参加者 計11名
性別:男性5名、女性6名
年代: 30代1名、40代2名、50代5名、60代2名、70代1名
居住:京都7名、大阪1名、滋賀1名、奈良1名、兵庫1名
参加回数:初めての方1名、2回以上10名
初参加者は1名でした。家族の障害種別は、知的障害と精神障害の方達。参加者の中には、きょうだい会のサポーターやきょうだい支援の研究者もおられました。自己紹介と近況、思いなどをそれぞれ語って頂いたあと、きょうだい体験の世代によるとらえ方の違い、きょうだい会の名称をめぐる議論や海外の例の紹介など、話は広がりました。
いくつかの体験や思い・・・
「親に解決能力が無かったり、高齢になり介護力が低下したり、障がい者本人の介護度が重かったりして、親の世代では解決できなかった課題にきょうだいが対応せざるを得なくなった。何年もかかって運よく社会資源とつながり、何とか見通しが着いた。」
というお話が何例かありました。
またこれからのこととして、
「在宅サービスを使って親と一緒に本人を見ているが、親が認知症になれば自分の負担が大きくなって来るという不安がある。いろんな情報を仕入れて対策をしておく必要を感じている。」
「結婚して実家と離れて生活している。親が障がいのあるきょうだいを見ているが、高齢期を迎え、今後のロケーションをどうして行くかが課題だ。」
という思いが出されていました。
きょうだいの体験は、世代で感覚が違うのではないか・・・
「昔はきょうだいが家族の面倒を見るのが当然とされ、全部自分が引き受けて来た。(振り返ると)良い思いをして来たことがないが、それがあたり前だと思って過ごして来た。“アドバイスをもらえていたら、もっと自分の人生も違っていたのではないか”とも思うが、一方で今の若い人のように、いろんな選択肢があるほうが(精神的に)逆にしんどいのではないか。」
という言葉が深く心に残りました。
きょうだい会の名称をめぐる問題・海外での例・・・
全国単位でもきょうだい会があります。昭和38年に発足した「全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会」ですが、京都きょうだい会の参加者の中にも会員になっている方がおられます。この会の名称について、最近、若い世代から「ともに歩む」という表現の見直しを求める問題提議があり、議論がなされています。今回の私たちの例会でもそのことに触れる発言があり、紹介されました。
「ともに歩めない」気持ちを持つきょうだいのことも考えて見直すべきとする意見と、「ともに歩む」は残しておくべきとの根強い意見があります。初めて聞いたという参加者も多く、全体の議論にはなりにくかったのですが、きょうだいの会にふさわしい名称はどうあるべきか、考える機会となりました。
そんな中、参加していた研究者の方から、台湾ではきょうだい会に「手足会」という名称がつけられていることが紹介され、大きな反響がありました。名称は単に名称だけの問題に終わらず、社会や文化、歴史の反映であることを考えさせられました。
~以下は参加者の感想(アンケートより抜粋)です~
●年齢、立場、これまでの歩みによって、自身が持っている常識が異なることを再認識しました。
●現状の報告が出来て良かったです。
●いろいろと濃い目の話ができました。そういう話は終わりがないもので、次に続けばいいかと思います。
●名称が変わるのですか?皆さんが議論されている意味が最初わからず、???でした。(全国きょうだいの会と)京都きょうだい会との関係もよく知らない為、理解できませんでした。すいません~。
●久しぶりに来て、みなさんと話が出来て、うれしかったです。台湾のきょうだい会の名称を紹介したら、「手足会」という名称で大きな反響がありました。手足会はやはり違和感があります。文化が異なっていても、「手足」ということばのインパクトの強さを改めて感じました。
●きょうだい会の名称変更について、貴重な意見が飛びかい、新たな気付きがありました。
参加される方は誰もが話したいという気持ちを持っていると思います。時折、一人で話を独占される方がいると、もう話したくないという気持ちになるので、時間配分に気をつける配慮が必要かと思います。人が話している事を奪ってしまうと、された側にとってはモヤモヤが残ると思うので、傾聴の姿勢が必要かと存じます。えらそうにすみません。
●きょうだいは何に困っているか、アンケートをとったうえで、今後のシンポジウムのテーマを決めればいいと思います。10/5のセミナーの際に、参加者が何に一番困っているか、不安なのか、不明だったので・・・。
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今回は、会の進め方に関する率直な感想も頂きました。参加者の存在を認め合い、傾聴を基本原則にして、参加者全員が来てよかったと思える時間にして行きたいと思っています。
担当(い)
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