京都きょうだい会ホームページに移動

2020年2月29日土曜日

11月9日(土)京都きょうだい会例会のご報告

参加者 計11
性別:男性5名、女性6
年代: 301名、402名、505名、602名、701
居住:京都7名、大阪1名、滋賀1名、奈良1名、兵庫1
参加回数:初めての方1名、2回以上10



初参加者は1名でした。家族の障害種別は、知的障害と精神障害の方達。参加者の中には、きょうだい会のサポーターやきょうだい支援の研究者もおられました。自己紹介と近況、思いなどをそれぞれ語って頂いたあと、きょうだい体験の世代によるとらえ方の違い、きょうだい会の名称をめぐる議論や海外の例の紹介など、話は広がりました。

いくつかの体験や思い・・・

「親に解決能力が無かったり、高齢になり介護力が低下したり、障がい者本人の介護度が重かったりして、親の世代では解決できなかった課題にきょうだいが対応せざるを得なくなった。何年もかかって運よく社会資源とつながり、何とか見通しが着いた。」
というお話が何例かありました。

またこれからのこととして、
「在宅サービスを使って親と一緒に本人を見ているが、親が認知症になれば自分の負担が大きくなって来るという不安がある。いろんな情報を仕入れて対策をしておく必要を感じている。」
「結婚して実家と離れて生活している。親が障がいのあるきょうだいを見ているが、高齢期を迎え、今後のロケーションをどうして行くかが課題だ。」
という思いが出されていました。

きょうだいの体験は、世代で感覚が違うのではないか・・・

「昔はきょうだいが家族の面倒を見るのが当然とされ、全部自分が引き受けて来た。(振り返ると)良い思いをして来たことがないが、それがあたり前だと思って過ごして来た。“アドバイスをもらえていたら、もっと自分の人生も違っていたのではないか”とも思うが、一方で今の若い人のように、いろんな選択肢があるほうが(精神的に)逆にしんどいのではないか。」
という言葉が深く心に残りました。

きょうだい会の名称をめぐる問題・海外での例・・・

全国単位でもきょうだい会があります。昭和38年に発足した「全国障害者とともに歩む
兄弟姉妹の会」ですが、京都きょうだい会の参加者の中にも会員になっている方がおられます。この会の名称について、最近、若い世代から「ともに歩む」という表現の見直しを求める問題提議があり、議論がなされています。今回の私たちの例会でもそのことに触れる発言があり、紹介されました。

「ともに歩めない」気持ちを持つきょうだいのことも考
えて見直すべきとする意見と、「ともに歩む」は残しておくべきとの根強い意見があります。初めて聞いたという参加者も多く、全体の議論にはなりにくかったのですが、きょうだいの会にふさわしい名称はどうあるべきか、考える機会となりました。

そんな中、参加していた研究者の方から、台湾ではきょうだい会に「手足会」という名称がつけられていることが紹介され、大きな反響がありました。名称は単に名称だけの問題に終わらず、社会や文化、歴史の反映であることを考えさせられました。

~以下は参加者の感想(アンケートより抜粋)です~

●年齢、立場、これまでの歩みによって、自身が持っている常識が異なることを再認識しました。

●現状の報告が出来て良かったです。

●いろいろと濃い目の話ができました。そういう話は終わりがないもので、次に続けばいいかと思います。

●名称が変わるのですか?皆さんが議論されている意味が最初わからず、???でした。(全国きょうだいの会と)京都きょうだい会との関係もよく知らない為、理解できませんでした。すいません~。

●久しぶりに来て、みなさんと話が出来て、うれしかったです。台湾のきょうだい会の名称を紹介したら、「手足会」という名称で大きな反響がありました。手足会はやはり違和感があります。文化が異なっていても、「手足」ということばのインパクトの強さを改めて感じました。


●きょうだい会の名称変更について、貴重な意見が飛びかい、新たな気付きがありました。
参加される方は誰もが話したいという気持ちを持っていると思います。時折、一人で話を独占される方がいると、もう話したくないという気持ちになるので、時間配分に気をつける配慮が必要かと思います。人が話している事を奪ってしまうと、された側にとってはモヤモヤが残ると思うので、傾聴の姿勢が必要かと存じます。えらそうにすみません。

