のグループに分かれました。
大学生のバックグラウンドが福祉・教育・心理・社会学とばらばらだったのですが、それぞれ「きょうだい」をテーマとした卒論に取り組んでおられました。
着目する時期(小学生、中学・高校生、進路選択の時期etc.)、その切り口も様々で、興味深く聴かせて頂きました。

おひとりは、以下の記事の学生さんです。

小学校の先生ができる「きょうだい支援」とは?


席替えを行うと、出てくる話題も変わっていきます。

両親が障害のある子どもに対して注ぐ愛情やその行動について、自分(きょうだい)にも同じ振る舞いをするように求めてきたが、それが自分に対してなされることはなかった、自分も同じ子どものはずなのに・・・という思いを、具体的なエピソードを交えて語って下さった方もおられました。

結婚式の準備や当日の段取りの中で苦労した話などについて、既婚者どうしで盛り上がりました。「障害者家族」と「結婚式」が結びつくと、その場を過度に感動的な流れに持っていかれそうになる場合もあり、とても面倒くさかったのですよね・・・。両親への手紙で苦労された方もおられました。

「褒められることが苦手」と話すきょうだいもいる一方で、「積極的に褒められたい」と話すきょうだいもいました。

同じテーブル内に、障害のある兄弟姉妹だけが嫌いな方、親だけが嫌いな方、両方とも嫌いな方がおられた場面がありました。
それぞれのお話をお聞きすると、そりゃそうなるよね、というエピソードが背景にあります。

「家族が嫌い」って、公にはまだまだ話しづらいこと。
他の場では少し共有しにくい話題を、きょうだい会では共有できるような場づくりを行うことも、会の役割のひとつだなと改めて感じました。
(「家族が好き」という気持ちを共有することを否定しているものではありません。)


以下、参加者の方に書いて頂いた感想です。


【初めて参加された方】

●結婚の話など、自分より年上の方のお話は、自分がこれから経験したり悩んだりすることなのかなぁと思ってとても参考になりました。

●初めての参加でしたが、自分と同じ「きょうだい」の立場の方々とたくさんお話させて頂けて、すごく楽しかったですし、今まで「きょうだい」の方々とお話したこともなかったので嬉しかったです。
今日お話しさせて頂いている中で、何かをするにしても自身のきょうだいの存在がチラついてしまうというお話しが私自身も非常に共感できましたし、印象に残りました。

●自分の居場所を見つけた気持ちになりました。
自分は「きょうだい」でいいんだ。と思えました。
同じ境遇、同じ思いをまさか、人の言葉から聞くともこの歳まで思いもよりませんでした。
また参加させていただきたいと思います。
ありがとうございました。

●私は、きょうだい当事者ではなく、正直私がお話をきかせていただくことが、きょうだいの皆さんを嫌な気持ちにさせてしまうのではという気持ちがありました。
しかし、参加させていただき、"こういうふうに接して欲しかった""こんな気持ちがあった"というお話をきき、当事者ではない自分だからこそできることや、変えられるものがあるのではないかと感じました。
教師としてできることや、1人の社会人としてできることを改めて考えました。
たくさんお話が聞けて楽しかったです。


【参加回数が2回目以降の方】

2回目の参加でしたが、前回とはまったく異なったお話を聞け、大変勉強になりました。
次回以降も是非参加させていただきたいです。

●学生の方が多かったので、きょうだいについて学生のうちから勉強、行動している方がいるんだと頼もしく感じました。自分もできることを考えて何かできるといいなと思います。

●やはり、共感することが多かったし、安心感があります。
同じ仲間!って感じです。
涙が出るくらい同じ気持ちを持ってる人がいるんだと知って嬉しかったです。
自分も、きょうだい児さんを影ながら支えられるよう努力します!
(みなさんとは形が違うと思いますが…)
またおしゃべりさせてくださーい!!

