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2022年3月30日水曜日

3月12日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計11名(オンラインにて)

 性   別:男性5名,女性6名

 年代別:20代1名,30代1名,40代4名,50代2名,60代2名,70代1名

 居住地:京都府8名,大阪府2名,北海道1名

 参加回数:初めての方2名,2回以上9名

 参加者の立場:きょうだい9名,親2名

 障害種別:知的障害・精神障害:発達障害:身体障害の家族の方達でした

 

 


             月例会はオンラインで

               実施しました




3月例会は、当初「対面」の予定でしたが、「まん延防止」延長の為、オンラインに急遽変更し、京都、大阪、北海道(函館)より11名の参加(内初参加は2名)で無事終了しました!いつものようにテーマは決めず、フリートーキングで、経験談や教訓、近況や今の心境を語り合いました。議論を深掘りする問いかけもありました。去年の9月以来の「オンライン」で久々だったこともあり、少し「空気感」が伝わらず進行に止まどって、運営側として反省する部分もいくつかありました。今後に生かして行くつもりです。

参加された方それぞれの振り返りがあったと思います。どんな話題が出たのか?きょうだいはどんな体験をし、何を思っているのか? いただいた感想やメッセージの紹介を中心に、例会の様子を紹介しておきます。


~頂いた参加者の感想・メッセージから~

・今回オンライン形式で初めて参加させていただきました。普段、同じような境遇の方と話をすることがなく、皆さんうなずきながら温かく話を聴いて下さり、少し心が軽くなった気が致します。私自身も皆さんの話を伺いながら、共感や気付きがあり、きょうだい会はとても有意義な会だと思いました。同じように悩みを抱えておられる方はたくさんおられると思いますので、できることから周知していきたいです。今後ともよろしくお願い致します。次回は是非リアル対面形式で開催できることを祈っております。

・遠距離に住み、なかなか京都の例会には出席できませんが、今回はzoom例会との事で11月の対面例会以来の参加をさせていただき、皆さんにお会い出来ました。日頃近くできょうだい同士ゆっくりと話し合う場もなく、障がいの有る高齢化した弟の施設生活や病気、更に本人の地元へ戻りたいとの強い願い等を考え悩み、ともすれば強い孤独感と不安に襲われたりする日常の中にありました。内容は個々違うかもしれませんが、それぞれが抱えている課題や悩みなどを聞いたり語ったりする中で、気持ちが軽くなりました。歴史の長い京都きょうだいの会を見習い、今年に入りゆっくりじっくりですがきょうだいで集まる会を地元でも企画しだしました。きょうだいの会を最近知ったとの初参加の方のお話を聞き、いろいろな形でまだまだきょうだいの会が有ることを拡げて行かなければならないことを認識しました。また参加させていただき、前向きに考えて行く力と知恵を、交流させていただけると幸いです。

・今回はきょうだいの立場で福祉職に就いた人の思いを聴く事が出来た事が良かったです。私の場合は、学校等で同胞以外の障害を持った友達と関わる事が多く、親以外の大人から「君はきょうだいだから一生障がい者問題を考えるように」と言われて、「それは社会全体で考えることではないのか」と違和感、怒りとも言えるものを感じていたのと、他に自分がしたい事があったので、養成校に進学するも、福祉職には就きませんでした。しかし、福祉の勉強をさせてもらったのに、逃げた自分に罪悪感も感じていました。企業に就職するも自分がない私は、親に守られてきた周りの人達と対等に生きる事が苦しくなり、行き詰まってしまうわけですが、きょうだい会に出会い、言わずに我慢していた本音を話し、受け止めて貰えた事でまた違った景色が見えてきました。オンラインは参加者のみなさんと目が合わないことから、話せる人、話せない人の差が大きいと感じます。私はなかなか話せない人、特に勇気を出して参加した若い世代の本音こそじっくり聴きたいと思います。話したいのは自分だけではないことを全員が考えた上で、特に自己紹介が長くなりすぎない様に、項目や持ち時間をあらかじめ設定する、後半はグループ分けをするなどした方が良いかもしれないと感じました。ご検討いただければ幸いです。

