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2023年4月7日金曜日

2月25~26日でてこいランドin大阪のご報告

“でてこいランド一泊交流会”大阪で再開 ‼ 

               旅の宿 葆光荘(大阪市天王寺区)

            主催 でてこいランドin大阪実行委員会

               (関西地域のきょうだいの会)

             
 20年間、一泊交流会を続けて来た京都府京丹波町の宿泊施設「でてこいランド」が3年前に閉館になり、残念ながら中止にしていましたが、この度、大阪市内JR天王寺駅すぐのところに和風モダンの素敵な旅館が見つかり、再開にこぎつけました。
 参加者は、北海道、福岡、東京、神奈川、石川、兵庫、大阪、京都から宿泊・日帰り含む計26名(内初参加15名)でした。 これまでつながりの無かったきょうだいの方々、親や支援者の立場の方々、障がいのあるきょうだいや家族連れでの参加があり、にぎやかな集いになりました。 広い吹き抜けの食堂で、持ち込みの弁当や飲み物を囲んで、前置きなくきょうだいの話が出来る時間を持つことが出来ました。
 きょうだい支援にようやく光があてられる時代になって来たものの、きょうだいの会の存在はまだまだ周知されていないのが実情で、誰でも気軽に参加出来る場を作る活動の必要性は大きく、今後のつながりを作れたことは、大きな意義があると思います。 初めての参加者の中から、全国きょうだいの会へ入会した人や伊丹きょうだい会につながりが出来た人もおられました。
 また、支援者の方による障がい者支援に関する中央の動きの情報や、親の立場からの広い視野に立ったお話しなどを聞く機会が得られ、大いに力をもらうことが出来ました。

 初めて利用する旅館ということもあり、いろいろと主催者側に余裕が無くて、行き届かない部分もあったかと思いますが、どうかお許し下さい。 何より今後も続けて利用できる見通しが持てたことは、励みになりました。 これからも、関西から呼びかけをして行きたいと思いますのでよろしくお願いします。

なお、参加して頂いた皆さんから、多くの感想やメッセージが届いていますので、紹介しておきます。

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・今回の大阪では大変お世話になりました。 盛況かつ有意義な時間になり本当に感謝申し上げます。 あれから、でてこいランド参加者の方で、全国きょうだいの会に入会が3名あり、嬉しく思います。

・「でてこいランドin大阪」に参加させて頂き、まことにありがとうございました。 2月25日、26日はほんとうに楽しかったです。 天王寺の葆光荘、いごこちが良かったです。 心と心がつながって話せることの幸せ! 関西のパワー、すごかったです。

・久しぶりで、でてこいランドの活気を満喫しました。 盛況で良かったと思いました。 知り合った方が2名全国きょうだいの会に入会され、1名は伊丹きょうだい会に参加されることになり、もう1名は「高齢きょうだい支援検討会」に参加されたことを嬉しく思います。

・久しぶりの「でてこいランド」はとても楽しかったです。 時間を気にせずに対面でのフリートークができるのは「宿泊交流会」ならではの良さですね。 普段の生活では世間のしがらみに囚われてしまうことが多く、なかなか自分の本音を言葉にすることが難しいですが、「私の人生のあれこれ」を語っても・・・真剣に耳を傾けてくれるきょうだい達(仲間)の存在に感謝です。 元気をたくさんもらいました。

・出てこいランドではフリータイムを長めにとって頂いたことで、初対面の方とも楽しい話から深い話まででき、リラックスして過ごすことが出来ました。 私は子供時代や思春期を楽しんで過ごすことが出来ず、それが大人になっても影響し、いつも不安で人の目を気にしながら過ごしていました。 同胞のケア、家族との関係にも悩み、周囲に相談しても共感を得られることはなかったのですが、きょうだい同士という共通点から、多くを話さずとも分かり合えるのが心地良く感じます。 これまでの悩みがすっかり解決したわけではありませんが、一歩ずつ前進しつつある自分を感じています。 いつもありがとうございます。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

・初めて参加させて頂きましたが、みなさん暖かく迎えて下さったので、自分が思っていることを素直に話すことができました。 それから、親やきょうだいが高齢になってきたのが悩みだったのですが、全国きょうだいの会の中にある「高齢きょうだい支援検討会」のことをお話して頂き、ぜひ参加してみたいと思いました。 幼少期、青年期、壮年期とそれぞれの時期で悩みがあると思いますので、グループに分かれて話す場があっても良いかなぁと思いました。
最後に、年齢関係なく同じきょうだいとしてみなさんとお話が出来たことがとても嬉しかったです。 本当にありがとうございました。

・初参加で、夕食持ち込みは高校の飯ごう炊爨以来で、最初はイメージがわきませんでしたが、旅館HPで持ち物は簡単な着替え程度で済むとわかりましたので安心しました。 交流会はわいわい進みましたが,障害者福祉や社協の現状や他会例会の状況など,もっと聴きたいことがあったのに、自分が動かなかったのは反省すべきことですね。 でも初参加で初対面の人ばかりだったので仕方ないかとも考えています。 それと既婚者が多くて羨ましかった。 業務上結婚が必ずしも幸せではないことはわかっているのですが・・・。

・境遇は違えども、人生の中で「きょうだい」としての役割や生きる難しさを味わった方々とお会いできて、お酒を交えながらゆっくり時間を共に過ごせた事は、予想以上に感動し励みになりました。

・同じ立場、でも様々な場所に住んでいる皆さんとリアルで語り合えたのは本当に貴重な機会でした。 そして、やはりきょうだいの悩みには共通点が多いと改めて感じました。 そんなきょうだいには「仲間」の存在が不可欠だと実感しています。

・今回、親の立場で参加させて頂きました。 仕事上、障がい者ファミリー、特に親御さんとは多くお話をさせて頂く機会が多くきょうだいに対する課題にも日々向き合っております。 感じるのは、このような会にも、親の立場で参加出来る、参加しても良いよ、と言うような風土が出来れば、もっと自然とご家族の中でも情報共有が出来て、きょうだいも親も障がいのご本人も幸せになるのでは無いかなと強く感じました!