●きょうだいは何に困っているか、アンケートをとったうえで、今後のシンポジウムのテーマを決めればいいと思います。10/5のセミナーの際に、参加者が何に一番困っているか、不安なのか、不明だったので・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回は、会の進め方に関する率直な感想も頂きました。参加者の存在を認め合い、傾聴を基本原則にして、参加者全員が来てよかったと思える時間にして行きたいと思っています。

                                    担当(い)

2019年12月29日日曜日

10月6日(日)しろくま会(20~30代のきょうだい会)カフェのご報告

参加者の構成(5)
性別:男性0名、女性5
年代:202名、30代3名(うち学生2名)
住居:大阪3名、滋賀・石川各1
参加回数:初めて2名、2回以上3名

今回は、前田珈琲 Noku Cafeを利用させていただきました。
珍しく参加者全員が女性でした。




親や兄弟姉妹との関係(誰と仲が良いか/悪いか、兄弟姉妹と二人で出かけるか等)をはじめ、進路や住まいの選択、兄弟姉妹の困りごとなどについて共有しました。
その困りごとから出てきた小ネタのような話もありました。友人相手であれば確実に盛り下がるような話題だったのですが、身内に障害者がいる者同士だからこそシュールに笑えて、大変盛り上がりました。
少人数の良さがあり、ひとりひとりの体験をゆっくりお聞きすることができました。


前回と今回のしろくま会では、京都を拠点に活動されている学生限定のきょうだい会の方にもご参加頂きました。
学生限定ゆえの良さがあると思います。

団体名は、「かるがも(関西学生きょうだい児の会)」さんです。
Facebook
Twitterのアカウントもあられますので、ご関心のある方は是非^^


以下、参加者の方に書いて下さった感想です。

ちょうど良い人数で、話しやすかったです。
真剣な話も、楽しい話もできてとても落ち着きました。
「その話をきいて思い出したんだけど…」とどんどん話がつながってでてきて、聞いていてとても楽しかったです。

親との関係の話や、家族で出かけた際の社会からの目の話は、共感することも沢山あったと同時に、まだまだ外に出ることに抵抗があったり、難しかったりする人がいる、抵抗を感じさせる社会なんだろうなと思いました。

今回、初めて参加させて頂きました。
現在、親と弟とは離れて暮らしていて、弟の将来のことについてゆっくり家族と話し合うことがなかなか無く、弟と2人で出掛ける機会もあまり無かったなぁと、皆様のお話を聞きながら、我が身を振り返りました。
恥ずかしながら、この年令まで、障害者の弟と自分の将来について真剣に考えて来なかったので、皆様の活動内容に刺激を受けました。

***
語られる話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
お時間のある時に、過去のブログもご覧頂けますと幸いです。
***

10月5日(土)障がい者のきょうだいのための「親なきあと」セミナーin京都




おかげさまで、スタッフ含め45名の方にお集まり頂くことができました。セミナー終了後の懇親会には、27名の方にお集まり頂きました。
ご参加下さった皆様、広報にご協力下さった皆様、ありがとうございました。

助成して下さったゆうちょ財団の皆様、当日の運営を手伝って下さった関係者の皆様をはじめ、後援・協力下さった団体様の存在なしには開催することができませんでした。本当にありがとうございました!

セミナーの概要は、下記リンク先をご参照ください。
障がい者のきょうだいのための「親なきあと」セミナーin京都






参加者の方から頂いた感想の一部をご紹介します。
[1・2部感想]

これまで、何となく耳にしたことのある様々なサービスについて、専門家の具体的な説明を聴くことで、より理解することができました。質疑応答の中でもあったように、知識として持っておくことは重要だと思いますが、きょうだいが主体となって取り組むべき問題なのか、疑問に感じました。20代男性)

自分自身の生命保険についてもよく分かっていないので、まずそこを確認する必要があると感じた。自分の将来を考える上で、保険や制度について知識を得ることはとても大切なので、今後も情報収集を続けていきたい。20代男性)

「親あるあいだに」何かやらなければ、という不安がありましたが、具体的にどのような制度・サービスがあるのか知ることができて、よかったです。また、「きょうだいは主体的に生きる」「親が選択すべき」の言葉に、安心しました。20代女性)