●久々に参加させていただきました。
自分と同じ環境の方がおられたと言う事がプラスになりました。
自分の話に共感いただけたと言う事は、とても嬉しく思いました。
もっと「きょうだい」の事を知ってもらいたいです。
また参加させていただきたいと思います。

●思いを言葉にできる場所の大事さを改めて実感しました。
またやりたいです。
みなさんの話をきいて、はげまされます。
ありがとうございました。

***

語られる話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
お時間のある時に、過去のブログもご覧頂けますと幸いです。



★★★
京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定

2019112() 京都きょうだい会 新年会
2019223日(土)第5回 全国手をつなぐ育成会連合会全国大会京都大会
 (関係者が講演者・シンポジストとして登壇)
201939() 京都きょうだい会 例会
201942021日(土日)全国きょうだいの会全国総会@大阪
 (関係者が地元実行委員会に参加)

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2018年9月17日月曜日

9月8~9日(土日)京都でてこいランド1泊2日交流会の報告

気が付くと今年で20回目になります。参加者は16名で、例年に比べれば少な目でしたが、地域的には広範囲からの参加が見られたのが今年の特徴でした。北海道・宮城・群馬・東京・石川・京都・大阪・岡山・広島・福岡から集まって頂き、皆さんの心意気を感じました。また、参加出来なかった人の中には、体調不良の他、災害に伴う仕事の影響でという方が複数おられました。仕事に向かう途中のあわただしい中、メッセージとジュースをわざわざ差し入れに来て頂くというサプライズもあり、きょうだい同士の交流の場を求める人が多いことに感動しました。






京都きょうだい会では毎年この時期、全国のきょうだいに呼びかけ、一泊交流会を開催しています。場所は、京都府丹波地方の山里にある「出てこいランド」(貸し切りの宿泊施設)で、自然に恵まれた環境の中にあり、きょうだいの原点を見つめ直すのに良い機会となっています。




初日は夕食の時間から始まり。参加した動機や家族背景などの自己紹介から始まり、近くに座った人との思い思いの交流が始まります。きょうだいとしての共通体験があるので、初対面同士でも前置き無く話がはずんでしまうのは不思議です。一人一人の方にあふれる思いがあり、話は尽きず、いつのまにか時計を見ると深夜の2時半という人も多くおられました。




2日目は7時前からみんなで手分けして、朝食の準備や片付けを済ませた後、9時過ぎから12時まで、小グループに分かれてディスカッションの時間を持ちました。前日に交流が出来ているので、話も深められます。今年は、「親亡き後をどう考えるか」あえてテーマを決めない「フリートーク」の2グループに分けました。


「親亡き後・・」のグループの参加者は、すでに親を亡くした世代・将来その時期を迎えるであろう世代・親の立場でもあり仕事を通じてもこの問題に関心を持っている方・卒業論文に取り組もうとしている学生さんという構成メンバーでした。見えて来たことは、親亡き後に一定の保護者役割が求められるとしても、きょうだいの生活が犠牲にされるものであってはいけないこと、現状は親子間で情報共有が出来ておらず、不安を抱えているきょうだいが多いこと、その為関係機関による情報提供に向けての家族に寄り添った支援がもっと必要である・・・ということでした。


「フリートーク」の参加者は、きょうだいの立場の方を中心に、大学生から70代までと年齢層が幅広いメンバーでした。福祉職に就いたきょうだいの仕事での葛藤や、実家における障害のある弟のテリトリー意識が強いためにきょうだいが自分の子どもを連れて帰省することの難しさ自分の子どもに「いとこ」を作ってあげられないという思い一人暮らしをしていても弟に関する相談事で母親から頻繁に電話が掛かってくること等、様々な話題が挙がっていました。




全体の報告とは別に、一人一人にそれぞれのまとめがあり、それこそが大きなことだと思っています。参加者からの感想を頂いているので、紹介します。


今年もありがとうございました。毎年、恒例行事として参加させて頂いており、楽しませて頂いております。ここに参加する意味として、小さい事も大きい事も何でも話出来ることが、すばらしいと思います。40代 男性)