・「きょうだいにはどんな支援が必要なのか?」改めてそう問われると言葉がなかなか見つからないことに気づき、例会でこのモヤモヤを投げかけてみようと思いました。自分をふりかえると、思いがけない出会いが大きな支援になったと思うことがあります。たまたま近所に養護学校(今の支援学校)の先生がおられ、児童相談所の存在を教えて頂き、学校に行けないままだった妹の社会生活の場を見つけることが出来ました。また私の高校時代に思いがけず学生さんの訪問活動があり、両親がインタビューを受ける機会がありました。私は隣の部屋で盗み聞きしていたのですが、「特別なことを望んでいない。普通の社会人になってくれたらいい。」と答える両親の言葉を耳にして、気持ちが随分軽くなったことを覚えています。これらのことは今思えば、私や家族の人生を変えてくれる貴重な後押しだった気がしています。過去をふりかえるとしんどいことばかりが思い出され、気持ち的に重くなりがちですが、「何が支援になったか」という視点を取り入れることで、また少し違う世界が見えて来る気がしています。

・「きょうだいにとって必要な支援とは何か?」という問いが会の中で出てきました。私は親の立場なので、きょうだいの立場はわかりませんが、一番の支援は福祉を始めとする情報ではないかと思います。

・きょうだい会には、親と支援者という立場で参加させて頂いております。「きょうだい問題で1番必要なことは何か」の問いに、自分なりに考えました。1つは障がいの兄弟姉妹の現状や今後の情報をご家族を通して、きょうだいにも十分行き届かせる必要が有ると思います。それを持って、きょうだいさん自らが将来の選択を自由に選べる環境づくりをしていかなくてはなりません。家族間の信頼関係と情報共有が最も大事かと思います。

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上記の他にも、

「今年高等部を卒業した子どもの進路がまだ見つからない」「福祉サービスを利用しているが、このままで良いのか気がかり。しかし、そのことを一緒に考えてくれる支援者がいて、救われている。寄り添ってくれる支援者の存在は大きい」「専門職の役割は大きいはずだが、きょうだいに無理解な機関が多いのも現状。きょうだいの自分が成年後見人やヘルパーを導入し、必要なネットワークを作らなければならなかった」「きょうだいが支援の職業に就こうとすることをめぐって、親の反応は様々。きょうだいの中に支援職に就きたいと思う人が出て来るのも自然なことと思うが、親や周囲が誘導しようとするのは間違いだ」「自身にも障がいがあり、家族にも複数の障がい者がいて、自分は福祉職に就いている。職場では仕事を超えた人間関係が持てている」「親はよく親亡き後のことは大丈夫と言うが果たして本当にそうだろうか?家庭内できちんとした話し合いが必要だ」「自分の体験を生かせないかと思い、きょうだいをテーマした卒論を書きたいと思っている」「皆さん、いろいろと悩まれている方が多いと分かった。きょうだいを亡くされた人の話も聞かせて欲しい」

などなど、限られた時間の中ではありますが、直面している課題、体験や思いなど幅広い話題が語られました。


「福祉情報」や「家族間の信頼関係と情報共有」はきょうだい支援には欠かせないものですね。これからも、「きょうだい支援に必要なこと」を探して行ければと思います。           例会の進行についても提案を頂き、ありがとうございました。限られた時間の中で参加者が発言しやすいよう、今後工夫をして行きます。                        きょうだいをはじめ障がい者家族には、共通の体験や課題が、表に出ないまま埋もれていることが多いと思います。例会が、自分をふりかえる場となり、社会にも発信して行く場にもなればと願っております。

次回例会は、コロナの感染状況にもよりますが、対面で実施の方向で準備しています。直近のホームページでご確認下さい。



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