親と話をしているつもりであるが、今回の話を聞いて、もっと親と話をしていかなければならないと感じました。30代女性)
今は知識を得る段階で、今後折を見て、両親と具体的な話ができたらと思います。が、お互いどこまで踏み込んできいていいのか、きいた自分が不安になってしまわないかなど、ちゅうちょしてしまう気持ちがあります。向き合うことってしんどいです。
30代女性)

「親がすべきこと」を親は高齢化により、どんどんしなくなるので、きょうだいが代わってしないといけない、するように仕向けて(促して)いかないといけないと思っていましたので、親向けのセミナーもでてみたいと思います。40代男性)

子どもが得るお金と両親が持っているお金について、分かりやすく説明があり、残したり管理する仕組みづくりについて、専門家から聞く機会があって本当に良かったです。できることは少しずつ取り組んでいって、備えていくこと、自分自身が何かあった時、どう判断するかを考える時間になりました。40代女性)

親なきあとのお金の問題について、親には直接聞きにくい事を、例をあげて分かりやすく説明して下さり、モヤモヤがすっきりしました。今回のセミナーの事を親に話して、冷静に話ができそうに思いました。ありがとうございました。特に成年後見人のメリット・デメリット、お金の残し方などとても参考になりました。難しくてとっつきにくい話もすんなり入ってきました。またお聴きしたいです。40代女性)

親の存命中にきければ良かったのですが・・・。金銭面での相談は誰にもできないので、情報を発信して下さるのはとても有難いです。(50代女性)


[第3部感想]
様々な境遇の方のお話を聞き、自分の中で親なきあとについてのイメージを作る必要があるなと感じた。気負い過ぎず、自分のペースで考えていきたい。20代男性)

相談できる相手をいかに多く増やすかが必要だと思いました。あと、何も準備をしないで「何とかなる」をするかではなく、ある一定準備をしたうえで「何とかなる」にすることが若いうちに必要だと思いました。20代男性)

様々な年代の方が、経験から親なき後のことを聞けてよかったです。漠然とした将来の不安がたくさんある中で、情報を得ることの大切さ改めて思いました。兄のことを皆に知ってもらい、情報をもらうこと・・・。しかし、私(今の私)には、簡単に兄のことを色んな人に伝えることは難しく。両親と詳しく話すことも怖く、まだまだ課題にあるなと思います。20代女性)

みなさんの具体的なエピソードがきけてよかったです。いろんな年代の方の話をきいて、今30代ですが、今後もずっと考えていくことなんだなぁと思いました。30代女性)

年齢、各々の状況、考えにより、どうするかの答えはさまざま。どれが正しいとは言えない。いろんな人の話を聞いて、自分たちにあう方法をみつければいいと思う。いろんな方の話を聞きながら、共感できるところ、ちょっとちがうなと思うところもあったが(これは当然、人によってちがうから) いい考えだと思ったのが、「健常者をまきこんで助けてということ、そのために積極的に本人のことを言っている」と言われたこと。弟が障害を持っているということで差別いじめをしてくる人もいれば、助けてくれる人もいる。相手をみながら公表すべきだと思っていたが、前者の人間はあわれんで見ればいいだけのことなので、助けてくれる人をひろうために公表しようという考えに切りかえていこうと思えた。50代女性)



2019年10月28日月曜日

9月14日(土) 京都きょうだい会例会のご報告


参加者の構成 計11

性別:男性5名、女性6

年代:201名、301名、402名、504名、602名、701

居住:京都7名、大阪1名、滋賀3名、

参加回数:初めての3名、2回以上8

 初参加者はきょうだいが1名、親が2名でした。常連の参加者も含め、背景の障害種別は、知的障害と精神障害の家族の方達でした。いつものように、障がい者につながる仕事をしておられる方の参加がありました。自己紹介と近況、今の思いなどをそれぞれ語り、休憩をはさんだあとは、初参加者の感想を中心に、「子供に障がいがあると分かった後、次の子を産む時の親の心境はどうだったのか?」「男女のきょうだいでの感じ方の違い」など、これまでに話題にされなかったやりとりも出来ました。養護学校保護者会への講師派遣の依頼や出てこいランド存続をめぐる話題、10/5開催予定の「親なきあとセミナー」の打ち合わせも議題に上りました。