今回は、人数的には少なかったですが、この気候の中、参加された皆さんは非常に「熱い」方ばかりでした。分科会は「フリートーク」でしたので、自由にいろんな事をしゃべれて良かったです。本当に中身が濃い今回の「でてこいランド交流会」でした。60代 男性)

3年越しの思いで来れて、本当に良かったです。なかなか地元で、このような機会がないので、大変貴重な時間でした。私はもう、親亡き後の現実を体験している世代ですが、自分の通った道、そうでない道も含め、今を悩み、苦しみ、乗り越え生きている年下の大勢の方々、更に先輩方にお会いでき、お話できた事に大感謝です。きょうだい会は障害者のきょうだいの立場の会とともに、ここに同じ境遇のきょうだいが大勢いる事(連帯というか・・・)を強く不思議に感じた一泊でした。有難うございます。又来ます。60代 女性)

初参加ですが、すぐに皆さんとうちとけることができ、どんな話をしても共感して頂ける安心感がありました。親亡き後について話が出来、アドバイス頂けたことが良かったです。時間を気にすることがないのも良かったです。親から引きつぐ時の情報の少なさ、親自身も情報が無い、それが漠然としたきょうだいの不安につながっていると思います。きょうだい支援を研究されている学生さんも参加され、興味を持って下さる方がいることを心強く思いました。きょうだい支援として、後見人制度や家族信託などを勉強できる場があればうれしいです。(60代 女性)

二日酔いでしたが、楽しい話が出来ました。親亡き後のグループで、親の話をした後に、自分が死んだ後のきょうだいの話や、自分の息子についての話になったのですが、私が40代ということもあり、考えた事もなかったので、すごくためになりました。楽しかったし、良縁に恵まれたので、来年も参加したいと思いました。ありがとうございました。40代 男性)

初めての参加で非常に緊張していたのですが、あたたかい雰囲気で、元気がでました。今自分が悩んでいることを、すでに乗り越えた方と話すことができる場は貴重だと思います。また機会があればぜひ、参加したいです。ありがとうございました。20代 女性)

初参加でしたが、新たな出会いもあり、楽しく過ごすことができました。「きょうだいあるある」にどっぷりつかっていることを再確認しました。改めて自分のことを見つめ直すきっかけになってよかったです。(20代 女性)

親の立場で参加させて頂きました。今回、強く感じたのは、親きょうだいに向けての情報開示です。
・障がいのお子さんが今、どういう支援をうけているのか?
・財産の状況 どのようにお金を残す準備が出来ているのか?
・親の預金 障がいのお子さんの預金
・ケースバイケースでの連絡先 などなど
きょうだいさんは、「知らない」ことで、不安を感じている部分が大きいと感じました。きょうだいさんがどう考えるか、どう関わるかは別として、少なくとも情報は共有することは、非常に重要だと思いました。40代 男性)

子どものきょうだい支援をする立場、及び卒業研究の関係で、今回参加させて頂きました。インタビュー等を通してきょうだいの方の話を聞かせて頂くなかで、家族の各々の距離感の難しさ、親ときょうだいの間に起こるズレ、きょうだいとしてどこまで役割をもつべきかなど、様々な場面で葛藤が生じるのかなと思いました。特に親ときょうだいが面と向かって話し合うことの難しさについては、第三者が仲介の様な形で関わるような支援もできるのかなと思いました。障害年金や保険など考えるべきことが多く、それについての知識不足のために、自分自身理解が追いついていけなかったところもあったので、その辺りの知識についても今後勉強していきたいと思います。(20代 男性)