              館内食堂の様子
              
            ご参加頂いた皆さん、ありがとうございました!



2023年4月3日月曜日

3月11日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計9名(対面にて)

 性   別:男性3名、女性6名

 年代別:20代1名、40代1名、50代5名、60代1名、70代1名

 居住地:京都府7名、大阪府2名

 参加回数:初参加者3名、2回以上6名

 参加者の立場:きょうだい8名、親1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、精神障がい


            普段の例会の様子(3/1毎日新聞夕刊一面に掲載されました)

3月例会は、第二土曜の11日(土)午後6時から、京都市伏見区にある喫茶みどり会議室にて、対面で行い、京都・大阪から9名の参加がありました。初参加者は、大学の先生に勧められて来たという学生さんの他、毎日新聞夕刊で紹介された記事を見て参加したという人を含め3名でした。何年振りかで来られた方もおられました。初参加者を囲んで、きょうだいの揺れ動く気持ちや、介護を重ねて来た経験談、具体的な課題の解決への道筋など、広範囲にわたる話題をみんなで共有出来たひとときでした。

参加された方それぞれの振り返りがあったと思います。お一人お一人の感想やメッセージの紹介からして行きます。


~頂いた感想・メッセージから~

・今回は参加させていただきありがとうございました。福祉を学ぶ学生として、障がい者の兄弟として両方の側面から学ぶことや発見がたくさんありました。自分が当たり前と感じていたことも、それは障がい者の兄弟としての当たり前だと発見できたり、今後来るであろう、親の介護と兄弟の介護のダブルケアの不安などさまざまな内容について皆さんと交流でき良い経験となりました。また参加させていただきます。

・もっと早く参加したかったと思うほど、学びが多かったです。兄弟姉妹だけではなく、親の立場からのお話を伺えたことも良かったです。それぞれの方が違う環境の中で、それぞれの辛さやしんどさを持ちながら生きてこられたのがよくわかりました。また次回もよろしくお願いします。

・先日はじめて京都きょうだい会に参加させていただきました.私の妹は統合失調症を患っています.今はA型事業所で働いていますが,親亡き後のことを考えると不安になります.私はこれまで,妹から解放されたい,でも家族を助けたいという気持ちに引き裂かれてきました.妹や親には言えない本当の気持ちを吐き出すことができるきょうだい会の存在は本当に貴重だと思います。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

・ずっと気になっていたものの、コロナ禍になって重症度リスクが高いためなかなか参加できずにいました。1度ハイブリッド開催でオンライン参加させていただきましたが、やはりリアルでお会いしてお話を伺う方がいいですね。数年ぶりに思い切って参加してよかったで
す。

・今回は親と同胞の高齢化や距離の取り方等に、差し迫って困りごとを抱えておられる人が多く、それに対して福祉の専門家からの的確な情報提供など、有意義な話し合いが出来たのではないかと思います。私はすでにきょうだい亡き後ですが、皆さんの話を聴きながら共感したり、きょうだいだった自分と重ねてみたり、自分の思いを話すことで気持ちの整理をさせていただいています。いつもありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

・やはり「きょうだい」は、各種の支援があることにたどり着いてない方が多いように思う。そういう意味で、きょうだい会が情報源となるところであり続けても良いように思う。


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去る3/1の毎日新聞夕刊1面に、きょうだいが抱えている問題が大きく取り上げられました。去年11月に取材を受けた私達の会の様子も詳しく紹介されていて、その記事を見て参加したという方もおられました。やはり、マスコミの影響は大きいですね。
「『きょうだい児』という言葉やきょうだいの会があるということを今まで知らなかった」という人のなんと多い事でしょうか・・・。今なお多くのきょうだいが、一人で抱え込み、考え込んでいる状況が目に浮かびます。

今回の例会で話された内容は、「差し迫って困りごとを抱えている事柄」と「誰にも言えないきょうだいの本当の気持ち」に大きく分かれました。
「困りごとの中身」では、「重なる家族介護の負担を一人で引き受け孤独だったこと」、「止まない家族の浪費癖への対処の方法」、「障がい者本人の自立の見通しが見えない」など、「障がい者家族の混乱の様子」が語られましたが、支援職に就いている参加者が、「計画相談や金銭管理・生活の場所・住居確保・成年後見など利用できる支援制度と実際」という観点で整理して頂くことになり、充実したやりとりとなりました。「相談支援の大切さ」に改めて気づかされ、私達の会も地道ながらその一翼を果たして行かねばと思いました。
「きょうだいの本当の気持ち」では、「役割に答えようとして自分自身の人生を生きられなかった息苦しさ」や「障がいのあるきょうだいを大事にしたい気持ちと離れたい気持ちに引き裂かれている自分の心の整理が課題」という内容の発言がありました。これらのことはきょうだい特有の心理的な悩みであり、今後、さらに深めて行きたいテーマだと思いました。

毎回ありがたいことに、2~3人の新しい参加者が必ずと言っていいほどおられます。新しい参加者を囲んで話し合ううち、常連の私達も気づかされることが多々あります。まだ出会えていない参加者とともに、きょうだい支援のことを深めて行きたいものです。

次回例会は5月13日(土)になります。