今までしんどいことがあったが、きょうだいにきちんと向き合って来なかったと思っている。きょうだいをテーマにした卒業論文に挑戦したい。

親の立場で参加した。学校の保護者会で研修担当をしている。我が家のきょうだいは引け目を感じていないように見えるが、本当のところはどうなのか?そのあたりを聞かせて欲しい。

障がいのあるきょうだいと向き合って思うこと・・・
・精神障がいのある兄の生活を軌道に乗せるのにいろいろ苦労をした。人生の一番いい時を介護に追われた。見通しがつけられた今、ようやく自分の人生を歩めるという心境だ。
・母は亡くなっており、知的障がいのある姉と同居しているが、姉も自分も高齢期を迎えている。
最近自分に病気が見つかり、自分亡き後のことが気にかかっている。
・自分は結婚して京都に来たが、実家には母とダウン症の弟がいる。母は意外と元気にしてくれ
ているが、20年来、親亡き後のことが頭の中にある。自分を制限したくないという思いもあ
る。
・自閉症と知的障がいのある弟がいる。家の中のあらゆる物を壊したり、病気が出て来たりで、親と一緒にきょうだいの自分も介助を引き受けている。弟には必ず誰かいないといけないが、制度を利用し、明るく楽しくやろうと思っている。
・障がいのあるきょうだいと二人だけで旅行をした経験がある。いろいろと考えさせられた。

会に長年関わって来た・・・
・きょうだいの立場ではないが、ボランティア活動の中で障がいのあるきょうだいのことが気になり、卒論のテーマに選んだ。きょうだい会と関わっていつのまにか10年が経ってしまった。
・子供時代、近所に迷惑をかける弟のことで誤りに行くのがの自分の役割だった。施設に入所してからきょうだいの会に関わり、40年以上経つ。弟が病気で亡くなってからも、会を続けている。
・社会への不信感や将来への不安から、高校時代に精神的に人と話せなくなった。きょうだい会が絶対必要だと思うようになり、40年以上会を続けて来た。やっと、きょうだいへの支援が必要なんだという声を出せる時代になり、会が形になって来たことがとても嬉しい。

次の子を産む時の心境は? 
子供の障がいのことがだんだんわかって来たが、最初は知らなかった。それほど重いとも思っていなかった。子供がたくさんいる方が、楽しそうやなと思っていた。当時は何も考えていなかった。

親としてのまなざし・・・
最近、これまで、日常生活で出来ていたことが急に出来なくなってしまうことがあった。親はどうしても無理をしてしまう。ヘルパーに入ってもらったところ、改善した。本人には、他人にいい顔をしたいという気持ちが働いているのかもしれないと観察している。

男女のきょうだいでの感じ方の違い
例会の参加者は女性の方が圧倒的に多い。女性は率直に気持ちを出すが、男性は模範的な姿を見せようとする。兄に障がいがあると分かった時、男性である自分は、自分も同じようにならないといけないのかと思い、しんどくなった経験がある。このことは、きょうだい会の運営にもヒントになるのではないか。

~参加者の感想(アンケートより抜粋)~
●初めて参加させてもらって、いろいろな話が聞けてとてもよかったです。ありがとうございました。

●色々な年齢の兄弟の立場や姉妹の立場のお話を聞かせていただいて、とても為になり、今まで考えたことのない視点できょうだいの心の中を想像することが出来ました。ありがとうございました!!