あっという間に時間が過ぎ、心残りがありましたが、各参加者が「あふれる思い」を言葉にされ、熱心な交流が交わされた2日間でした。互いの語り合いや傾聴の中で得られたものが、各自の今後の力になればと思います。セルフの施設の為、食事の用意や洗濯、後片付け、ゴミの整理などが必要でしたが、皆さんのご協力のおかげで無事に予定を終えることが出来ました。素晴らしい交流の場が持てたことに感謝しています。今後もこのような場を継続出来ればと思っております。

9月1日(土)京都きょうだい会例会の報告

参加者の構成(計17名)
性別:男性9名、女性8
年代:205名、301名、405名、504名、602
居住:京都7名、大阪3名、滋賀1名、兵庫1名、宮城1名、台湾4
参加回数:初めて7名、2回以上10


今回の例会も、参加者の中には、きょうだいの方だけでなく、親や支援者の立場の方もおられました。年齢層、障害種別も幅広く、男女の数に偏りはありませんでした。

この日の昼間、京都きょうだい会のメンバー2名と台湾からの留学生1名、台湾での支援者1名が「日本心理臨床学会」できょうだい支援についての自主シンポジウムを行いました。日本と台湾のきょうだいの生活経験と支援のニーズについて比較研究を行った結果と、きょうだいのセルフヘルプ・グループの特徴と機能についてまとめたものをそれぞれ発表しました。シンポジウムの参加者は10名程度でしたが、きょうだいに関心をもつ方々ばかりで、話し合うことができました。
きょうだいのことを少しでも多くの人に知ってもらうきっかけになればと思います。
台湾の支援者と留学生も京都きょうだい会に参加され、台湾での障害者家族支援の取り組みについて、話を聞くことができました。

 定例会で話題となったことをまとめました。
◆母と障害をもつきょうだいの生活について心配している
 きょうだいは実家を離れて生活しているが、実家で母と障害をもつきょうだいが暮らしている。障害をもつきょうだいが母に対してつらく当たっているようで、心配している。母も高齢で疲弊しているが、母の話を聞いてきょうだいも疲弊している。母をサポートしてあげたい気持ちと、実家によるとしんどくなることがわかっているので近寄りたくない気持ちと、また近寄らない自分が悪いことをしているような気持ちになる、というお話がありました。

◆生きづらさを抱えたままでは
 子育ても終え、夫婦の生活に。今まで生きづらさを抱えてきたことに、これから取り組もうと思い、参加した。

◆きょうだい会に参加するのはなぜ?
 他の人の経験が参考になる、困っている人の話に自分を重ねたりする、23日後に例会での話を思い出し前向きになる、親の立場なのできょうだいの思いに触れていないと親の立場に偏ってしまいそう、などの意見が出ました。

◆台湾での障害者家族支援
 障害児・者家族支援の団体「天使心(てんししん)」は作られて15年になる。台湾のあるミュージシャンの夫婦に障害児が生まれ、その辛さに夫婦が心中を考えたが、クリスチャンだったためキリスト教の教会に助けを求めた。障害児の親を助けようと、夫婦は“親が1歩出れば希望が持てる”をスローガンに「天使心(てんししん)」を作った。天使心の活動に企業も賛同し、都市部を中心に5か所に拠点をもつ。8年前からきょうだい支援の必要性を感じ、きょうだい支援も立ち上げた。今では、障害児、親、きょうだい、みんなが参加でいるイベント(コンサートやキャンプ等)、パレードなどの啓発活動も行っている。支援にはソーシャルワーカーやカウンセラーなど専門職がついているとのことでした。
 キャンプには100を超える家族が参加すると聞き、驚きました。
  
~参加者の感想(アンケートより抜粋)~

●よく似た境遇の方と話すと役に立つことが多かったです。

●本日は幅広い情報を得ることができました。ありがとうございます。

●本当に言える場・聞いてもらえる場がありありがたく思っています。民間の自立支援センターやいざとなった時の移送サービスについてお話を聞けたらと思います。

●病気が遺伝性ということもあり、なかなか誰にでも話せることがないので、今回「きょうだい」のいろいろな悩みを抱えておられる方々の会に参加させていただきありがたく思いました。

