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2024年8月1日木曜日

7月13日(土)京都きょうだい会例会のご報告

 参加者:計14名(対面)

 性 別:男性8名、女性6名

 年代別:20代2名、30代1名、50代7名、60代2名、70代2名

 居住地:京都府9名、大阪府4名、滋賀県1名

 参加回数:初参加者4名、2回以上10名

 参加者の立場:きょうだい11名、親2名、姪1名

 障がい種別:知的障がい、身体障がい、発達障がい、精神障がい、難病


今回も初参加者が4人。インターネットやヤフーニュースを見て、参加して来られたそうです。初参加の人やリピーターさん(これまでの例会に参加歴のある人)のお話しを中心に、きょうだいや障がい者家族の話題を交換することが出来ました。
母親がきょうだいの立場だったという学生さんのお話しが新鮮で、新たな角度できょうだいの問題に光を当てることが出来ました。長い人生経験を経て来た人の、「時にはのんきになることも必要だ」との味わい深い語りも心に響きました。解決策のヒントや情報提供、メンタルケアについての助言なども出されて、中身の濃い例会になりました。
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主な内容を点描しておきますと、

・本人の介護をして来た母が倒れたり、本人の家庭内暴力や相続問題でも大変な体験をしたが、そこから得られた教訓を他のきょうだいにも伝えることで、役に立てればいいなと思っている。一方、別のきょうだいからは、これまで周囲の人にきょうだいがいることをカミングアウトして来なかった、親亡き後の展望が見えない・・・などの語りがあり、体験の濃淡は多様ですが、深いところでは通じ合えるものがあることが伺えました。

・母がきょうだいの立場だったので、今までよく対話を重ねて来た。母から、「障がい者に対してマイナスのイメージを持って欲しくない」とよく聞かされて来た。親ではない親族(きょうだいや甥・姪など)も親に比べれば距離に違いはあるが、共通点があるのではないかと考えており、卒論のテーマにしたい。

・障がい者や家族に対する偏見は根強く存在し、支援者側に立つ人でも「家族が看てあたり前」という発想がなかなか改善されないが、旧優生保護法の最高裁判決のように歴史を変えられることもあるのだと思って世の中を見ている。

など、広範囲にわたる発言が交わされました。

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以下は、参加者から頂いた感想やメッセージです。

・きょうだいのことを、今までに普段の生活でなかなか語り合う機会がなく、とても貴重な会でした。今までのこと、これからのことを振り返ったり、考える機会にもなりました。今までを振り返っても、幼少期から気づかずに抱え込んでいた部分もあったと少し冷静に思えました。いろんな人とお話する時間をまだまだ大事にしたいと思いました。

・今まで何かあれば自分で調べ、その時々に良いだろうと思う事を選択してきましたが、自分が年齢を重ね、この先今までと同じように対応できるか不安があり参加させていただきました。年代も職業も異なる方が様々な経験を経て会に参加されていて、自分の知らない知識を得ることができる場があることに安心感を持ちました。

・予想してはいましたが、私よりはるかに大変な経験をした方のお話を伺い、これでも私はまだ運がよかったんだなと痛感しました。若い方々の今後が、私の時より少しでも平穏無事であることを願わずにはいられません。そのためには、私達が体験したことを、何らかの形で伝えることは、大事ではないかと思っています。実際、一般の人に「きょうだい」の意味を尋ねても、わからないので・・・。またお伺いできれば、もっとざっくばらんな会話も、してみたいです。あのTV番組、映画、どう思う?等・・・。機会あれば、よろしくお願いします。

・今回は2回目の参加でした。初参加時は、自分の話しを聞いて頂き、こんなに受け止めてくださる方がおられ有難かったです。初参加の方のお話しをしっかりと聞かせて頂く中で思ったのが、人それぞれに、違った形で苦労や想いがある事でした。そしてこの、京都きょうだいの会が、41年も続き歴史と重みを感じました。参加しようか?悩んでおられる方は是非ともご参加下さい。貴方の思い=重い をみんなで受け止め、そしてベテランの先生方や、障害者支援の方など的確なアドバイスが頂けます。とにかく、繋がる事が大切だと思っています。

・先日は定例会に参加させていただきましてありがとうございました。母親の介護認定のことなど、色々とアドバイスいただき、少し道が見えてきました。色々と進めてる間、"あれだけ虐待されていたのに、なぜ私がこんなことしないとダメなん?"と、思うところはあります。これだけしても、両親は、「もっとして欲しい。」です。自分の心が壊れないように、適当にしていかないとダメだと思いました。また、参加させていただきます。ありがとうございました。

・きょうだいはたくさん辛い思いをしてネガティブな感情を持っていても、否定せずに受け止めてくれるから、リラックスして本音を話すことができ、初回から私は誰よりもきょうだい会を楽しんでいると自負しておりますが、今回は初参加から私以上に楽しんでおられる方がいらっしゃることに驚きました。きょうだい会にニュータイプ登場!その方のお話を聞くうちに人生楽しんだもの勝ちだ、私は楽しんで良いのだと改めて気づき、例会での楽しみがまたひとつ増えました。今後とも宜しくお願いします。

・ここ数回の開催は、会の終了後、近隣の居酒屋さんで懇親会をして、結構多くの方にご参加頂いてます。この懇親会の意味合いも結構大きいなと最近感じてまして、ひょっとしたら、きょうだいさんは、こういう飲み会の時に、本音で喋れる場って以外と少なかったのかなとか、これまでの飲み会の場では、なんだか周りに気を遣っていたのかもとか。気軽に飲めて、良い場だなと感じてます・・・。

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全国的にケアラー支援条例制定の動きがありますが、京都市でも準備がされています。9月市会において、市会議員全員の共同提案により、全会一致で可決が目指されているところです。ケアラー支援条例(仮称)制定プロジェクトチームにより、関係団体及びケアラー当事者に意見募集があることを知りましたので、例会で出されている声を意見書にまとめ、提出しておきました。(他の団体や当事者の声とともに京都市市会ホームページで公開されています。「京都市市会ホームページ」・「ケアラー支援条例」と検索すると見ることが出来ます)

なお次回例会は、9月に大阪で行う一泊交流会(でてこいin大阪)と日程が重なりますので、喫茶みどりでの9月例会はありません。「でてこいin大阪」の参加も可能ですが、会場のスペースの関係で、申し込み制です。詳しくはホームページの「これからの予定」を参照してください。