●初めて京都のきょうだい会に参加させていただきました。あまり普段、きょうだいである自分の話を周りの人にすることがないので、みなさんにお話をきいていただいて、うれしかったです。出てこいランド、私は行ったことないですが、とても楽しそうなところだと思ったので、良い方向にすすめばいいなぁと思います。

●少しずつ、自分たちの生活をおちついて(トラブルは山ほどありますが、それにもなれて)、少しずつまた何かを発信する様にしたいと、いろいろと言葉を話す存在にもどりたいと思っています。

●男きょうだいの意見や感想・注意点を伝えることができて良かった。

●きょうだい会は『きょうだいの場』として確立できたら良いなーと思います。その上で親が参加するのはありかと思いますが、参加スタンスは明確にした方が良いと思います。

●途中から参加させて頂きましたが、本日はやさしいきょうだいの方に会えました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  「子供に障がいがあると分かってから、次の子を産む時の親の心境は?」との深い質問も出て来ました。親の方からは当時の率直な心境を語る答えが返って来て、少しほっとしました。年月が経つにつれて次第に障がいのことが明らかになり、向き合って来られるようになったうえでの答えだった気がします。自分の親のことを思い起こす機会ともなりました。障がい者が家族にいる場合、数々のドラマがあることと思います。このような、突っ込んだやりとりが出来るのも、当事者の集まりだからこそであり、まだまだ口にされていない思いを傾聴する場の大切さに改めて気付きました。

                                    担当(い)
***
語られる話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
お時間のある時に、過去のブログもご覧頂けますと幸いです。

★★★
京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定
2019年11月9日(土)京都きょうだい会 例会

詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。
★★★

2019年7月31日水曜日

7月13日(土) 京都きょうだい会例会のご報告

参加者の構成(計9名)
性別:男性6名、女性3名
年代:40代5名、50代1名、60代3名
居住:京都7名、大阪1名、兵庫1名、
参加回数:初めて1名、2回以上8名


初参加者は1名でした。きょうだいの他、義理のきょうだいや親の立場の方も来られていました。いつものように、障がい者につながる仕事をしておられる方が何名かおられました。今回は40代以上の方ばかりでした。障害種別は幅広く、知的障害・精神障害・発達障害にまたがっていました。

人数は9人とやや少なかったのですが、その分、一人一人の背景を改めて聞けて、お互いの理解を深められたと思います。どんな話が出たのか、簡単に紹介しておきます。いつものように、自己紹介と近況、今の思いなどを語り、休憩をはさんだあとはフリートークとなりました。


◆親にも胸の内を語れなかったが・・・
社会に出た時、人間関係でつまづいた体験がある。きょうだいの問題が深いところで関係しているのだということが、きょうだい会に参加して気づけた。アドバイスをもらい、障がいのあるきょうだいにつながりそうな施設の見学など、一歩を踏み出し始めている。

◆働き方を考え直している・・・
結婚して、障がいのあるきょうだいと義理の関係になった。自己肯定感が大事なことを、妻も私も気づくようになった。自分の働き方のことも、考え直している。これまでのキャリアを生かし、楽しい仕事・満足できる新しい仕事を見つけたいと思っている。

◆「福祉の何でも屋さん」をやろうと、昨年、事業所を立ち上げた・・・
これまで無かったサービスを提供したい。そのことがきょうだい支援にもつながると思っている。居住支援事業に関する指定も最近受けた。仕事の中で、支援されていないきょうだいを見ることがあり、心痛めることがある。

◆高齢になった姉の今後・・・
知的障がいがあるがずっと企業で働いて来た64歳の姉のことを、これからどうして行くか、考えている。

◆見えない出口が少し見えて来た・・・
精神障害のあるきょうだいと長年向き合って来た。ようやく外の支援につながり、家族も一息つけるようになった。例会の参加も一時中断していたが、顔を出せるようになった。
同様のお話は別の方からもあり、「多くの支援者は家族の窮状を分かってくれず、苦労したが、成年後見も利用し、ようやく生活を整えられた。やっと自分の人生を考えられる時が来たという心境だ」という報告もありました。

◆当事者の会で自分を客観的に見られるようになった・・・
認知症の家族の会で母の話を聞いてもらったり、人の経験談を聞いて初めて、自分を客観的に見ることが出来た。「家族はとまどう時期があって当たり前なのだ」と教えてもらい、乗り越えて来られた。

◆入院中の付き添いを頼める人が見つけられず、困っている・・・
前回の例会で出た入院時の付き添いは、在宅の場合はコミュニケーション支援というサービスが制度としてあるが、施設入所者の場合対象にされていない。病院からは付き添い人を要求されるが、家族も高齢化して来ているので、家族だけでは次第に無理になって来ている。有料で人を頼むにしても、対応出来る人を見つけるのに大変な壁がある。