●「きょうだい支援」とは何か?きょうだいは何を必要としているのかなど、「きょうだい会」の意義や役割について考えさせられました。答えはないですが、「話せる場がある」ということが、「きょうだい」にとって最も大切なのだと思います。

●本日はありがとうございました。様々な状況に置かれている方のお話を聞くことができ、参考になりました。心の底から今の気持ち、当事者の妹や両親への思い、妹、自分の将来への不安を吐露できる場所がなかったのでよかったです。自分の話をしっかり聞いてくれたり、具体的なアドバイスをいただけたりし、心がやすまる思いでした。

●きょうだい児の方の日常生活における困り事は、普段は聞かない話だったので、今回の例会で聞くことができてよかったです。現在の支援では、地域差などもあり、ニーズを満たすことができていない部分も多いのかなと思いました。台湾のきょうだい支援について知ることができたのが貴重な機会となりました。

●①台湾に「天使心」という親・きょうだい・当事者を支援する会があることを知れました。②継続して、きょうだい会に来ている理由を自分で話して、整理できました。③「きょうだい会」と「親の会」の交流が次の段階では必要かもしれませんね。本来分けるものではないのかもしれなくて、お互いというか、当事者含めた家族で、理解し合えることが最も重要です。

●熱意はあるが、どう障害児のきょうだいとして関わっていいかということはキーなのではないかと思う。また、後見については、自分が後見人になれるように勉強をしていきたい。

●久しぶりにきょうだい会に参加してみなさんの元気な顔をみれて嬉しかったです。今日初めて参加された方の話をきいて、涙が出そうになりました。この辛さを何十年も背負って来られたことを思うと、その強さに脱帽すると同時にもっと早く自分の気持ちを表現できなかったんだろうなぁと思いました。きょうだい会でご自分の居場所を見つけられることを祈っております。

●台湾での障害者家族支援が日本よりも進んでいるように思いました。台湾のきょうだいの体験も日本と似ていて、驚きました。

~台湾できょうだい支援をしている方や関心を持つ学生から~
(日本語訳を記載します)

●みなさんの話を聞かせていただいてありがとうございます。みなさんの経験と台湾の障害児の家族の感情や困難は似ていることに気づきましたから、私も障害児の家族への支援と研究を続けたいです。今後も頑張るつもりです。台湾の障害児のきょうだいとみなさまとの交流を期待します。いつか台湾へきてください、とても歓迎します。ありがとうございました。

●はじめて京都きょうだい会に参加させていただきまして、ありがとうございました。今まで、直接日本で障害者のきょうだいに触れ合ったことがありませんでした。今年6月、中国で4人のきょうだいを対象としてインタビューを行ったが、今日きょうだい会で皆さんのお話を聞いて、国を超えて、皆は共通の課題を持っているなぁとわかりました。きょうだいたちの悩みが、私が想像したように、もっと大変だと今回のきょうだい会に参加したことによって了解しました。できたら、将来きょうだいたちのニーズに合わせて、援助ができたらと思います。その中で、自分がなにもできない無力感も今回でしみじみ感じました。

●参加させていただいて、どうもありがとうございます。障害の種類や程度では、教科書にただ数字ぐらいの文章だけれども、生活に入ると、実は悩みと幸せの総合だと思います。みんなお互いに手伝うことを見ると感動しました。今後も日台交流で応援しながら成長したいです。


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話される話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
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京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定

1110日(土)京都きょうだい会 例会
2019年1月12日(土) 京都きょうだい会 新年会
2019年3月9日(土) 京都きょうだい会 例会

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2018年9月2日日曜日

8月26日(日)しろくま会(20~30代のきょうだい会)カフェの報告


参加者の構成(計17名)
性別:男性5名、女性12
年代:208名(うち学生5名)、307名、402
居住:京都9名、滋賀3名、兵庫2名、大阪・岡山・石川各1
参加回数:初めて11名、2回以上6

※きょうだい会自体が初参加の方は9名おられました。

しろくま会開催史上最大の人数になりました。
きょうだい会の参加経験が多い方に場を回して頂くことを事前にお願いし、そのご協力のおかげで何とか無事に終えることができました(ありがとうございました!)

今回は、saredoかふぇ(されどかふぇ)さんを利用させて頂きました。




1つのテーブルに56名、3つのテーブルに分かれました。
1時間毎に2回席替えし、計3時間ほど、様々な話題で盛り上がっていたようです。

終了後の2次会(夜ごはん)には、10名の方にご参加頂きました。


参加者の方に書いて頂いた感想を、【きょうだい会に2回以上参加されたことがある方】【きょうだい会自体が初参加の方】に分けて掲載させて頂きます。
一部、運営者からのコメントも入れています。


【きょうだい会に2回以上参加されたことがある方】

・兄弟によっては、親に対して言いたい事を言えていないと初めて気付かされました。
・行政の問題も多いと再認識しました。

自分の両親の体調のことが不安になった。

途中から障害を負った場合、兄弟姉妹が幻聴等の影響で性格が変わってしまった、こわい、という話が印象的でした。
今まで普通のきょうだいとしての体験がある分、変化のショックが大きいように思いました。

きょうだいの将来のことを、ばく然としか考えられていない点はあったので、他のきょうだいの方々がそれぞれ形や想いは違えど考えを持っておられることに感心をしました。
言葉を話せないハンディキャップを持つ方々のコミュニケーション手段は、あまり今、大きく広まっていないのが現状ではあるけれど、お互いの想いが伝わっていけたら、変化もあることもあるので、今仕事で行っている活動をより続けていこうと思えました。

(しろくま会に)初めて参加させてもらいましたが、話し易い雰囲気で良かったです。
きょうだいと筆談でやり取りするのは非常に参考になりました(試してみたいと思います)。

・親との関係性や、自分では意識せずにつらいと感じてたことなど、気づいたり話し合ったりするきっかけになり良かった。
・トピックについて、障害の内容とかよりも、それに対してどう向き合っているか、感じることは何かなどにした方が、みんなが参加しやすいので(障害の程度によって差が大きいので)ある程度トピックのガイドがあった方がいいと思う。

運営者コメント:
ご意見ありがとうございました。初めて参加される方の中には、今まで自分の気持ちを封じ込めすぎたあまりに、きょうだい(参加者)自身について語ることが苦手な方がいらっしゃる場合もあります。障害のある兄弟姉妹についてお話頂くことで語ることに慣れられ、そこからご自身の話が展開されていく場合もあります。
あと、障害のある兄弟姉妹についてお聞かせいただくことで、きょうだい(参加者)の背景が比較的共有されやすくなり、その後の参加者の発言の意図も伝わりやすくなるかなと考えています。ケースバイケースにはなりますが。。

もちろん、そのことで参加しにくいと思われているのでしたら本末転倒ですので、トピックガイドがあるといいかもしれませんね。
ただ、運営の経験上、トピックを予め決めてしまうと、今度はそのトピックで話せない方が参加しにくくなるという状況になることも想定されます。ここで書ける内容には限りがありますので、機会があれば、もう少し具体的にお聞かせ頂けると嬉しいです。運営の参考にさせて頂きたいです。


【きょうだい会自体が初参加の方】

今回、初参加しました。
今まで、こういった会に参加したことがなく、勉強になる事ばかりでした。
私の兄が成人になって障害(知的)と分かったので、障害のことが全く分からなく、知らない事も多いので、会に参加することで、新しい発見がたくさんありました。