◆親なきあとセミナーをどんなものにして行くか・・・
「親なきあとについて」の知識を深めたいとの声に答えて、当会のメンバーと北陸きょうだい会とで協力し、6月に金沢でセミナーを開催した。関心が高く、北陸各県から90名近くの参加者が集まった。京都でも10月に同様のセミナーを開催しようと今、計画している。きょうだいにとって中身のあるものにして行きたい。進め方につき、みんなで考えて行きたい。

~参加者の感想(アンケートより抜粋)~

●京都の会には初参加させて頂きました。常連さんが多く、専門職の方も多くおられ、とてもたのもしい感じがしました。初参加の方も、心を開いてお話できる会なのではないかと思います。ありがとうございました。

●きょうだいとしての悩みを話す場所が無く、一人で抱え込みがちで、長い間悩んでいました。口にする事も良くないと思っていたのですが、思いを言語化し、共感する事で自分を客観視出来、不安が軽減されました。親とも冷静に話す事ができるようになり、関係を見つめ直すいいきっかけとなりました。きょうだい会に出会えてよかったと思います。今後ともよろしくお願いします。

●講演会やセミナーなど、私が当初、きょうだい会に参加したころには殆んどなかった場が増えてきて、おどろいています。色んな話を聞いて、具体的な事例を聞いて、心の重りが少しでも軽くなれば良いなあと思います。

●他人様には言えないきょうだいの事情を話せる場があり、大変ありがたく思っています。また、高齢者の地域包括センターのようなものが、障害者でもあればいいのにと思います。

●「住宅確保要支援事業者」を知ったことは役立ちました。

●おぼつかない障害福祉の情報を活用頂き、良い支援になってうれしく思います。


*10月の「親なきあとセミナー」について・・・
詳細はこちらをご覧ください。

*「高齢者の地域包括センターのようなもの」について・・・
介護保険の「地域包括センター」にあたるものが障害者福祉のサービスにもあります。
「障害者地域生活支援センター」といい、各都道府県・政令市の福祉圏域ごとに設置され
ています。近年、相談支援は重視されるようになっています。障害者地域生活支援センタ
ーは基幹的な相談機関で、初めて相談したい人、どこから相談すればよいか分からない人、いろいろな課題を一度に抱えている人などが利用されればよいかと思います。
まずは、福祉事務所や市町村の福祉課で「障害者総合支援法のサービスのしおり」をも
らい、自分の居住する障害者地域生活支援センターはどこか確認されるとよいでしょう。
インターネットでも検索できます。(例えば、「障害者地域生活支援センター 京都」で検索)センターに相談の際は、事前に障害者手帳を持っているか、持っているとすれば障害種別と程度は何かを整理しておいた方がよいでしょう。

                                   担当(い)
***

語られる話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
お時間のある時に、過去のブログもご覧頂けますと幸いです。

★★★
京都きょうだい会・しろくま会 今後の予定
2019年9月14日(土)京都きょうだい会 例会
2019年10月5日(土)障がい者のきょうだいのための「親なきあと」セミナーin京都
2019年11月9日(土)京都きょうだい会 例会

【中止のお知らせ】
2019年9月21日(土)~22日(日) 京都でてこいランド1泊2日交流会
 上記イベントは、でてこいランド閉鎖に伴い、中止いたします。ご了承ください。

詳細は、京都きょうだい会ホームページ「これからの予定」をご覧ください。
★★★

7月7日(日)しろくま会(20~30代のきょうだい会)カフェのご報告

参加者の構成(計11名)
性別:男性5名、女性6名(うち学生7名)
年代:208名、30代3名
居住:京都4名、大阪2名、兵庫・滋賀・三重・岡山・石川各1
参加回数:初めて9名、2回以上2名

今回は、Sala Suite Caffe Rucola (サラ スイート カフェ ルーコラ)さんを利用させていただきました。


5~6名のグループを2つ作り、1時間ごとに席替えを2回行いました。

学生さんが多かったこともあり、進路選択などの話で盛り上がっていました。
また、学生さんから社会人の方へ、将来展望や結婚に関する質問などもありました。
きょうだいの体験を「虐待」「毒親」といった言葉を用いて語ることについても共有され、話が深められたように感じました。