参加前は緊張しましたが、話しやすい雰囲気で気持ちを吐き出せたり、相談をすることができました。
一人で思いつめていた気持ちが少しほぐれました。
状況は一人一人異なりますが、きょうだいのことで悩んでいる方々の話を聞いたり、逆に聞いてもらい救われた気がします。
このような場がもっと沢山できればいいと思いました。
主催者の方々、本当にありがとうございました。

初参加なので、参加前はとても緊張したけれど、障害者の兄弟を持ってる人たちと話す機会は初めてだったので参加してよかったと思いました。
不安の解決は難しいけれど、話しただけでも楽になれました。
同じように障害のある兄弟を持つ人たちだけど、兄弟への対応や周りへのカミングアウトが全く違っていて、そういった考え方、方法もあるんだなと参考になりました。

初参加で緊張しながら来させて頂きました。
なごやかな雰囲気でお話させてもらい緊張しいの私もお話でき、うれしかったです。
話をきいていて、「うん。うん。わかる。」とうなづけることが多く、みんな悩みはもっているのだとわかり、良い機会になりました。
私はきょうだいの話を家族以外に話すことはほとんどないので、こういった会があり悩みを話せて少し楽になりました。
つたない私の話をきいて頂きうれしかったです。
ありがとうございました。

初回の参加で来る前は緊張していましたが、とても話しやすい雰囲気でした。
それぞれの方が色々な環境や自分の思いがあり、私も自分のことを話すことができました。
また機会があれば、参加したいと思います。
普段なかなか「わかる」と共感してもらえないことを共感してもらえる場というのは、私にとってとてもありがたいものでした。

皆さんそれぞれ兄弟さんも違い、年齢も違っていましたが、たくさんのお話ができ、共感できたり盛り上がることもあり、大変楽しく過ごさせていただきました。
皆さんのお話も参考になりましたし、自分も考えさせられることがたくさんありました。
参加でき良かったと思います。

初めて参加しました。
生活の背景や兄弟の障害も全然違うけれど、きょうだいあるあるや思いを聞くことができて、こんな考え方もあるんだなと思いました。
また、次回も参加したいです。

・初参加でしたが、他のきょうだいの方々の話を聞き、自分の人生について再度考える機会になりました。
・お名前を覚えるのが大変だったので、ネームプレートがあると便利かもと思いました。

運営者コメント:
ご意見ありがとうございました。ネームプレートに関しては、自分の名前を知られることに抵抗があられる方も中にはおられるため、実施することは難しそうです。でもこれだけ人数が多い回だと、名前が覚えられなくて戸惑われましたよね。人数が少ない時もあるのですが・・・。

・とても楽しかったです。参加して良かったです。
・いろいろな方のお話を聞けてよかったですが、もしそれぞれに人数が集まっていたら、「知的」「身体」…など大きくわけて(1回目とか)話してもいいかもしれません。
・カミングアウトに関するお話を聞けて良かったです。
・まるで境遇の違う方もいれば、私がずっと思っていることをおっしゃっている人もいてとても楽しかったです。

運営者コメント:
ご意見ありがとうございました。障害種別毎にグループを分けることもできればとは思うのですが、事前申込のメールでお伝え頂ける情報量が人によってばらつきがあることと、障害種別だけでは単純に分けられないケース(例えば、重度の身体障害と知的障害の両方ある人のごきょうだいが、介助に伴う体力的な負担に悩んでおられるのか、言語のコミュニケーションが取りづらいことに悩んでおられるのか、はたまた別のことで悩んでおられるのか、事前申込の内容だけでは分かりにくいケース)等もあるため、現状では厳しそうです。
しかし、グループ分けできそうな状況に恵まれましたら、実施を検討したいと思います。

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話される話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
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前々回(211日)のしろくま会の様子を、京都新聞に取り上げて頂きました。

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京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定

989日(土日)京都でてこいランド12日交流会
1110日(土)京都きょうだい会 例会

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