以下、参加者の方に書いて頂いた感想です。

昨日(*日本と台湾のきょうだい交流イベント)も感じましたが、年齢層が近く、話題も共有しやすいため、(年代を問わない)きょうだい会よりも話が盛りあがっているように思いました。
今回、特に盛り上がったと感じたのは進路選択と研究や学問についてでした。
きょうだいのキャリアについて考えるとかもおもしろいかもしれないです。

今まで自分の妹のことを他人に相談することができていなかったので、同じような悩みをかかえる人がいて、一緒に話せただけでも嬉しかったです。
また、家庭環境への悩みを持つ人も多かった。私の家庭はその点では悩んでいなかったが、解決できたらいい点だと思いました。

親が思う愛情のかけ方と本人が感じる愛情には大きな差があると感じた。
緊張しましたがお話できて楽になりました。

進路や、親・きょうだい間の関係など、同じテンションで話せることが新鮮でした。
また参加させていただきたいです!

全員が同じ立場なので、家族のことを自然に話せたことが一番嬉しかったです。
周囲の偏見や心ない言葉を聞いたときの自分の気持ちなど、共感できるポイントが多々ありました。
本日は参加させていただきありがとうございました。

初めて参加したのですが、同年代の人と進路についてや大学の勉強について話せてよかったです。特に進路や将来については少し年齢が自分よりも高い人と話すことで、自分がこれからどうしていくかを考える際に参考になりそうです。
今まで上手く言語化できてなかったことが、他の人の言葉でしっくりくることがあり、
本当に来て良かったです。

将来の進路の話や大学・卒論の話が聞けて良かったです。
普段、友人・親には話せないことや聞けないことなどが話せた、聞けたことがうれしかったし、楽しかったです。ありがとうございました。
次回も予定が合えば参加したいです。

年齢が近い人同士だったので、とても会話しやすかったです。学生が多く、学生視点の悩みや思いを共有できて、とても有意義な時間でした。

“きょうだい"「支援」なのか、という話題が印象に残りました。
きょうだいの立場が支援をうけるべきなのか、考えさせられました。
みなさんのお話がきけて、たのしかったし、共感できる場があるという点でとても安心しました。
また機会があればぜひ参加させて下さい!


***

語られる話題は、その時の参加メンバーによって異なります。
お時間のある時に、過去のブログもご覧頂けますと幸いです。

***

7月5日(金)龍谷大学ゲスト講義、7月6日(土)日本と台湾のきょうだい交流企画のご報告

75日(金)、龍谷大学の講義にて、京都きょうだい会の松本が「きょうだい」についてお話させて頂く機会を頂きました。ありがとうございました!



76日(土)、立命館大学総合心理学部のキャリア企画に関わらせて頂きました。
この企画は『ダイバーシティに柔軟になろう 障害のあるきょうだいを持つ青少年の多文化交流』と題され、台湾の天使心家族社會福利基金會・台北教育大学・蘇州大学・立命館大学・しろくま会(*)の関係者が集まりました。

*正確には、台湾から来日されるきょうだいさんが1823歳中心だと事前にお聞きしていたので、その年代に合わせて、「しろくま会」の参加者や、「なかよし会」(京都府自閉症協会内の、小学生から高校生までの自閉症児のきょうだい会)出身の学生さん等にお声かけさせて頂きました。

第一部(10001200)は各国の遊びを通じた交流イベント、第二部(13301630)はシンポジウムを開催しました。シンポジウムでは、天使心・台北教育大学・立命館大学・しろくま会からそれぞれ話題提供がなされました。また、参加されたきょうだい全員の語りを全体共有する場面等もありました。

以下、許可を得て掲載しています。






今回のイベントの様子の一部がYouTubeにあがっていますので、ご紹介します。
YouTubeで「2019手足日本參訪交流會」で検索すると、関連動画が出てきます(中国語のあと、日本語の通訳が入ります)。

今回のイベントに関する記事です(中国語のみ)。

【專業服務】天使心家族的手足 正用生命影響生命

【人物故事】天使心家族手足日本交流之旅
https://www.ah-h.org/news/news_detail/492